タイトル | : Re: 小説の描き方――魅力的なキャラクターとは何か―― |
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投稿日 | : 2011/05/09(Mon) 22:10 |
投稿者 | : ピンク色伯爵 |
風呂入ってました。ピンク色伯爵です。
いや、お久しぶりです。天野様、初投稿で点数もらえたんですね……。それって最初から作家としての練度が高かったということなのか。うーむ、羨ましいです。しかし、羨んでばかりはいられない。精進精進。
本題。書き方が参考にならないとありますが、そんなことはないと思います。ひとつの情景が先行するのは僕も同じであります。魔甲少女もそうですが、僕も最初イメージから入るんですよね。ロンドの方もまた然り。アレを書くにあたって浮かんだ最初の情景は暗い森の中を手を取り合って走る男女であります。もうひとつ追加で浮かんできたのが、冒頭のシーン、夕暮れの屋上です。やはりこんなシーンを書きたいというのはあるはずです。このシーンが書きたいから小説を書く。このシーンのために書き手として辛い場面をなんとか書ききる。やはりそれが小説を書くにあたっての原動力になるのでしょう。
天野様のロンドの初期イメージについて。
『ネット小説とは対極の世界として思いついたんじゃないかと思います。』
対極は言いかえると、前時代的な、という意味でしょうか。ネット小説どころかネットが発達していない時代に、直に顔を合わせて文学を語るという点で『対極』の意味を使われたんだと受け取ったのですが。
つまりお題を与えられ、何か現環境とは違うものをと考え、文学集会の図を思い浮かべたと、そうおっしゃりたいわけですね。思考プロセスは明確ですが、そこで何故、労働文学が出てきたのか、なぜ文芸雑誌ではなく、直接の寄り合いが思い浮かんだのか、そのあたりが謎のままですね。
私見を言いますと、天野様の心の『原風景』と言いましょうか、流れる血の時代性と言いましょうか、そうした心に強く根付いたものがイメージとして現実化したのではないかと思います。なぜ浮かんだのか分からないのなら、それは自然に浮かんだということ。やはり過去のイメージがそのまま出てきたと考えるのが妥当なのでしょうか。
それで、やはりそのイメージの中でいくつかのキャラクター像が浮かび上がっているようですね。僕も同じように思い浮かべているはずだというのに、天野様の描く人物は僕のものと比べ物にならないくらいに現実味があります。キャラクターが個性的であるというわけではない。しかし確かにそこにいる人間は『生きて』いて『息をして』いる。この違いは一体何なのか。
イメージの明確、不明確の違いでしょうか。しかしそれならば小説を書くにあたってある種の先天的な優劣がついてしまうことになります。最初のイメージの時点で、登場人物を現実化できない時点で、能力が足りていないことになります。
しかし、能力云々でこの議論を収束するのは無粋でしょう。
天野様の発言から分かったことですが、
【大切なのは最初に思い描く『強い』イメージ】
ということであります。こんな理解でよろしいでしょうか。
能力云々は置いておいて、これが明確にできればとりあえず天野様と同じスタート地点に立てるということです(ただし、用意ドンで小説を書き始めると、そこにはまた別の注意事項があると思われます)。
皆様、これは重要な新事実ですよ!
天野様は、イメージを先行させている。それも人が勝手に動き出すほどの強いイメージを抱いてから、執筆に臨んでいるのです!
なるほど自分の中に根付くイメージならば、自然に今までの人生で出会った人間の態様が反映される。結果人間が理屈抜きで非常に活き活きと動き出す。テレビの中はどうなってんのかわかんないけど、スイッチ押せば番組が見られるんです!
小説の執筆中はノリで話を進めて言っているとのこと。いや、書きながら考えるってそういうことなんじゃないかと思うわけですよ。
でもそれって意識せずに面白い物語が書けるってことでしょうか。
納得いきませんぞ!
それともストーリーではなく、文章の美しさで魅せているのでしょうか。謎です。文学では美しい文章がものをいうのか……。文学を書く人はもちろん、僕のようなラノベ書きにも新たな方向性が見えましたね。
では、どうすれば美しい文章になるのか。読んでいて心にしみわたるのか(感覚とか才能とか安易な答えはダメ)。
先日とある方の感想を読んでいて、興味深いものを見つけたんです。そこで見つけたキーワード、それは……。
音読です!!!!!!!!
どうなんだ。音読すればいいのか!? それとも他に秘訣あるのか。
謎です。
天野様、ご意見ありがとうございました。天野様はもちろん、皆様の議論参加をお待ちしております。
追伸、次回作も面白そうだなあ。なんだか最近天野様中毒になってきた気がする(気持ち悪いこと言ってますね……)。つか、音読の話したら、急に今上げた新作を前面改稿したくなってきた。あとで修正にかこつけてちょこちょこ直しておこう……(殴)