タイトル | : Re: 小説の描き方――魅力的なキャラクターとは何か―― |
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投稿日 | : 2011/05/11(Wed) 00:33 |
投稿者 | : 浅田明守 |
こんばんは、浅田です。
なんかしばらく見ていないうちにおもしろそうなことを……というわけで今さらながら私も少々参加させていただきますww
個人的にはキャラクターではないのですが、石田衣良さんが書く短編恋愛ものに出てくる登場人物はかなり人間くさくて魅力的だと思います。あとは個人的趣味が入りますが狼と香辛料のホロとかですかね。
これらに共通するのは先ほども言った通り「人間くさい」というもの。物語の中の登場人物としてではなく、物語とは別にそのキャラとして個性が確立していると言えばいいのでしょうか。
キャラクターを人間たらしめるものは何か。あえて言えば行動の一貫性でしょうか。物語の流れで行動するのでなく、主人公に都合がいいように行動するのではなく、あくまでもそのキャラとしての行動理念を貫く。それこそキャラが生きているというものではないかと私は考えています。
故に私は魅力的なキャラを数値化出来るとは思っていません。どれほど魅力的な設定を考えても、物語に流されて行動の一貫性を失くしてしまえばそれは絶対唯一の「キャラ」ではなく物語を構成する「ピース」になってしまうからです。逆に地味で目立ちようがない設定でも、行動に一貫性があり、「キャラ」を確立していればそれは魅力的なキャラクターとなり得るのではないでしょうか?
そもそも、私は小説の醍醐味はいかにその世界にのめり込むかにあるか、というところにあると考えている人間です。つまり、読者に「俺が主人公だったらここでこうするなぁ」と思わせることが出来たら作者の勝ち(?)と言う訳です。キャラ萌えはその延長線上でしかありません。なぜか。キャラに萌えるのはそのキャラに物語があるからです。(もっとも、猫耳ブルマという単語だけでお祭りを始めるような人種の場合は別ですが)
故に魅力的なキャラクター、読者をひきつける物語と言うのは、頭にすんなりと文章が入り、キャラにリアリティーがあり(リアリティー=ノンファンタジーではないので悪しからず)、世界に調和があるのならば、必然的に魅力的なキャラが出来るのではないか、というのが持論です。
マネしようとしてマネできる類ではないので、あえて手の内を暴露(しても喜ぶ人がいるとは思えませんが)しますが、私の場合は物語の「種」、つまり中心核となる単語を一つ書きだし、そこから物語を作っていきます。例えば、以前にピンク色伯爵さんに感想を頂いたLive of dollsでは「人間」を種として物語を作っていました。
それでは長々と失礼しましたノシ