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『あの空の下で・・・・・・。 最終章』 作者:葉 / 未分類 未分類
全角830文字
容量1660 bytes
原稿用紙約2.95枚
遠くどこまでも続く空・・・・・。
そして風の吹き抜ける草原・・・・・。
俺はその真ん中で空を見上げていた・・・・・・。
ある女性を待って・・・・・。
来るはずがない女性を。
その女性は俺の初恋の相手でもあった。


大戦終結から三日。特殊部隊は、大戦終結から二日で解散となった。
みんな各自の故郷へと帰って行った。理沙はあのまま戦死となってしまった。
俺は、故郷に帰っても待ってくれる人はいない。
家族は五年前に亡くしてしまった。そして、愛する人まで亡くしてしまった。

「理沙・・・・・。」

俺は理沙が死んだことが信じられなかった。
だから、みんなが帰る中ここに残った。

「サトシ君・・・・。残念だが理沙君は死んだんだ。」
「隊長・・・・。でも、俺は信じたいんです!理沙は帰ってくると!」
「そうか。私も故郷に帰る。もう会うことはないかもしれないが。」
「隊長殿ご苦労様でした。」
「ああ、君もな。」

隊長は飛行機に乗り、故郷へ帰った。

俺は草原に座った。風が心地よい。
空を見上げていたら、頬を一つの滴が流れ落ちた。

ふっと、黒い影出てきて空が見えなくなった。

「サトシ。なんで泣いてるの?」

影が誰かすぐにわかった。死んだはずの理沙だった。

「理、理沙!?お前死んだんじゃ?」
「人を幽霊みたいに。私はこうしてぴんぴんしてますよ!」
「どうやって、あの爆発の中を?」
「敵の脱出ポットをちょっと借りてね。」
「そうか。」

俺は決心した。もう一度あのことを言おう!

「理沙。俺の話を聞いてくれ。」
「なに?いきなり改まって。」
「理沙。俺と結婚してくれ。」

理沙は上を見ながらこう言った。

「あれ?なんで涙が溢れてくるんだろう。こんなにうれしいことを言われたのに」
「理沙!」


そして、二つの影が一つになった。

俺はもう大事な人を亡くさない!いや、この手から離さない。
姉さん達見ていてくれ!俺は、大事な人をどんなことがあっても守り抜く!
例えこの地球がどうなったとしても・・・・。
2003/11/08(Sat)13:16:11 公開 /
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