オリジナル小説 投稿掲示板『登竜門』へようこそ! ... 創作小説投稿/小説掲示板

 誤動作・不具合に気付いた際には管理板『バグ報告スレッド』へご一報お願い致します。

 システム拡張変更予定(感想書き込みできませんが、作品探したり読むのは早いかと)。
 全作品から原稿枚数順表示や、 評価(ポイント)合計順コメント数順ができます。
 利用者の方々に支えられて開設から10年、これまでで5400件以上の作品。作品の為にもシステムメンテ等して参ります。

 縦書きビューワがNoto Serif JP対応になりました(Androidスマホ対応)。是非「[縦] 」から読んでください。by 運営者:紅堂幹人(@MikitoKudow) Facebook

-20031231 -20040229 -20040430 -20040530 -20040731
-20040930 -20041130 -20050115 -20050315 -20050430
-20050615 -20050731 -20050915 -20051115 -20060120
-20060331 -20060430 -20060630 -20061231 -20070615
-20071031 -20080130 -20080730 -20081130 -20091031
-20100301 -20100831 -20110331 -20120331 -girls_compilation
-completed_01 -completed_02 -completed_03 -completed_04 -incomp_01
-incomp_02 -現行ログ
メニュー
お知らせ・概要など
必読【利用規約】
クッキー環境設定
RSS 1.0 feed
Atom 1.0 feed
リレー小説板β
雑談掲示板
討論・管理掲示板
サポートツール

『願いが叶う時』 作者:鍵 かなた / ミステリ ショート*2
全角1219文字
容量2438 bytes
原稿用紙約4.5枚
 





 突如光が空を覆った。太陽が炸裂したように、目を開けてはいられない様なすさまじい光が。光が覆っていた時間は数秒。
 各国に神様が降りてきた。これは、六日前の話である。


『皆さん、私は創造者です』
 声ではない。まるで頭に直接響くような意思伝達。光の中から出現し、上空に浮遊している何かは続けた。
『私は七日でこの星を創りました』

――アメリカ
『It is seven days which created this star. Let's wait for seven days』
(この星を創造した日数と同じ、七日待ちます)

――中国
『能实现举一个拜托吧』
(願いを一つ叶えて差し上げましょう)

 人々は困惑した。誰も、それがイタズラや夢だと疑わなかった。
 口を開けたまま動かない人間も居た。写真を撮っている人間も居た。膝をついて祈っている人間も居た。歓喜し騒いでいる人間も居た。救われたように涙を流した人間も居た。考えている人間も居た。

『七日後の午前零時に、この星で一番多く願われた願いを叶えます』
 肩を落とした人間が居た。うなだれた人間が居た。膝をついて祈っている人間が居た。怒っている人間が居た。頭を抱えている人間が居た。考える人間が居た。
 自分の願いが叶えられないことに、皆絶望した。


 それから世界は降りていた創造者、神様のことしか話題にならなかった。テレビやラジオ、携帯や新聞。あらゆる情報伝達で神様について意見された。どのように願いを叶えてもらうかについてだ。総理大臣や大統領、各国の権力者が集まり議論された。
 五日目の夕方、テレビやラジオで一つの結論が人々に伝えられた。
“皆さん、明後日の午前零時に願われる願いが決定致しました。それは、今後の世界の平和です。全人類が戦争や争い事や差別などを行わない様に。皆さん、『平和』をお望みください”
 人々は納得した。少なからず反対意見もあったが、権力者の強い説得によってそれらはなくなった。皆安心した。これで迷わなくて済む。これで、ただ明後日に『平和』を望めば全て済むことなのだから。


 そして今、六日目の11時58分。
 人々は外に出て、神様を見ていた。夜空に月の光よりも輝いている創造者を。時計の針はまた一つ進む。あと一分でこの騒動も収まる。今後の平和は約束されて、よりよい未来が人々を待っている。誰もがそう思っていた。
 零時。全ての人々は平和を願った。
『…そうですか。やはりそうなりましたか』
 世界にパチンと、指を鳴らしたような音が響いた。


 人間は地球から消滅した。





――00時01分
 強い風が吹き森の木々が葉を合わせながらさわさわと揺れる。
 まるで嘲笑っているかの様に。
 虫達が音を張り上げ、さまざまな音で鳴いている。
 まるで歓喜の声を上げているかの様に。
 動物はよく響く声で遠吠える。
 まるで勝利を勝ち取ったかの様に。
 地球は生気を取り戻す。
 まるで体から毒が抜けたように…
 
 



2012/10/08(Mon)01:19:57 公開 / 鍵 かなた
■この作品の著作権は鍵 かなたさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
日曜日という休日に、暇を持て余してできた作品です。
前作の巡り橋が、何を言いたいのかわからない作品になってしまったために、意味のある小説を書いてみました!SSですが…(
そ、そろそろやめようよ!環境破壊!とまぁ誰に言ってるんだか…
初心者臭が激臭になってきてますが、あまにり酷かったら感想という形で苦情受け付けております。別に感想欲しいからとかではなくてですね、はい。
それでは皆さん次作で会ってください!
(次は長編にしたい…)
この作品に対する感想 - 昇順
失礼ですが[星 新一 ショ−トショ−トの広場(8) ]内のひとつと内容が似ていると思いました。
『地球のみなさま、こんにちは』か『星新一 神』でGoogle検索をかけると出てきます。
2012/10/08(Mon)11:08:300点白小豆
あ、…似てますね(笑)
実はこの話、床でゴロゴロしてるときに、ふと友人が出してきたクイズが元なんです。「神様が降りてきて、願いを…(以下略」「平和を望んだ人間は消えてしまいました、なんででしょう」なんて言われたらもので。
地球の平和は人間がいない世界だから!なんて答えた記憶が…
もしかしたら友人は星新一さんの作品を読んでいたのかもしれませんね。友人のクイズを元に情景を書いた作品がこうなりました。
やはり自分の考え100%にするものですね…
2012/10/09(Tue)00:45:590点鍵 かなた
作品を読ませていただきました。
文章量が増えてもいいから、もう少し人類の混乱振りや我欲の醜さにも触れて欲しかったです。
では、次回作品を期待しています。
2012/10/14(Sun)16:17:030点甘木
こちらの作品にも感想を書いていただきありがとうございます!

人類に戒めを、と書いたのに肝心な描写がありませんでしたね。
やはり簡潔になっているようです…。
今後の作品に生かせるご感想恐縮です!
ありがとうございました。
2012/10/31(Wed)23:56:420点鍵 かなた
合計0点
名前 E-Mail 文章感想 簡易感想
簡易感想をラジオボタンで選択した場合、コメント欄の本文は無視され、選んだ定型文(0pt)が投稿されます。

この作品の投稿者 及び 運営スタッフ用編集口
スタッフ用:
投稿者用: 編集 削除