『人造少女   〜V章〜』 ... ジャンル:未分類 未分類
作者:NEO                

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 朝。

外にはまばらに中学生が登校している姿。



『ガラガラッ』

「おはよ〜〜」

俺は言いながら教室の戸を開けた。

「お前ウザいんだよ!」

いきなりの大声に驚いてしまう俺。

それは女子の口喧嘩だった。今日は一段とすごい。

一つの机を5人くらいの女子が囲んで、一人を集中的にいぢめている。

「ウザい・・・?」

遅いながらも、俺はあることに気づいた。

それはいぢめられている奴、

「!!  三上!」

俺は群れた女子達の方へ早歩きで向かう。

「・・・ちぇっ・・早速男子も取り込みやがったのかよ・・・」

言うと、女子達は最後まで三上を睨み付けながらも、自分達の席へ戻って行った。

俺は、平然としたままの三上に歩み寄る。

「大丈夫か?」

「『あの人達が言ってたウザい』とはどういう意味?」

「・・・はぁ?」

意外すぎる返答にガクっとなる俺。

「使い方が違うわ。 【有才】・・・才能がある人。ものしり。 という意味・・・」

「へぇ〜〜・・・って違うよ!あいつらの言ってた意味はうざったいとかそういう―――」

今度は興味津々で三上が俺の目を見つめ言った。

「『うざったい』?そんな言葉、この世に存在しないわ」

何故かムっときた俺は怒り混じりに言った。

「だから!お前はいらないとか!消えろとか!そういう意味!」

言ってしまった後に、罪悪感を感じてしまう俺。

「私は・・・いらない? そう・・・」

「い、いや違くて、それはウザいの意味を・・・」

言い訳をしても彼女には無駄な気がした。



  そう・・・確かに無駄だった・・・



 そしてそれから三上と気まずい雰囲気のまま、すべての授業を終えてしまった。

「―――もうすぐテストだ。皆ちゃんと勉強しておくように。以上。」

なんていいタイミング。

仲直りの口実にするには十分だ。

「な、なぁ!あのさ・・・」

いままで全然話していなかったせいか、緊張する。

「今日お前ん家で一緒に勉強しない?・・・いいだろ?お前多分クラス一頭いいぜ?」

無謀な願い。・・・だが、

「ええ。かまわないわ。」

普通に一言。

「あ、あぁ!じゃ、よろしく!」

俺は嬉しくて嬉しくてたまらなかった。


    この嬉しさは、やがて悲しみへと変わる・・・

2003/11/06(Thu)21:57:13 公開 / NEO
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