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『神々よ~ハルバード 伝~』 作者:アリス / 異世界 アクション
全角1040.5文字
容量2081 bytes
原稿用紙約3.45枚
古より創られし大陸、ハルバード。この大陸には幾多の歴史や、古代文明が眠る。未だ未確認の森も顕在するなか、三つの拠点に王国が創られた。その暮らしの支えとなる聖騎士や聖銃士達はやがて、未だ踏み入れたことのない森、セピア森に足を踏み入れる。見たこともない民族、魔王直々の族、魔族や歴史が銃士、騎士たちを待っていた!さぁ行けっ、己が行く道を!
零話『古文書』

『古ヨリ目醒メシ龍ガアル騎士ニヤラレシ刻貴ノ行キ先明カサレル』
 十一年前ハルバードに初めて訪れた男が、この地に来たとき、一冊の古文書が落ちていた古文書の中の一文。
 その古代文字はわかるのに他は全く読めねぇーな、と心で呟いてレイ=フラウネは古文書から目を離す。
「やっぱ古文書わかんねぇーな! オレはリータイーア! 」
 明らかにやる気のない発言に室内全体に伝わる。
「レイ、場を考えろ。ここは限られた者のみが入れる古文室であろうが」
 古文室。王が赦した者のみ古文書を解読しようと研究する為だけに与えられた特別な部屋のことを指す。
 彼らは、此処で色々な性格の人物たちと一週間前にウィザードに派遣され、解読仲間となった。
「アモン、じゃぁお前は読めるのか? 」
 アモン=ドロウ。レイ=フラウネとは七歳のときに出会い、それからずっと一緒だ。
「最初の二十三文字に加えて、十二文字は解けた」
 お前とオレでは知能の差が違うんだよばーか、と言い張った。
「流石の出来だな、アモン君。知能だけなら上位成績にも入るだろうに」
「グレン! だけってのはなんだ? 」
 グレン=ネーダー。キザな性格で魔法が結構の実力かな。
「冗談さ」
「ならいい」
 キザだが話してると面白いから以外と親しみやすい。
「レイ、アモン。また喧嘩してるのぉ〜? 」
「あ…。ル、ルキア様!? 」
 ルキア=シュレイド。十年前にハルバード西にパラサ=シュレイドが創りあげたシュレイド王国の王女。ここ、東の拠点、ウィザード王国までは徒歩一年はくだらない。
「あら? 私の魔法を忘れたのかしら? 」
「いえ、そうではなくて」
 元々レイとオレは、聖銃士としてシュレイドを守っていたため、ルキア様との面識は少なくはなかった。それにかつて、アモンの父、ゼウスはルキア様の護衛兵長として働いていたから幼い頃から少しだけ面識があったのだ。
だが、一週間前にウィザードの国王に古文書を解読してほしいと言われ、ウィザードに派遣されて来た。
「ところでなぜ、ルキア様はここに? 」
 普通、王女が国を離れて、他の国に来ることなんてあり得ない。まぁ、ウィザードとエンジェラード、シュレイドはHAT(ハルバード同盟国連合)で結ばれてるから出入りは自由なんだが。
「私はこの国のベリタニアさんに呼ばれたの」
 ベリタニア=ウィザード。この国の第一王子。
「そうでしたか…。では無理をなさらずに」
「心配ありがとう、アモン。では行くわねっ」
 と言って姿を消した。
2015/02/27(Fri)17:53:28 公開 / アリス
■この作品の著作権はアリスさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
こんばんは、アリスと言います。
『神々よ』をご閲覧いただき、誠にありがとうございます。
この作品では、主人公目線(アモン=ドロウ)で描いていきたいと思っています。ネタバレになりますが、レイ=フラウネは主人公の幼馴染みと言うことで、二人を描写しようと思ったのですが、そうはいかず悲しい結末になってしまいました。

2/27…零話を追加。
2/28、3/7、3/14、3/21…一話(4パートに分けて)を追加予定。
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