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タイトル訊きたいことがあって……
記事No: 269 [関連記事]
投稿日: 2006/11/23(Thu) 23:36
投稿者目黒小夜子

このサイトに来てずいぶん経つ方や、
まだ来たばかりの方、いろんな方がいらっしゃると思います。

今回は訊きたいことがあって、初新規投稿させていただきます。
皆さんが、今までで一番こころに残った作品は何ですか?

よろしければ教えてください。
長編・短編、時期は問いません。
ただし、タイトル、作者、理由(どこに惹かれたか)を教えてほしいです。


良作品を読みたいのです。
ちなみに私は、『リバイブ』(作者:律さん)が心に残りました。
理由は、読みやすい文章と引き込まれるような展開。現代なのに、ネクロマンサーという非現実的な設定(伏線?)が物語りに厚みを持たせているところ、などなど。
全ての登場人物が魅力的で、配役を考えたくなりました。

この作品は過去ログで見つけました。今までは過去ログを見ていなかったのですが、“過去ログってお宝(作品)がたくさんあるのかな?!”なんて思ってしまって……。
だから、皆さんのオススメ作品があれば是非過去ログも含めて検索していきたいなと……。

皆さんの返信をお待ちしております。。。


タイトルRe: アトラティックスの失われた伝承
記事No: 267 [関連記事]
投稿日: 2006/10/11(Wed) 22:25
投稿者タカハシジュン

 やあやあこんばんわ。スマヌ、考え込んで遅くなってしまったよ。
 いやあ、ぶっちゃけね、ものつくりの人間の舞台裏の話というのはなかなかシンドイもんですよ。これが自傷っぽい鬱屈したものとは思わんけどさ、痛々しさというのは僕は普遍的、スタンダードな有様だと思う。まあ何のフォローにも慰めにもなっていないけどねえ。
 ただ、やっぱり僕は思うに、ものを書いていく上で自作に対するこのタイミングでのこの痛々しさ、シンドサって、極めて重要だと思うんですよ。ここでどう検証するかが次にかかってくるじゃない。だから僕は、この作業を一人でコッソリやるんでなくて公開性の中で展開するのって非常に文学的な行為だと思いますよ。作品、というと語弊があるかもしれないけど、僕の中では一緒ですね。スレ読んでて感心させられるもの。

 さてさて、うん、SSという形式が前提であって、その遵守に奔走しているのわかっていて、敢えてそんな指摘を行ったというわけで、ホントおっしゃるとおりなのです。スパイス、全くそのとおり。微細なんですね、ここからの加除のいずれをするにしてもね。本当にわずか。でも本当に不思議なもので、わずかに触っただけでも味付けが決定的に異なってくる。
 作品ってある水準を越えちゃうと、全く難しい均衡の上に成立しちゃうもので、そうたやすく加除がやれなくなる。それこそスパイス勝負だっていうのに、実はほとんど最初から書き直さざるをえなくなるということも往々にしてありうるよね。それをしないためには、本当に周到に綿密に計算をして分量を見定めて調味料を計画的に用いることをやっていくしかないと思う。
 それはね、つくづく厳しい作業。お客様がぱくぱく食べて、ああおいしかった〜で満面の笑みを見せる、その中でわずかの間に通り過ぎていた味覚のハーモニーは、グラム単位で制御された調味料の厳密なマネジメントによって奏でられる。それがプロの仕事ですね。まあプロになる云々はさて置くとしてもね、でも腕前を分かつのは水準が上がれば上がるほどやっぱりスパイスの領域でしょう。特にSSは顕著だけど、素材に当たるべき発想とか第一段階のイメージだとかは、そんなに違いってないんですよ。ベーシックな部分の組み立てという調理の腕前だって、特別な仕掛けをやる余裕は特にSSにはないわけで、決定的なアドバンテージになるかどうか。少々の技術的な違いは現れにくいでしょう。それで出来栄えが違ってくるとなるとね、やっぱりスパイスだと思う。
 何ていうんだろう、レベルが上がってしまえばね、長編でも短編でも同じことだけど、素材や基礎的腕前は良くて当たり前になって、勝負どころ、違いどころはスパイスに他ならなくなるでしょう。やっぱり。上に行けば行くほど、ほんの小さな、だけれども味を決定的に左右する領域で勝負していくしかないですね。いやホントマジメにね、素材や基礎的腕前(それこそ長文ならいくらでも書けるというくらいの腕前)じゃ差はつかないねえ。それオンリーならば、傑作というものは無理だろうと思うなあ。
 それでねえ、まあ、あくまで無責任な傍目から見て、ということですけれど、あなた様は最早スパイス勝負のお人ですわよ。

 それにしても、“頭の悪くてぐだぐだした文章でも長ければいつか自分の言いたいことが全部書けているはず”というのは、耳が痛いなあ(笑) いやホントそのとおりだと思う。

 さて、それはそうとね、コードのことだけど、まさしくレシピですね。レシピなんだけどさ、コードにはレシピと違う魔力があってね、レシピを用いても用いなくても舌は味を感知してくれるけど、コードはコードから外れると途端に妙味を感知してくれなくなる厄介な性質があるんだよね。
 リアルライフに物語素、コードのようなものって、ないわけじゃないけどもあるわけでもないんですわね(笑) 素で生活していて行動パターンがお約束だったら、そうとうアタマのおかしい人間になるでしょう(笑) リアルというのは、ものすごーく語弊があるけれども、穿っていえば非物語であるわけで、僕らは現実が実にワケワカラン、ワケワカランものだと思っていて、そのワケワカラン錯綜したものの中から自分にとってわかりやすい、都合のいいものを抽出してどうにかわかるかたちにしている。それが理解というやつですね。本来理解というのはこれくらい厄介な手続きを踏んではじめて兆すものなんだけれど、理解をはしょって相互疎通を高速化させるお約束というものがまあコードですわね。政治家=悪とかさ(笑) 公務員=国賊とかね(笑) 
 僕はコードというものにネガティブな考え方を持っていて、コードでやるしかないというのは要はアイロニーなんですが(笑) もちろん全否定できるはずもなく、限定的な部分においては必要悪ではあるかなと思っております。突き詰めれば結局言語そのものがコードであるわけだしね。ただ結局、自分自身が書こうが書くまいが予定調和でおんなじことだ、という残虐な構図(笑) に抗うには、コードをできる限り否定して厄介な手続きを踏んで自分自身という生身を用いて理解していかないとならないと思うのですよ。
 だからコード持ってないっていうのは、ある意味語弊が含まれていると思うし、またある意味ものをつくる本道を歩んでいることだと思いますよ。まあ自分が用いる用いないは別として、そういうことは知識として持っているのには差支えがないと思うし有効だろうなとは考えます。でも自分のタマシイまでコードに占拠されたらね、自分が自分として書く理由なんてないですよね。それこそレシピどおりなら、誰が作っても同じというのと一緒でね。レシピどおり作られた料理に、誰が作ったかなんて個人名を付記する必要は全く無くなるんです。だれそれという個人がその料理を作った、ということになるならば、何よりも先ずだれそれ自身がそこに込められていればこそ、ですわね。
 実験作品として、レシピ作品をつくるのもいいかなとは思う。でもそれは本道じゃないかな。踏み台ですわね。そういうのを書かずに習得できればそれに越したことはないんだろうけどね。

 まあ、そんなにヘコまんでもいいような気はするんですわよ。それに腕がないのに舌だけがってさ、その悩みはものの作り手であれば永遠の宿題だよ(笑) それはさ、仕方がないことだよ。僕も全く一緒。でも逆だったら進歩はないのよ。いつも舌が腕に先行しているから、人間様は自己嫌悪を経て進歩していけるわけっしょ。まあこの作品でヘコむこともないと思うんだけどねえ。


タイトルRe: どんなものか…。
記事No: 266 [関連記事]
投稿日: 2006/10/11(Wed) 20:10
投稿者無気力野郎

返信ありがとうございます。
そうなんですか…。
頑張って書いてみます。


タイトルRe: どんなものか…。
記事No: 265 [関連記事]
投稿日: 2006/10/11(Wed) 16:51
投稿者座席

 コメディとはいわゆる喜劇ですね。
 滑稽だとか、おどけた感じとか、そういう雰囲気をもった明るいイメージがメインとなる小説ですね、いわゆるライトなお笑いもコメディに入るでしょう。
 まあ大項目のような幅の広い言葉ですから、これをどう捉えるかは自分次第ですね。単純に間隔をつかみたいなら純粋にギャグがメインの小説ってこどでもいいと思います。


タイトルどんなものか…。
記事No: 264 [関連記事]
投稿日: 2006/10/10(Tue) 21:05
投稿者無気力野郎

少し前に、とあるサイトでどんな種類の小説を書けばいいかというようなものを、
調べるようなソフトがあったんですよ。
漏れがやったら「コメディー小説」だって。
コメディー小説ってどんな小説なんですか?
よくわかりませぬ…。 _| ̄|○
教えてください。


タイトルRe: アトラティックスの失われた伝承
記事No: 263 [関連記事]
投稿日: 2006/10/09(Mon) 16:26
投稿者模造の冠を被ったお犬さま

 やあ、こにちわ。
 ただでさえ私の一人舞台な雰囲気でスレッドとして終わってしまってるにおいがぷんぷんしているのに、その細々と続く私のコメントが『苦悩の連続』とでもタイトルをつけられそうな自傷っぽい鬱屈したものだとしたら申し訳ないね。ウザかろう。
 感想に対するリプライとはどう書けばいいのか、登竜門に初めて来たときからずっとよくわからないでいるんだよね。
 【パッシブ的な破綻はない】かあ。ないのかな? 私は【アクティブ的には破綻がない】と思ったけれどね。考えてる意味が違うのかな。碧さんへのリプライでは負け惜しみっぽく書いた、“ネタより悲壮を表現したかった”ってのは本当ですよ。ショートショートらしくするためにネタにウェイトをかけてしまったから完全には伝わってないかもしれないけれど、まあ、それは深く考えることもない。“大は小を兼ねる”じゃないけれど、急激にスケールを変えるってネタに乗っかって、『帰結』も微細には拘らなかった。『帰結』について考えてないわけじゃない。帰結に至るいくつかの小道具・回り道は充分にしたと思ってる。ただ『帰結』その作用点はできるだけ凝縮されていなければいけなかった。それが私自身が提示したルール。“ピリッとした読み味”。破るわけにはいかない。
 どうしても『ネタばらし』の後に『帰結』が来てしまうカタチだったからね。ネタばらしの後はできるだけ早く物語を回収したかった。ホントは、『ネタばらし』と『帰結』が同じだといちばんいいんだけれど。
 “人間以外の視点でピリッとしたショートショート”ってルールが自縄自縛してくれちゃって『アトラティックスの失われた伝承』って物語が『最高のカタチ』で表現されなかったことは認めているんだよ。でも、このルールの中では物語が『最高のカタチ』にけっこう近いんじゃないかなーって、まあ、自画自賛に過ぎないんだけれどさ。
 そのこともタカハシさんは承知した上で【人間存在に対する嫌悪】のアドバイスをしてくれたんだろうことはわかってる。
 逆説、……逆説だよ? “長い文章を書けば自分の言いたいことが満遍なく書ける”。当たり前って言っちゃそうだよね。満遍なく書けていれば、それに伴って相手によく伝わる(頭の悪くてぐだぐだした文章でも長ければいつか自分の言いたいことが全部書けているはず。最後まで読んでもらえるかは別として)。あんまりおいしくない料理でも、たくさんあれば満腹になって満足する。そんなイメージかな。仮にも物書きを名乗っていれば、長い文章はいくらでも書けますよ。精査されない文章ならほとんど時間をかけずに書ける(長い文章≠長編)。でもそれって魅力を感じない。もともと私は食欲が湧かない人間だからかな。飽食の時代だからかな。たとえ満腹にならなくても、たった一口だけでも、満足できるおいしさってあるんだよね。そういうものを食べたいと思うし作りたいと思う。
 いや、だから逆説だって。【人間存在に対する嫌悪】が数撃ちゃ当たる式のまずい素材だとは言ってないよ。そのための【点描】なんだから。隠し味、みたいなものかな。他の素材を引き立たせるスパイス。その存在を気づかせてくれたことは感謝してる。
 たださー。匙加減が難しいかなって。私は、スパイスに手を出せるほど腕が上がったのだろうか。無意識的にはもうスパイス使ってて、『帰結』のためにも意識的に使うようにしてるんだけれど。ショートショートみたいな分量少ない料理には特に細かい計量が必要で。目分量で入れたら失敗するし。スパイスをいろいろ入れてみたら、えも言われぬ味になって素材の味からかけ離れてしまうし。分量が少ないだけに、ほんの少しのことでぐるんと味が変わってしまう。それ回避するための『レシピ』が『コード』なんだって話になるのかなー。だとしたら私、レシピなんて持ってないよ。なんとなーく、こんな材料でこんな分量だろうなあ、って作ってるだけでレシピはいっこもない。もしかしたら、チャーハンすら作れないくせに、玉子焼きに醤油をたらして「あ、おいしいかも」とか、玉子にコショウを振りかけて焼いてみて「これもいいな」とか言ってるのかもしれない。「チャーハンぐらい作れるようになってから玉子焼きの調味料を選べよ」ってことか! いやそれ以前に。それって料理と呼べないことはないけれど下の下の下のおままごとのレベルで、ヒヨッコとすら言えないような、生まれて間もない濡れた毛玉みたいなぐじゅぐじゅのヒナだったりして。腕がないのに舌だけは【つまらんものでは満足できないゴージャスでセレブな自分の知性や感性】の美食家だとしたら、絶望的ですね。

 レシピ料理から作れるようにならないといけないわけか、私。


タイトルRe: アトラティックスの失われた伝承
記事No: 262 [関連記事]
投稿日: 2006/10/07(Sat) 19:01
投稿者タカハシジュン

 おっす、こにちわ。うん、この作品に入れ込んでたゆえの落ち込み、レスポンスかな。いいか悪いかっていうことならば、いいと思うし、目立った力量不足というほどでもないのだけれど、おそらく読み手のこちらには最上傑作というハードルを越えてもらいたい思い入れがあったのだよね。
 殻外への知覚という点で、パッシブ的には破綻というのはないですよ。この制御に用いられた力量というのは十分だよね。まあ、強いていえば龍の洞察が聡明でありすぎるということなんだけど、これは人外の存在だから当たり前でもあることで、矛盾ではないですね。
 ただ、このテーマはこのパッシブ的な水準から更に深化できると思うのですね。面白いもの、この図式。
 ラストの邂逅と破滅と虚無というのがあるでしょう。あそこで一切が消滅する時に、何が消えるかというと、卑小な外界の人間存在が泡沫のように無くなるわけで、それは壮大で、荘厳でもあると思うのだけれど、ほんのせせこましい、小さな、哀れな、そういう泡沫としての人間の醜さや愚かしさや微笑ましさほのかな温み、そういうものまでまとめて消滅してしまった時に、本当に荒漠とした虚無が兆すと思ったのですね。
 もちろん壮大な長編ではないですから、SSサイズでやろうとすると、それを出すには点描になる。ほんの一言二言のブロックをいくつか、そっと目立たぬように差し込む。そして、差し込むときに、それは龍の殻外という障害をクリアする必要がある。龍のね、人間存在に対して落胆や軽蔑するという主観のフィルターを介し、そのように語られつつ、そのフィルターの向こう側に「龍はそのように語っているけれど、またそれは事実であろうけど、だけれど半面、そういう小さな人間があわれでもあるよなあ」と感じさせる点描を為す、という、とんでもなく難易度の高いルートがあるんじゃないかなと、読んでいて思ったのですよ。
 人間存在に対する嫌悪って描写されていないでしょう。それが説得力があるのは、書き手と読み手の間に共通項として人間存在に対する嫌悪というものが備わっていると言う大前提でやっているからで、確かにきょうび人間存在のお気楽な賛歌と正反対にあるものってほとんど現代人必須の教養のようなものだけれど(笑) ここがちょっと甘かったかな。ここがしっかりするとラストも技巧上映えると思うんですよ。

 ただ、技巧上うまく見えるラストというのと、書き手が本当の意味で帰結をもたらすラストというのは違っておりますよね。
 丸投げラストは、僕もよくやっている(笑) 前に、「虚仏師」という僕の作品で、「これからどうなるんだっていうところで終わりやがった」というご感想いただきまして、ワタクシ大変恐縮したわけですが(笑:ウソです。うれしゅうござったです) 僕自身も書いていて、そんな綺麗にたやすく何かの帰結なんてもたらせるわけがないと痛感しているし、開き直って丸投げやってるわけですね。
 ある意味、イージーに帰結させるのは簡単なんです。コードを使えばいい。お約束の展開を連発すればいいんですよ。いかにもありがちに盛り上げて着地するという型はあるわけですからね。その型に多少色つけてちょちょいと細工を器用にやれば器用に見える。
 だけれどそれに何の意味があるんだろう。もっとこう、何かを伝えたくて切なくてうまくできなくて悩んで、という中でやっている作業(僕にとってはだけど)を、ちょちょいのちょいでごまかすのは結構シンドくて(笑) だけれどもじゃあエネルギーを投入してもなかなか帰結に及ばない。でもそれは仕方がないことで、大体僕らがリアルライフの中で、卒業とか、就職退職とか、失恋とか、外界的な要因で何らかのものが断絶するということは頻繁に訪れても、自分の内発的な進行によって何かを自ら帰着させたことなんて、いったいいくつくらいあるでしょうね。いや、意思的で立派な人はそういうものをいくつも持っているのだろうけど、僕みたいなだらしないのは、本当にそういう何かの決着ってつくづく乏しいです。何かが寸断されることもなく、曖昧にズルズル続いていくだけでね。そういう中でひとつの帰結を自分でつくろうと思ってなかなかつくれない。結論は出ない。やっぱりものを書くというのもすごいそういうものに対して正直で、コードでなく自分自身に依拠してやっていこうとすれば、そう簡単に何かを決着付けるなんてやれないことなんだと思うんですよ。
 だから長期的には答えを求めてですね(笑) 若人は大いにそれに悩むべきだけど、短期的、短絡的に悩んでもしゃあないでやんすよ。むしろ軽はずみな決着、回答のほうがどうしようもないなっていうの、あるじゃないですか。
 うまくいかないのは、そこいらの二束三文のもので満足できないからであって、つまらんものでは満足できないゴージャスでセレブな自分の知性や感性を誇りに思うべきですな。


 と、好き勝手を書いてみて、読み返してみて、うん、やっぱり鬼だ(笑)


タイトルRe: アトラティックスの失われた伝承
記事No: 261 [関連記事]
投稿日: 2006/10/06(Fri) 21:00
投稿者模造の冠を被ったお犬さま

 にゃははははは(いったいぜんたい私は何キャラになろうとしているのか)。

 視点はいっこのつもりだったーっ!
 一回だけ、どうしても三人称で書かなければ表現できない部分があったから、それを隠すためだけに一人称をふたつ用意して読み手を誤魔化してみた。でも、“人称をすり替える”ことより“一人称がふたつ”ということのほうがよっぽど読み手のご機嫌を損ねたようだった。大誤さーん。
 実はね、いちばん書きたかったのはオチじゃないんだよ? オチには自信があったけど、いちばん書きたかったのじゃないんだよ? いちばん書きたかったのは『後戻りできない喪失感』なんだよ? ショートショートとしては“ぺけ”だったかもしれないけど、感想書いてくれた人たちはみんなかなしくなってくれたからよかったよ。

 よくわからないけど、たぶん模造の冠を被ったお犬さまなんだよ。


タイトルRe: アトラティックスの失われた伝承
記事No: 260 [関連記事]
投稿日: 2006/10/05(Thu) 23:36
投稿者模造の冠を被ったお犬さま

 こにちわ。←松井選手の顔に見える(嘘)。



 意味のない嘘からご挨拶いたします。模造の冠を被ったお犬さまでございます。
 『無』ということを満足に書ききった(あくまで自分の中の感覚で)『バタ』のステップを踏んだ今の私には【知覚を専ら殻越しに委ねる】ことはそんなに無茶には思わなかったのです。でも、タカハシさんがそう感じたということは力量が不足していたということなんですよね(『バタ』のおかげでいろんな面でかなり力をつけたと思ったんだけどな。ぐちぐち)。この『アトラティックスの失われた伝承』では私の計算違いが多すぎますね。
 クライマックスに関しては……どうなんでしょうか。『アトラティックスの失われた伝承』に限らず、私の書き物の『物語の帰結』という作りこみはいつも「落第」をもらっている気がします。

「読み手を振り回しておいて、最後は丸投げなんですね」

 とまでハッキリ書かれることはありませんけれど、今まで書いてきた書き物はそんな感想ばかりだったような気がします。だから最近は、『物語の帰結』を意識しているつもりなのです。人の書き物を読むときもそこに意識しています。でも、よくわかりません。どうしたもんでしょうか。
 はい。超絶ウルトラテクニックでなんとか……無茶を仰っては困ります。今までの課題とは明らかにレベルが違いますよ。一から作り直せってことですか。鬼ですね。



 ということでパナマの別荘から返信しました。公表されなかった長者番付第九位の模造の冠を被ったお犬さまでした。


タイトルRe: アトラティックスの失われた伝承
記事No: 259 [関連記事]
投稿日: 2006/10/05(Thu) 00:08
投稿者模造の冠を被ったお犬さま

 やあ、めぐろっち。こんばんは。感想をありがとう。

 竜は気高い生きものなので、私にはよくわかりません。よくわからなくても、私は物書きの自負があったので表現しなければなりませんでした。竜に会うことができるのは本の中だけでした。参考にできるのは竜が出てくる本だけで、実際に見たことはありません。この目で見ていたら、もっと違う書き物になっていたと思います。そしてそれは、今の『アトラティックスの失われた伝承』など比べ物にならないほど、素晴らしいできになっていたと思います。でも、今の『アトラティックスの失われた伝承』でもいいと思っています。諦めかもしれません。竜に会うことを諦めてしまっている私がいます。竜は気高い生きものです。気高い生きものなので、にんげんがしんだところで特になにも感じないかもしれません。かなしいと思わないかもしれません。わかりません。私では竜の思考回路が読めません。私はにんげんで、竜になれません。私が竜になったらどうしようかと想像しました。でも、すぐにやめました。私には“竜になる”という感覚がつかめないので、想像の続けようがありませんでした。私はにんげんですが、残念ながら同じにんげんのめぐろっちの考えも正しく理解することができません。でも、『アトラティックスの失われた伝承』で伝えたいことはなんとなくそこはかとなく伝わった気がしました。

 電波文でした。

 人称については“限りなく一人称に近い三人称:『竜』”で書けば何の問題もありませんでしたよね。でも、自分で「これこれこーゆールールで書いてください」と冒頭で言ってたのに、書き物で自ら破るのは気が引けたので、こんなややこしいこんがらがった人称になってしまいました。書き物としての完成度を上げるとお題に真っ向から衝突する。お題ありきのスレッドでしたのでお題を優先してしまいました。お見苦しいものをお見せしましてすみません。
 【単調な文】は書きながら自然にそういう『ルール』になりました。書いているとどんどんルールが増えていくんですよね(私だけかなのかな)。文法とか正規表現とかそーゆーものは(嬉々として)無視するのに、『自分ルール』は意地になって守り通します。『自分ルール』があると、書くのが楽になるんです。次に何を書けばいいのかわかってきます。ただ今回の『人間以外の視点ルール』は書きながら決めたものではないので、すっごい足枷でしたねー。過去に行って自分を一発殴りたくなりましたねー。

 ちょっくらラベンダーの香りでも嗅いで、過去に行ってきます。


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