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『小さな出来事』 作者:eve / 未分類 未分類
全角2485.5文字
容量4971 bytes
原稿用紙約7.55枚
 高1の春。
 中学時代同じ塾に通っていたミサトとも同じクラスになれて、期待に胸を膨らませていた。
まぁ、女子というものは友達作りも早く、グループ作りもやはり早かった。1週間もしないうちに、私達のグループは5人でかたまった。
 グループの長はミサトのように見えた。私はどこか必死でそのグループにしがみつこうとした。そうしないと一人になっちゃうからね。世の中の女の子の大半はこの気持ち分かってくれると思う。
 ある日、グループの子達でプリクラを撮ろうという話になった。当然、私だって行きたい。が、その日私は具合が悪く、できれば早く帰りたかった。
「ごめん、先に帰るね……具合悪くて」
「本当?大丈夫?」
「気をつけて帰ってね」
 みんなは私を心配してくれたあと、4人でプリクラを撮りに行った。
 思えば、それから何かおかしくなった。
 次の日から、私は彼女たちの間で小さな疎外感を感じ始めた。
グループは5人。もともと、奇数というのはグループの人数としては良くない数字。必ず1人が余るのだ。少なからず、誰か一人が必ず疎外感を感じるのは、当たり前といえるが。
 この場合は特にミサトが問題だった。
「ミサトは今幸せだからね」
「ほんとだよ。少し分けてよ」
 そんな会話がちらほら聞こえる。「なんのこと?」とは聞けない雰囲気で。もしかしたらそこで、そう聞いていれば状況は今より変わったかもしれないが、聞いたところで「別に」とはぐらかされるだけという事のほうが可能性は高かった。
 しばらくして、私は「なんのこと?」と聞かずして真相を知った。
 ミサトとクラスの男子が二人で屋上前の階段に座って話しているのに出くわしてしまったからだ。
 私はその日地理の課題のレポートを提出するため、屋上からの写真をとる許可をもらい、先生と屋上に向かっていた。ミサトも、こんなところに誰か来るとは思わなかったのだろう。私を見た途端とても気まずそうにした。
 あぁ、これを隠していたのか。
 そう思ったら、素直に驚くのも癪で、普通に納得したふりをした。ミサトを見て彼氏を見て、ちょっと笑うだけにした。
 その後、ミサトからメールが来た。
『先生なんか言ってなかったぁ??(>_<;)』
 もちろん、私はそこで「そっちかよ!」と突っ込みを入れる。
『何も言ってなかったよ。いつからなの?』
 精一杯ばれないように精一杯の皮肉で返したつもりだった。
『土曜日から…どうしよう、地理の成績下がるかなぁ??』
 ミサトだって、おそらくその皮肉に気付いたのだろう。あくまで地理に話を持っていきたい様子だった。まぁ、そう考える前に、私は土曜日という所に驚いたのだけど。だって、今日、火曜日でようやく入学してから1週間なのに。ミサトと彼氏は入学式ではじめて知合ったはずなのに。
 世界が違う……。
 その感想だけが残った。
 それがあってから、私は他の4人にいろいろな事を隠されているような気がした。グループの一人のマヨもどうやら彼氏がいるらしい。同じクラスらしい。誰なんだー!
 競歩大会の日のバスの中もそうだった。
 予想はしていた事だけど、4人が2人2人で座り、私は他の子と座った。これは、4人がどうする?どうする?とやっているときに、私が離れるよと言ったからなので、しょうがない。私から見たら、4人があなた1人で座ってオーラを出しているように見えたから。
 カラオケが始まった。4人の外で、私は無理やり一緒に盛り上がっていた。なんだか虚しくなってきた頃、ミサトが言った。
「ねぇ、うちらもなんか歌おうよ、4人で!」
 のこり3人は「いいねぇー」と口を揃える。
 たぶん、これが決定打だった。
 4人は私をグループの人間とはあまり感じていないということだ。
 中学の時から、私はマイナス思考と言われ、考えすぎといわれ。そうだろうなあとじぶんでも感じているけど、やっぱり疎外感からは離れられなかった。きっと考えすぎだ、4人は何とも思っていない。何度もそう思おうとしたが、ダメなものはダメだった。
 それからというもの、私は4人の話にただ笑うだけになった。
 話し掛けられるまで何も話さなかった。あはは、とずっと笑っていた。そうだよね、と同調ばかりしていた。
 もちろん辛かった。
 これはまずい!
 グループを離れなければ!
 そう思った。
 そして、徐々に体をほかのグループにすりよせていった。
 それはクラスで1番大きなグループで、来るもの拒まずというイメージがあった。そして実際そうだった。
 手始めにとにかくミサトのグループから離れた。思ったとおりと言うべきか、まったく向こうは違和感をもっていないみたいで、あっさりだった。むしろ喜んでいる?まぁ、これは被害妄想だろう。
 次にお弁当を他のグループと一緒に食べさせてもらった。この辺からは本当にミサトのグループを抜けた感じがあった。
 そのうち、移動教室もその大きなグループと一緒に行動させてもらった。誰もいなくなったときには、ミサトのグループでもいっか、という気持ちを持っていたらなんだか気持ちが軽くなった。
 結果。
 グループ移動に成功。私は大きなグループの一員になれたような気がする。といっても、そのグループはみんなマイペースで、誰がどこにいようとだれと移動教室に行こうと関係ない感じだった。それはそれで楽。私はこっちのグループの方が地を出せたし、普通に話せた。学校が楽しいと思った。
 そして、外から見るとミサトのグループはだいぶクラスで孤立しているように見えた。あらためて、あそこにいなくてよかったと思った。いくら彼氏がいようと、クラスの女子がみんなその4人から一線引いたところにいる。かわいそうだと思った。
 はぁ、いろいろあったが、これでやっと楽しい高校生活という感じがしてきた。今思うとどう考えてもただの自分の思い込みだ。グループを移動したと思っているのはおそらく自分だけだろう。ミサト達だって、本当に何とも思っていなかったんだと思う。だけど、勝手にいい経験だったと感じている今日この頃。
2005/07/15(Fri)11:41:37 公開 / eve
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これから文章力をつけたいと思っています。なのできつめでいいので批評をお願いします。
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