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『【機械仕掛けの秩序】』 作者:琥珀 / 未分類 未分類
全角1043文字
容量2086 bytes
原稿用紙約3.75枚
神はこの世のありとあらゆるものを構築しました

地よ 全ての土台となり 全てを支えよ
炎よ 紅蓮に燃え上がり 熱を巻き上げよ
水よ 広大なる海を根付き 雨によって大地を潤せ
風よ 姿無き鳥のごとく 空をかけぬけよ 
森よ 大地を緑に染め 全てに至福をもたらせ
光よ 万物を照らし あるべき姿を映し出せ
命よ 姿・心・魂をひきつれ 自我のままに生きよ
時よ 無限に過去を生み出し 永遠に現在から未来へと歩み続けよ

地・炎・水・風・森・光・命・時
音・雷・闇・硬・重・色・痛・死・・・・・・
神はありとあらゆるこの世のことわり、ルール・・・
つまりは世界の秩序≠構築しました

それはそれは疲れました 例え神であろうとも
無限の宇宙に散らばる星の数ほどの秩序≠構築したのですから

しかし神の仕事は終わっていません
最後にして永遠の大命・・・それは秩序≠フ管理
神はそれはそれは悩みました

「う〜む うむうむ 困った困った
 この先永遠にこの創造物を管理するほどの力は残っていない」

神はブツブツと考え込みます
そんな彼に、それはそれはとろけそうなほど甘い囁きが轟きます

「おやおやおやおや これはこれは
 我らがこの世の創造者・St(セント).フェスティムがお困りだ
 でもでもでもでも ご安心あれ わたくしピサロに秘策あり」


囁きの主は 神とそっくりなもう一人の神
しかしそっくりなのは輪郭だけ
その姿は洞穴の奥の暗闇のように真っ黒です
ピサロと名乗った黒い神は言葉を続けます
 
「ではではではでは それではそれでは
 アナタの代わりに永遠に秩序≠管理するもの・・・
 例えば主の命に自我を持たずに忠実に働く機械≠、
 アナタの残されし力を振るって創ってみるのはいかが?
 さすれば永遠に、アナタへの安泰と、この世の平和をもたらせるでしょう」

まさに神々しく光り輝く、フェスティムという名の神は答えました
「ほ〜う ほうほう そ〜れはそれはとってもとてもいい考え
 よ〜し よしよし そうしよう」

そういうと、光り輝く神は
自らの光り輝く体の一部、骨や血液・髪などをつかって、
それはそれは不思議な機械≠、星の数ほど創りました。

この世の秩序≠設定・構築し、それらを管理する永久機関
機械仕掛けの秩序≠フ完成です

光り輝く神は満足げに微笑みます それはそれは天使のように
真っ黒な神も満足げに微笑みます それはそれは悪魔のように


                            【続く】
2005/07/13(Wed)20:57:07 公開 / 琥珀
http://www.geocities.jp/neobaruku/
■この作品の著作権は琥珀さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
今作品は「秩序」と「機械」それらの「歪み」をテーマとした全部で3話程度の創作神話です。
神話っぽくするべく、小説というよりどちらかと言えば絵本に近いイメージで書きました。ストーリーが大雑把だし、セリフが変な感じですが「テンポ」を大切にしました。これが完成したら、この神話と「機械仕掛けの秩序」を巡るファンタジーアドベンチャー小説を書いてみたいと思います

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