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タイトルRe: 小説の描き方――魅力的なキャラクターとは何か――
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投稿日: 2011/05/09(Mon) 23:13
投稿者ピンク色伯爵

 水芭蕉猫様、中村ケイタロウ様、ご意見ありがとうございます。中村様、初めまして、ピンク色伯爵という者です。古参……の方なのでしょうか、初めて名前を見る方で、若干緊張しております。よろしくお願いします。

 さて本題。
 1、2、3、のそれぞれの質問項目の意味なのですが、
 1→個別具体的な例
 2→その一般化
 3→その簡略化(数式等に代表される『公式化』)
 であります。項目1で個別的にキャラを出してもらい、どうしてそのキャラクターを好きになったのか理由を考える。その理由を一般化する。さらにそれを簡易に作り上げるために公式化できないかという僕の意図があるわけであります。
 ここまでの皆様の意見で共通していることをまとめますと、
【情景(もしくは世界)とキャラクターは連動していて、キャラクターは当然のように人として動き出す】
 ということです。ここには三方とも意見は違えど、共通の見解を持っているご様子です。しかし、項目3について見解の相違が出てきました。
 緩やかなものですが、
 ≪数式化可能≫水芭蕉猫様
 ≪言及なし≫天野様
 ≪数式化(理論上はできるが)不可能≫中村様

 しかし見解の相違の中に共通していること部分がありました。やはりキャラクターにパラメーターはある、ということです。つまり理論上は可能だということに異論は出ていないということです。

 水芭蕉猫様が特に好きであるキャラクターに関して。
 秋山先生は電撃文庫の作家様ですね。今は活動されていないのかな……? 僕も『イリアの空UFOの夏』と『ミナミノミナミノ』しか読んだことないので、どのようなキャラクターを書かれるかは詳しく説明できないのですが、ずばり、神夜様の作品に出てくるような人物です。神夜って誰だよって人……、どうしよう、言ってしまうと一昔前のテンプレです。豪快に笑う眼鏡をかけたスーパーマンだったり、感情表現に乏しい女の子だったり、はたまた特長のない男の子(たいていが主人公)だったりします。
 桐乃はツンな妹でオタク、でも実は兄貴(主人公)のことが大好きというお人です。あと有言実行。強い意志でなんでもやっちゃう努力の天才。
 勅使河原教授はググったんですが、満足な回答は得られませんでした。天才緊縛師、相手を視線だけでイかせるまでに調教することができるなどカリスマ的な能力がある。おじいさんは伯爵かな。できれば彼の魅力についての説明が欲しいです。
 中村様の好きなキャラクターはルパン三世とのことですが、自分には彼が情景・世界・環境依存のキャラクターに見えません。この部分は中村様の意見に矛盾があるように思えるのですが……。たとえばルパンを描く人間は話によって異なります。宮崎駿先生も参加していた作品があったんじゃないかな。それはつまり、世界によってルパンの性格が変わっているというのでしょうか? 確かにキャラがその世界の中で生きていることが大切だというのは抽象的ではありますが、非常に納得のいく答えであります。しかし、ルパンはもう一人歩きしていて、個別でキャラクターとして愛されている。そこにもう世界なんてものは煩雑化し、存在しないのと同義なくらいにカオス化しているのではないでしょうか。それは世界という重要なファクターなしに愛される要素があるということにはならないでしょうか。
 また水芭蕉猫様の上げられた、桐乃と勅使河原教授も同様ではないかと思うのですよ。環境に依存しないカリスマ性がある。そのように思います。作者は偶然生み出すことに成功したのか、それとも計算して作り上げたのか、どちらにせよ、これは魅力的なキャラクターを分析可能ならしめることを示しているのではないかと思うわけです。
 一方で、秋山先生の描く人間は、カリスマ性も見られる一方で、環境に依存している。主人公なんかがそうです。その点は僕もお三方と同じ意見です。
 僕はそのカリスマ性を探っていくべきだと思いました。

 世界で生きているようにするのは、確かに境界線かもしれません。しかし果たしてそれだけなのか、僕は疑問を投げかけたい(すみません、中村様)。
 また世界で生きていることが境界線なら、具体的にはどのようにすれば世界で生きるのか。天野様のように明確なイメージがある派だから、その過程がブラックボックスでいいのか。いいえ、ここはさらに突っ込んでいくところでしょう!

 議論をまとめます。
 【キャラクターは情景と連動している】
 【魅力的なキャラクターの境界線はその世界で生きているのかどうか】(←僕はこの答えには反例があると考えますので、疑問符です)
 【また方法論として別のジャンルの人間を『原液』として盗んできて、自作品において還元する】


 疑問点
・果たして境界線は『世界で生きている』ことだけなのか。
・カリスマ性とは何か。
・数値化できるという見解に個人間で相違がある。
・『世界で生きている』ことが境界線なら、そうすればキャラクターは世界で生きるのか。
(・音読は美しい文章を書くことの重要な要素になりうるか。また他に秘訣はないか)
  →僕は小説は歌だ! と考えました。

 世界で生きていることについて、僕が思いついた方法論は、一人のキャラクターを他のキャラクターと関係させることです。誰誰が好きで、誰誰が嫌い。三角関係云々とかでよりキャラクター間の隙間が埋まり、現実味が増す(←ここに若干の論理の飛躍があるか)。
 しかしこれでは世界観、背景、情景とのリンクの問題が解決されていません。依然、強いイメージが必要だ、の一言に尽きてしまいます。
 
 こんなところでしょうか。なんか議論を難しくしちゃいました、すみません。
 簡単なものでも全然かまいません。皆様の意見をお待ちしております。
 天野様、水芭蕉猫様、中村様、ご意見ありがとうございました。お三方はもちろん、これを見ている皆様もどんどん議論に参加してみませんか。
 ずばりどんな思考回路で物語作ってんだ! と熟練の作家様を問い殺す良い機会ですよ!w
 
 以上であります。ピンク色伯爵でした。


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