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『カレーの歌』 作者:トロサーモン / 未分類 未分類
全角2033文字
容量4066 bytes
原稿用紙約7.6枚
彼女の話

彼女は僕の家にいつの間にかいた
それは僕がこの家(ごく普通のアパートで台所有り風呂もある)に引っ越してきて二日目のことだった。
僕は荷物を整理しようと押入を開けたら、中で彼女は寝ていた。
彼女はその時はジーパンとロックフェスティバルで売ってそうなシャツを着ていた
僕は恐る恐る彼女に近づくと小さくすぴすぴと息をしている声が聞こえた。
僕はすいませんここ僕の家ですけどと耳元で言う。
すると突然彼女は目を開け僕の顔を見るなり「この変態!!」と叫び、そして殴られた。
口から血が出た。
彼女は寝起きが悪いのだ
僕はその後キレて「なにすんじゃー」と言いながら彼女を押し倒す…すいません嘘つきました
押し倒してもなんかもいないし、むしろその後僕は彼女にご飯を作ってあげたぐらいなのだ。
作ったのはカレーである。
彼女はごめんねと言いながらカレーにソースをかけた
僕はカレーの上にコロッケをのせた
僕が食べようとするとカレーは彼女に盗られた
僕は何故盗ると聞くとあなたは私を犯そうとしたでしょと言われた
冗談じゃない
押入を開けたら君が居たんじゃないか
そう言うと彼女は「えっそうなの」と言った
僕はそうだよと言った
彼女はまあええやんと突然、態度を変えた
そしてカレーを食べ始める
うまそうに
僕はちょっと嬉しくなった。
しかしコロッケは帰ってこなかった。

彼女についての2,3知っていること

1、何故か僕の家の押入にずっと住み着いている
2、音楽とヤクザ映画とバイオレンス映画が好き
3、怒るとすぐに僕のことを殴る
4、カレーが好き
5、着ている服がTシャツとジーパン
6、好きな俳優は寺島進、大杉連、哀川翔
7、一応仕事はしている


春風

その日は本当にぽかぽか陽気だった
気持ちいい日だった。僕が布団の中で身をよじっていると温かい物が足に当たった
人の足
彼女が隣で寝ていたのだ
僕がびっくりしていると彼女も目を覚ました
「この変態!」

口の中からずっと血が出ている。
「ファイトクラブのエドワード・ノートンみたいやで」彼女は楽しそうに僕を見る
なんで殴られなあかんねん僕が怒りながらそう言うと
彼女は無視して関西ウォーカーを読み始めた
僕は呆れた、それと同時におなかが空いたので朝ご飯を作る事にした
ファイトクラブのエドワード・ノートンか
そんなこと言われたのは初めてだったので内心ちょっと嬉しかった
「エドワード・ノートン」彼女がそう言った
僕は彼女の方へ向くと彼女は「そう言われると嬉しいでしょう?」と言った
彼女に嘘は付けない。
僕はそう思いながらみそ汁とスクランブルエッグを作っていた

「料理はうまいよなちょっとオドオドしてるけど。」彼女は相変わらず辛口で僕を批判する。
「この映画あんたにそっくりやなあ」そう言って関西ウォーカーを僕に渡す
そこには『エターナル★サンシャイン』と書いていた
「そこのジム・キャリー」
なるほどオドオドしたキャラだ
「ね?」
「そうやね」
「ちょっとかして」
そう言って僕の手から関西ウォーカーを取り50ページほどめくった
そこには『花見シーズン到来』と書いていた
「うん?」
「今から外でて花見に行こう」
僕は頷くと弁当の準備を始めた
彼女は押入を開け中からどの服を着ていこうか考えている
「絶対後ろ向かんといてな」そう言って服を脱ぐ
「はいはい」と僕は答えおにぎりを作っていた
「なあ」
「何?」
「おにぎりの具梅干しで良い?」
「ええよ」
「おかずにコロッケ入れる?」
「絶対入れる」
「卵焼きは?」
「入れる」
僕は会話を止めまたおにぎりを作り始めた
「どう?この服」
僕が振り向くと全体にノッキン・オン・ヘブンズ・ア・ドアと書かれたTシャツと黒いジーパンを着ていた。
正直、押し倒したくなった。
僕は「めっちゃかわいい」と言う
「ありがと」彼女はにっこりと笑顔で言った
僕は次に卵焼きを作ることにした。
彼女はその後何もやることがないのでコンポにCDをかけ本を読み始めた。
僕は卵焼きを作っている間かかっている曲を口ずさんだ。
大体卵焼きが半熟当たりで僕は火を消した。
そしてたまご焼きが完成した。
「できたで」
「ほんまに?」
「ああ」
僕は急いで服に着替えることにしたがよく考えると服を全部洗っていた。
仕方がないのでワイシャツとネクタイとズボンを着た
「花見やで」彼女は大笑いしていた
「これしかないねん」
「…じゃあとりあえずいこか」
彼女はドアを開けた
大雨が降っていた
彼女はドアを閉めた
「雨降っちゃった」

僕と彼女はコンポでラジオを聞きながら弁当を食べることにした
「雨が止んだら花見に行こう」僕はそう言った
「うん」と彼女は頷いた
その後彼女はちょっと寝させてと言って僕の膝で寝た
僕は耳かきで彼女の耳を掃除しながらラジオを聞いていた。
すると雨の音が止んできた
僕は彼女を起こそうとしたがあまりにも彼女が気持ちよさそうに寝ているので起こさなかった。
とある春のなんでもない一日であった
2005/02/27(Sun)04:10:46 公開 / トロサーモン
■この作品の著作権はトロサーモンさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
くるりの新曲がでました。
BIRTHDAYと言うタイトルです。
春にぴったりの曲です
まだ聞いたことのない人は一回聞いてみて下さい。
後買うなら初回限定版の方が良いです
何故くるりの話をしているかというとこの話がくるりの曲を聴きながら書いた物だからです
個人的にはくるり風味が出せたかどうかは分かりませんがもし読んでくれた人の中に面白かったなあと思ってくれたらとても嬉しいです
どうもありがとうトロサーモンです
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