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『放課後の決闘』 作者:Blaze / 未分類 未分類
全角4293文字
容量8586 bytes
原稿用紙約15枚

「なぁ、委員長。俺と付き合わない?」

「ごめんなさい、忙しいので失礼します」
「おいっ、待てって」
 放課後の体育館裏、呼び出された私は同じクラスの男子生徒の山崎君に交際を迫られた。彼は太っていて、お世辞にもカッコいいとは言えないタイプで女子生徒にいたずらするので周りからは嫌われている。確か「エロデブ」とか呼ばれてたっけ。ひどいネーミングだ。
「どうせ彼氏いねーんだろ?そんなお堅い性格じゃあなぁ。だから俺が付き合ってやるって言ってんだよ」
 油ぎった顔を私に近づけて言った。私は確かにお堅い性格かもしれない。でも、こんな奴と付き合うなんて絶対嫌。
「離して!あなたとは付き合いたくない!」
 私は彼の腕を振り放して逃げようとした。その時…
「そのくらいにしておけッ!凡愚めがッ!」
 男の子の声がした。凡愚って…時代劇に出てくるような言葉ね。
「ああん?誰だぁ」
 山崎君の太い首が後ろを向いた。私も男の子の方を見た。あれは…同じクラスの来須君。
「これ以上の狼藉は許さんぞ!山崎!」
「来須…俺とやるってのか?…面白い。かかってこい」
 私のために?来須君…かっこいい。ちょっと台詞はアレだけど。
「食らえっ!」
「バスッ!」
 殴り合いが始まると思ったのは間違い。なんと来須君の背中からは黒い銃が姿を現し、発砲した。銃口からは白い気体が噴き出し、白い弾が発射された。
「痛てっ!ってガス銃かよ!」
 弾は山崎君の腹部に命中した。
「ははは、戦闘の主導権を握るには敵の裏をかくのが得策なのさ!」
 来須君は優越感いっぱいの顔で言い放った。
「失せろ三流!さもないと今度は鼻の穴を三つにするぞ!」
「この野郎!汚ねぇぞ!正々堂々と素手で…」
「バスッ!」
「痛えっ!」
 彼の撃った弾は山崎君の鼻に当たって山崎君は叫んだ。かなり痛そうだ。
「来須、お前…くそっ!」
 山崎君は撃たれた鼻を押さえたまま、走り去った。後姿がなんかかわいそうだった。
「お怪我はありませんか、お嬢さん」
 来須君が紳士的な言葉をかけてきた。
「うん、大丈夫だけど…」
 私は彼の右手にあったガス銃を奪った。
「あっ!」
 来須君は驚き、声を上げた。
「こんな危ないもの、学校に持ってきたら駄目でしょう!」
 私は銃を持って彼を注意した。でも玩具とは思えないほど大きくて重い…。形は西部劇に出てくるようなタイプ。
「え…?俺はただ、委員長を助けようと…」
「もし目に当たって失明でもしたらどうするの!?」
「それは…でも!」
 私は彼を叱りつけた。委員長として許すことはできない。
「返してくれよぉ、最近完成したばっかのM29改なんだよぉ」
 彼は両手を合わせて懇願してきた。
「どこを改造したの?」
「ふふふ、バルブさ!ガスの放出量を増やして威力を高めたのさ。いや〜苦労したよ。シリンダーの分解がうまくできなくて」
 マニアックな話をしてるけど、わかったのは威力を高めたという事。
「改造?それって銃刀法違反じゃ…」
 最近、ニュースで見たことがある。改造したガス銃で人に怪我を負わせたという事件。彼は「しまった」という顔をした。
「ち、違うって!そんなに危なくないからっ!ほらっ、弾もプラスチックだし!」
 彼はポケットから白いプラスチックの弾を出した。急いで出した拍子に2,3個地面に落ちた。
「でも、山崎君、かなり痛そうだったわねぇ。しかも逃げ出すくらいに」
「いや、あれはびっくりしただけだよ!本当は痛くないって!山崎が臆病なだけさ!」
「カチャッ」
 私は彼の足に銃口を向けた。
「ええっ!何を!?」
「じゃあ、撃ってもいいわよねぇ?」
「嫌だ!危ないだろっ!」
「危ないの?」
「危なくないけど!う、美しい委員長にはそれは似合わないなぁ…なんて」
 彼は苦し紛れにお世辞を言ってきた。私はためらわず引き金を引いた。
「バスッ!」
 弾は彼の足に命中した。彼が跳ね上がった。
「いったぁ!!」
「痛いの?」
「痛くないけど!銃を持った委員長を見ると目が痛いよ!」
 楽しい。ギャングってこんな気分なのかな。私は妙な優越感でいっぱいになった。私って性格悪いのかな…。
「お願い、返して…」
 彼は撃たれた足をさすりながら言った。
「ダメ、没収します」
 そう言うと、彼が私にしがみついてきた。
「お願いだよ、委員長!」
 彼の顔が息がかかるところまで近づいてきた。私はどきっとしてしまった。来須君は髪型はボサボサでだらしないけど、顔はよくみると整っていてカッコよかった。
「わ、わかったわよ。でも、もう二度と学校に持って来ちゃだめよ」
「マジで!ありがとう!」
 彼は私の手からガス銃を奪うと風のように校舎へ駆けて行った。まだ胸がどきどきしてる。あんな精神年齢の低い子に…。




――翌日の放課後。

「委員長!ちょっと来い!」
 帰りの校庭で、山崎君が私の腕を掴んだ。
「きゃっ!離して!」
「何もしねぇから!お前を餌に来須を呼び寄せるだけだ」
「来須君を?」
 おそらく山崎君は来須君に復讐するつもりなんだ。
「どうして来須君に直接言わないの?」
「そ、それはだな…」
 なんか意味があるようだ。でも、復讐なんて許されない。
「来須君には昨日、よく言っておいたから反省してるわよ」
「ふん、でも俺の気が収まらないんだよ。あれじゃあな」
 確かに、プライドの高い男の子としては屈辱的な敗北かもしれない。
「その汚い手を離せ!痴漢野郎!」
 案の定、来須君は現れた。ついに正々堂々な男の決闘が始まるのね。昨日、足を撃ってまで言っておいたから今日はガス銃なんて持ってないでしょう、うん。決闘の舞台は放課後の校庭。野球部がランニングを始めていた。あれっ私、なんか楽しんでる?
「現れたな来須!ここで会ったが約24時間目!」
 …確かに24時間目だ。
「性懲りもなく今日も痴漢行為か山崎!恵美子から手を離せ!」
 呼び捨て!?ま、雰囲気のためよね、許す。
「行くぞ!」

「カチャ」

 そう言って来須君の背中から姿を現したのはなんと…ガス銃。
「ちょっとぉ!」
 私はがっかりした。昨日あれだけ言っておいたから、今日は美しい男の戦いが見れると思ったのに…。
「それがどうした!」

「ガチャ」

 なんと、ガス銃を見ても表情一つ変えなかった山崎君は持っていたショルダーバッグから黒くてイカツイ形をした物を取り出した。
「ドバババババ!」
 電動マシンガンだ。凄まじい音を立てながら銃口からは無数の白い弾が吐き出された。
「なにぃ!」
 来須君は何とかしゃがんで弾幕をかわした。危なかった。
「やめなさい!目に当たったらどうするの!?」
 私は当然の如く制止を呼びかけた。殴り合いならいいけど(いいの?)、これは見ていられない。
「使え」
 その時、山崎君が来須君に向かって何かを投げた。
「おう、気が利くね。これで委員長も心配しなくていい」
 来須君はそう言ってそれを受け取った。ゴーグルだ。これで目に当たる心配はないけど、いいのかな。校庭でこんなことして。横を見ると、野球部のみんながこっちを凝視していた。先生がいないのが幸いだ。私には委員長として止める義務があるけど、もう止めることはできないだろう。
「さて、戦闘開始だ」
 ゴーグルをかけた二人は再び銃を構えた。

「ドババババ!」
「バスッ!バスバスバス!」
 優れた連射性ですばやく弾幕を張る山崎君の銃。それに対して来須君の銃は不利なようだ。
「マシンガンか…分が悪いな」
 来須君はそう言って校舎に向かって走り出した。その行動に眉をしかめた山崎君が後を追った。
「逃がすか!」
「ドババ!」
 走りながらではうまく狙うことができないのか、弾は当たっていなかった。私も二人の後を追った。もしかして…校舎内で戦う気?
「バスバスッ!」
 下駄箱の並ぶ玄関で戦いが始まっていた。下校途中の生徒が目を真ん丸にしてその光景を横目に過ぎ去って行く。
「どこだぁ!来須!」
 マシンガンを構えてのそのそと歩きながら山崎君が叫んだ。
「ここだ!」
「カチン」
 下駄箱の脇から姿を現した来須君が引き金を引いたが、どうやら弾切れのようだ。情けない金属音が聞こえた。
「やべっ!」
 急いで下駄箱の影に身を隠す来須君。
「抜かったな!食らえ!」 
「ドババババ!」
「ドガガガッ!」
 発射された弾は大きな音を立てて下駄箱に当たった。急いで後を追う山崎君。
「きゃっ!」
 走って下駄箱の角を曲がった山崎君は女子生徒にぶつかりかけた。
「えっ?銃?」
 女子生徒は山崎君が持っているイカツイ物に驚いていた。
「邪魔だ、どけ」
 山崎君は女子生徒を押しのけて教室の並ぶほうへ向かった。私も後を追う。見ていられないほど危ないけど、見ずにいられない。
「来須ぅ!出てきやがれ!」
 山崎君の大声が放課後の静かな廊下に響き渡った。すると、
「バッ!」
 前方の教室から白いカッターシャツが飛び出してきた。
「ドババッ!」
 反射的に山崎君はそのシャツを狙って撃った。その瞬間、同じ教室から上半身裸の来須君が現れた。カッターシャツはダミーのようだ。人間の反射反応を利用した見事な戦法だった。
「チェックメイトォ!」
「バスッバスバス!」
 発射された3発の弾は山崎君の額に着弾した。
「がっ!」
 山崎君は額を押さえてその場にしゃがみこんだ。やはりかなり痛そう…。
「格が違うんだよ!三流!」
 来須君は山崎君を見下ろして凄んだ。
「くっ、悔しいが俺の負けだ」
 山崎君はがっくりと肩を落とした。
「恵美子、無事か!」
 上半身裸の来須君が私の肩を掴んだ。
「無事だけど…」
 私は来須君のガス銃を奪った。
「持ってきちゃ駄目って言ったのに…」
 私は来須君を睨みつけた。あれだけ言ったのにガス銃を持ってきた来須君に怒りが込み上げてきた。
「バスッ!」

「いったあああ!」

 私は上半身裸の来須君の胸に怒りのオーラを帯びた弾を撃ち込んだ。
「ひ、ひどいよ。委員長、あんた鬼畜か!」
 来須君の胸は蜂に刺されたように腫れあがった。
「うぁぁ」
 顔をゆがませて胸を押さえる来須君。私との約束を破ったんだから当然の結果だ。


「ウゥウウ!ウゥウウ!」

 その時、大きなパトカーのサイレンが聞こえた。音はだんだんと大きくなってくる。
「ガチャ、ガチャガチャ、ダッダッダッ!」
 校庭から車のドアが開く音と大勢の人間の足音がする。
「銃を捨てて、手を上げろ!」
 校舎の玄関から物々しく武装した機動隊が姿を現した。

 あぁ、どうしよぉ…。


 END

2005/06/26(Sun)12:43:16 公開 / Blaze
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