タイトル | : Re: すこしだけ作品を書いてみたり |
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投稿日 | : 2014/08/18(Mon) 20:30 |
投稿者 | : 堀江伸一 |
書けないのは具体的なものがないからでは?
IPADのない世界でIPADのようなものを想像することはできる。
しかしIPADを設計することはできない。
小説が書けないというのはそういうことだと思います。
殺さずの具体的な人が納得するエピソードを確定できるか?
という具体化の問題です。
納得できるエピソードの骨組みを考えてみるのが一番だと思います。
私には創作する能力はもうないのですが。
昔を思い出して少しだけ書いてみました。
昔みたいには書けないものですね。
仮タイトル ICPO捜査官ジャック
電子の網の目を一つながりのデータが流れている。
無数のビットの濁流の中、それは一見意味のない数字の羅列。
きちんとした解釈をすれば空気感染するエボラウイルスのDNAデータ。
ネットにつながった遺伝子プリンターで出力され、細胞に遺伝子が組み込まれて培養されれば世界に大惨事が起こる。
きっちり暗号化されてはいたそれがアメリカのラボから流出した。
素数暗号がかかってるので、鍵が解明されるまでは安全だ。
しかしデータは複製され世界に分散してしまった。
アメリカのエシュロンが監視しているのでネットで流れれば送信者を逮捕することはできる。
しかしもう拡散してしまっていくつかの団体がそれを入手した可能性がある。
私はICPOの刑事ジャン・ジャック・ジョーである。
同僚からはジャックと呼ばれている。
私はこの問題を担当することとなった。
課せられた使命は、情報の渦の中からデータを探すことではなく、ウイルス生産の監視だった。
遺伝子プリンターの不正使用の監視である。
遺伝子プリンターは国際的に厳しい販売制限がかけられている。
企業や研究機関は登録しなくてはいけないし、一般人が購入することはできない。
遺伝子プリンターは一つずつロットがつけられ、その所在は常に国際的に管理されている。
WHOに登録され、所有組織が破産したりした場合、遺伝子プリンターの取り扱いは国際法に従い新しい持ち主が承認されるまで厳格に封印される。
所有や使用は国際的に信頼されている大学や研究機関のみに限られている。
だがいつでも問題は起きる。
中東でイスラム過激派による紛争が起こり、遺伝子プリンターを持った研究所が襲われた。
遺伝子プリンターは闇の中古売買の組織に流れ中東のどこに行ったかわからない。
私はICPOの捜査官としてこれを回収することとなった。
中東に向かう飛行機チケット、パスポート、現地人に成りすますためのイスラム風の服。
イスラムの知識は大学でアラビア語を習った程度だ。
現地の刑事と落ち合って捜査活動を行うことになる。