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『雨の日に』 作者:霧谷 のあ / 未分類 未分類
全角1533文字
容量3066 bytes
原稿用紙約4.7枚

 ある日の夕暮れ、僕は湖のある森の中にいた。どうしてそこにいたのか―それは、僕の住む村はあまり雨が降らずいつも水が不足しているので、毎日どこの家も子供が近くの森の湖から水を汲んでくることが仕事だったからだ。今日はもう遅くなっていたので、僕以外には誰も水を汲みに来てはおらず、一人で少し薄暗い木々の間を、落ち葉を踏みしめながら歩いていく。

 水を汲んだ帰り道、両手に水をすれすれまで入れたバケツを持っているとさすがに疲れるので、地面にバケツを置いて僕は休んでいた。
「いいかげん、雨が降ってくれれば楽なのになぁ…。」
ふとそんな独り言がもれる。しかし、そんなことを言っていてもどうにかなることではないので、またバケツを持って歩き出そうとすると、遠くに年齢が僕と同じ位に見える少女が目に入った。僕の住む村は人もそんなに多くはないので、ほとんどの人の顔と名前は頭に入っている。ましてや自分と同じ位の少女なんて、ほんの数人しかいない。だから、ちょっと見ただけで村の人ではないということは分かった。
「どうしたんだろう、こんなところにくるのは村の人の水汲みくらいのはずなんだけど…。」
ちょっと考えてから、近づいて話してみようかと思った時にはもうすでに少女は森の奥へと消えていた。いったい何だったのか分からなかったけど、とりあえず早めに帰ろうと思い僕はさっさと歩き出した。
 その時だった。急に辺りが暗くなってきたかと思うと遠くから雷鳴が聞こえ、薄暗かった森が真っ暗になる。木の葉が風で揺られてこすれる音がだんだんと大きくなり、まるで森に住む魔女が不気味に笑う声のように聞こた。そこは、僕がいつも歩いている森とはまったくの別世界に見えた。そしてさっき僕が望んでいた…雨が降り出した。まるで滝のように、激しい雨が。
「前が…見えないよ。」
さきほどまで僕は雨が降ってくれないかと思っていたのに、今はその雨のせいで前に進めなくなっていた。

――僕がないものねだりをしたから?

 そんな言葉が頭の中をよぎる。
 どうしようもなく僕はただ地面に伏して倒れこんでから、いったいどのくらいの時間が経っただろう。周りの地面は水浸しで、当然僕の服なんかはもう完全に水を吸っている。これからどうなるのだろうと、ぼんやり考えてきたとき、ふいに腕を掴まれて誰かに引っ張られた。びっくりして起き上がると、目の前には…少女がいた。多分、さきほどの彼女だろう。
「大丈夫ですか?」
少女はあまり感情のこもってはいない声で、僕の顔を覗き込むように聞いてくる。
「あ…うん。」
突然のことに何を話していいか分からず、僕は必要最低限の答えだけを返した。
「ごめんなさい、私が確認しなかったから。」
「……え?」
少女が何を言っているのか僕には分からなかった。そして少女は僕に向かってこう言った。
「私は、雨詠み人…。この雨は私が起こしたものよ。」
 最初、僕はそこまで聞いても何を言いたいのかが理解できなかった。でも、頭の中で整理をしていく中で、やっと僕は分かった。
「君が…雨を降らせてくれたの?」
黙って少女は頷く。
「雨を降らせるのが、私の役目だから。…でも、いつでも好きに降らせられるわけじゃない。」
 不思議な少女だった。もちろん雨を降らせるなんてそれ自体も不思議だけど、話し方も雰囲気も、今まで感じたことのない神秘的な空気を感じた。



 それから村に帰ってその少女のことをみんなに話してはみたけど、気に留めてくれる人はいなかった。でもその日以降、彼女と話はできないけど雨の降る日には必ずと言っていいほどその姿を見かけた。

 名前も知らないけど、今でも雨の降る日は僕の前に少女が現れないかと思って、僕は外を眺めている。

2005/04/10(Sun)15:10:30 公開 / 霧谷 のあ
■この作品の著作権は霧谷 のあさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
 どうもはじめまして〜。題名にあるように雨がメインで一応ファンタジーっぽく書いてみました。短編って実は苦手なのですが、どうでしょう…何か感想をいただけるとうれしいです(^^

 えーっと、ジャンルがファンタジーではない方が良いというご意見をいただいたので、文章表現を直すのと同時に、ジャンルを未分類に変更いたしました。
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