『あの空の下で・・・・・・。 最終章』 ... ジャンル:未分類 未分類
作者:葉
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遠くどこまでも続く空・・・・・。
そして風の吹き抜ける草原・・・・・。
俺はその真ん中で空を見上げていた・・・・・・。
ある女性を待って・・・・・。
来るはずがない女性を。
その女性は俺の初恋の相手でもあった。
大戦終結から三日。特殊部隊は、大戦終結から二日で解散となった。
みんな各自の故郷へと帰って行った。理沙はあのまま戦死となってしまった。
俺は、故郷に帰っても待ってくれる人はいない。
家族は五年前に亡くしてしまった。そして、愛する人まで亡くしてしまった。
「理沙・・・・・。」
俺は理沙が死んだことが信じられなかった。
だから、みんなが帰る中ここに残った。
「サトシ君・・・・。残念だが理沙君は死んだんだ。」
「隊長・・・・。でも、俺は信じたいんです!理沙は帰ってくると!」
「そうか。私も故郷に帰る。もう会うことはないかもしれないが。」
「隊長殿ご苦労様でした。」
「ああ、君もな。」
隊長は飛行機に乗り、故郷へ帰った。
俺は草原に座った。風が心地よい。
空を見上げていたら、頬を一つの滴が流れ落ちた。
ふっと、黒い影出てきて空が見えなくなった。
「サトシ。なんで泣いてるの?」
影が誰かすぐにわかった。死んだはずの理沙だった。
「理、理沙!?お前死んだんじゃ?」
「人を幽霊みたいに。私はこうしてぴんぴんしてますよ!」
「どうやって、あの爆発の中を?」
「敵の脱出ポットをちょっと借りてね。」
「そうか。」
俺は決心した。もう一度あのことを言おう!
「理沙。俺の話を聞いてくれ。」
「なに?いきなり改まって。」
「理沙。俺と結婚してくれ。」
理沙は上を見ながらこう言った。
「あれ?なんで涙が溢れてくるんだろう。こんなにうれしいことを言われたのに」
「理沙!」
そして、二つの影が一つになった。
俺はもう大事な人を亡くさない!いや、この手から離さない。
姉さん達見ていてくれ!俺は、大事な人をどんなことがあっても守り抜く!
例えこの地球がどうなったとしても・・・・。
2003/11/08(Sat)13:16:11 公開 /
葉
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