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『エレメンタリー・キラー』 作者:朔羅 / ホラー ホラー
全角9758.5文字
容量19517 bytes
原稿用紙約30.55枚
No,0
「ブルーリウム」は、有名な少女だった。
世間では美しい美貌の持ち主だと、美声の持ち主だと。

そして、10歳なのに残虐である事。

No,1
室内は白かったはずなのに、私が来れば赤く染まる。飾りとして、息の根を止められた、というより止めさせられた人間達が散らばっている。
「馬鹿な人達…。私のことニュースでよくやってるのに、警備が手薄なんて…。」
赤外線も温度感知も何もない。ニュース見てない証拠だわ。

本当に人間って、愚かな生き物…。

私は殺人鬼「ブルーリウム」。本名は赤川刹那。小学4年生で、世間でこんなに有名なのは(勿論本名じゃなくて)、私がいかに人間と言う存在が嫌なのかということ。世間では恐れられ、学校でも有名だった、

最低な女として――。

学校に来る時は、前髪をだらんと垂らす。顔を見られたらお終いだし。人間嫌いだから、暗く振舞う、それが私の現状。別に友達なんていらないし、自分自身を愛していればそれでいい。

「おい、赤川の野郎また来てんぜ?」
「よく学校来れるよね、虐められてるのに。」
「あのタイプってさ、人と遠距離になるの分かってんのかなぁ?」
ああ来ますとも、義務教育だし、学ぶものあるし、遠距離になって別に構わないし。

別にこんなの慣れているし。

今日、理科の授業があった。植物の観察で、グループを作れとのこと。それが私にとって1番嫌。つるみたくない。
「ねぇ赤川さん、私達のグループに来て!」
「1人じゃ寂しいでしょ?」
こんな勧誘が女子から来る。ああ嫌だ、分かってるくせに、陰口叩いてるくせに。馬鹿げてる。
「嫌。1人の方が気楽。」
それが私の答え。孤独と言うのは、実に気楽。

「ねぇ、やっぱり引っかからなかったよ〜。」
「ガード固くない?」
「自分の信念貫きすぎだし。1人がいいって、身障だよ。」
「いえてる〜!キャハハハハ。」

そうね、貴方達にしてみればこれはクレイジーだと思うわよね。だけど…、

普通に人を裏切れるあんた達も、身障じゃないの?

花の観察とかを虫眼鏡で見て、カードに記入すると言うもの。別にこれは複数じゃなくてもいいと思うんだけど…。そう思っていた時、

ドンッ

私の顔が枝に突き刺さった。顔を上げると、摩擦によって中が擦れる痛みと女子の耳障りな笑い声。
「あ〜、ごめんねぇ赤川さん!友達かと思っちゃったぁ〜。」
クラス全員が声を上げる。分かってるのに発する笑い声って、凄く耳障り。へぇ、こんなそっくりな友達がいるのね、こんな憎らしい女の。

「友達にもさせるの?怪我。」

全員が私を睨み付けた。何とでも言いなさいよ、憎いとでも生意気とでも。あんた達が思ってる「友達」への恨みを、私にぶつけてみなさいよ。

「死んで。」

さっき押した女子が大きな声で言う。
「死んでよ。こんな女、クラスにいらない。」
「じゃあ、私が死ねばいいの?」
私は茨を掴み取り、脈を切り裂いた。袋が裂け、赤い液体が無限に出てくる。
「し…、身障だ!こいつ本当に身障だ!」
ギャーッという悲鳴を上げて、皆去っていった。私はそれを見計らって、茨を投げ捨てた。

「身障はあんた達よ。分かりもしている事を他人に言うなんて、デリカシーがないわ。だから亀裂が産まれる。分からない人間達が嫌。本当に馬鹿げた生き物…。」
私は狂ったように笑い続けた。ネジががくがくに緩んで、悪魔へと姿を変えた私がいた。

夜は任務時間。とある会社の核兵器フロッピーを盗んで、作った人を殺す。それが私の仕事。これを何に使おうってのかしら?国を滅ぼすための道具なんて、馬鹿馬鹿しい。

そんな奴ら、この世に要らない。

ビルに立ちこもって、様子を見計らう。誰もいなくなったところを見ると、手袋の指先についている指紋反応装置で、上の者の指紋を探る。で、ノートパソコンのキーボードにそれを仕込んで、隠れる。

2時間後、漸くそいつが現れた。
「ふふふふふ…、これさえあれば金やら富やら全て、」
「アンタの物になるの?」
単純。もう引っ掛かってる。私は黒い笑みを浮かばせて、近付く。そして、私の正体が分かったのか、窓ガラスにべったり貼りつく。
「お…、お前は殺人鬼ブルーリウムぅぅ!?」
すると、窓を開けて飛び降りた。いや、隣のビルに飛び移ったのだ。
「まず…。」
私はベルトのロープを取り出して、隣のビルに渡った。

男はかなり驚いていて、屋上にへたり込んだ。
「馬鹿か君は!じゅ…、10歳と言う分際で!」
「理由はただ1つ、人間が嫌いだからよ。」
すると、男は私を馬鹿にしたかのように笑った。
「…ふっ。君こそ人間じゃないか!」
この人も人間というものを分かっていないのね。教えてやらなくちゃ。
「誰だって自分を愛してる。気に食わなかったらすぐ傷つける。皆体への暴力より精神の暴力を好む。それもそのはず、そっちの方が楽しいからよ。」
何もいえないみたい。最終的に黙ってもらわなきゃ、私の素顔を写真に撮られたくないしね。
「それじゃあずっと…、

私のことは黙ってなさい。」

太腿のベルトで留めてあったナイフを抜き出し、男の心臓に食い込ませた。鯉みたいに口をぱくつかせ、大事な赤い液体を吐き出して、倒れた。その拍子にポケットから出たフロッピーを、服の中に入れた。それから、成功の連絡を取るために、電話にしているピアスを押した。

「任務完了です。『邪魔なもの』を消し去りました。」
「OKよ。戻っておいで。でも、そこまでやらなくてもよかったんじゃない?」

その邪魔なものとは、私の忌まわしいもの…。

No,2
早速ボスの元へ向かった。ボスは女性で、通称「ホープダイヤ」だけど、「希望」なんて表してない。これを手に入れた人物は、無間地獄に落とされる。実際にヨーロッパでそんなことがあったらしい。妖しく光り輝く、青いダイヤモンド。

まるで、人間の心みたい…。

高層マンションが、私達の事務所。最上階がボスの部屋。ここは厳重で、青い宝石が埋め込まれたカードキーを入れないと、入れない。しかも所有者の指紋以外があった場合は、速攻で追い出される。保管する側も気を遣わないといけない。
「お疲れ様。さすが一流スパイね。」
ボスはコードネームのように、青い髪と瞳が何とも美しい。
「でも…、貴方のしていることは本業にそれているわ。」
そう、私の本業はスパイ。今回の任務のように、核兵器の資料を回収したりするのが私の役目だが…。

殺人を犯すのは、私1人だけだった。
「あのような人間を生かしておくと、また同じ目に合うだけです。」
それが私の答え。逮捕されて、年月が過ぎ釈放されても、それでも罪を犯す者は沢山いる。「分かっていたけどやってしまった。」は単なる言い訳。分かっていたから、趣味だからやってるんでしょう?見え透いてるのよ。

「そうだけど、彼らにも希望があるはずだわ。」
…そんなのあるわけない。何時も何時もこの言葉を聞かされて、嫌になる。「希望」ですって?はぁ?そんな無責任な事言わないで欲しい。

私に希望なんて、降り注いだ例がないもの。

学校は最悪、というよりもう慣れてるからいい。上履きは散乱した糸、机は黒に模様替え、椅子は画鋲で作られた剣山。ご丁寧にやってくれた。先に登校して来た女子が、こっち向いてクスクス笑っている。白状しなさいよ、これやったのあんた達でしょ?

「赤川さ〜ん、早く座っちゃいなよ〜。疲れるでしょ?」
あらそう、私を怪我させるのね。
「鞄置きなよ〜。肩凝るよ?」
へぇ、鞄汚すのね。こんな事分かってる。暫く立っていた。

「命令に従えよ。」

キャッキャキャッキャ五月蝿い女子の声が静まって、何時もは出さない野太い声が聞こえる。
「怖いんだろ?虐めにあって。じゃあ私達の命令に従うのが普通でしょ?」
「あんたブスだしキモイし、弱いって事丸見え!」
別に怖くなんかないわ。普通ですって?普通のボーダーラインが分からないわ。ブスで嫌な印象与えてるのは、正体ばらしたくないからよ。…後者の質問にはお答えできないけど。

「弱いのはあんた達よ。そうやって他人の弱みにつけこむ気?」
ま、あんた達だけじゃなくて、他の人間も相当弱いけどね。
「ふざけんじゃねえよ!不細工陰険人形!お前なんかどっかに消えちまえ!」
愚かな女ね。私の外見並べたって、どうもこうもしないわよ。それに、弱いことを否定してるって事は、まだ分からないのね。人間がどれほど弱いかって事…。

道徳の時間、自殺に追い込まれる人の話だった。だけど彼は助けられ、死の事については考えてないという…、最低な話。意見として、「助けられてよかった。」「自殺はしない方がいいと思う。」というのがあったけど、私に冷たい風が吹く思い。私もそれが言いたくて、手をすかさず上げた。ヒソヒソと話が聞こえてくるけど、別に気にしない。
「自殺なんて人の勝手です。人の死は何時か訪れることだし、考えてないというのは可笑しいと思います。」
彼は不死身だと思ってるのかしら?全員が硬直し、それだけで道徳の時間は終わった。

放課後、屋上に呼ばれた。呼び主は私のクラスの男子全員。
「お前、出しゃばりすぎなんだよ。」
目の前で火花が散り、顔面が熱さと痛みで一杯になる。
「俺達はなぁ、こんなに強いんだ…っよ!」
今度はお腹を蹴られた。何考えてるのかしら?本当に強い人間なんて、ごく僅かしかいないのに…。
「おい、何とか言えよ。」
胸倉をつかまれ、男子の顔が間近に来る。呆れて物も言えないわ、これじゃあ。そんなことして何になるの?

「自覚しなさいよ、あんた達本当に弱いわ。」
今度はこっちの反撃。胸倉を掴んでいる男子のお腹を蹴り上げ、解放されて逃げた。

ああ、何て人間ってのは穢れているのかしら?

今日も任務があった。人間を殺すと言うのは、私にとっては幸せのひと時。汚らわしい者を消せるんだから。今日も核兵器の開発をソフトを取り上げて…、その後が楽しみだわ、ゾクゾクする。

ベルトに内蔵されているロープを使い、上の者と見られる人を探った。サングラスをかけ、ソフトがなんなのか調べる。分かったら、ガラスを割って派手にご登場しようかしら。

主犯は女だった。核のソフトを見て、面白そうに笑っている。そう、戦争したいんだ。

じゃあ戦争のリーダーを冥府に落とさなくっちゃ。

バリーン、とガラスを割って入った。靴はハイヒールっぽくなっていて、かなり尖がっていて頑丈。ガラスだって難なく割れる。
「何なのよ、あなた!?」
驚いてる。10歳の子供が入ってきたから、さぞかし驚いたでしょう。
「それを渡してよ。だけどね…

私を見たという事で、罰則を与えるわよ?」

女は私の方にソフトを投げ捨てて、逃げる体制に入った。
「ほら…、命だけは助けてよね!」
…あはははは。何聞いてるの?あなたの耳は節穴?しかも、まんまと引っかかってるわ、足元に。
「な…、何これ!」
実はこれ、他の仲間が撒いた液で、物を置いたりすると、べとべとして離れない。私は狙ったら逃がさないタイプだから。
「いやぁぁ!やめてぇぇぇ!!」
女の化粧が汗で落ちていく。

「人の話は…、確り聞きましょうね。」

腰に装備していたレーザー銃を取り出し、女の頭と心臓を打ち抜いた。サイレンサー付きなので、周りにはばれない。女は無言で倒れ、口の開いたマネキン状態になった。マネキンは血を吹かないけど。

そしてまた、汚らわしい者を抹殺していく…。死ぬまで、捕まるまで…。

No,3
折角話を聞いてない女を叱っておねんねさせてあげたのに、今度は警察の人達で「かごめかごめ」をやられる羽目になっちゃった。全く…、私はあんた達の玩具でも何でもないのに…。

ま、私がサンドバック代わりにしちゃうけどね。

火事がおこってるんじゃあるまいし、メガホンと銀色の盾みたいなの持ってきて…。これが人間ね、心底誰も信用してない。だから、誰でも「危険」とみなして、こういう事をする。
「殺人鬼ブルーリウム、殺人現行犯で逮捕する!」
実際にあんた達が私を鳥籠送りにしようと考えてなかったくせに、今頃偉そうな事言わないでよ。
「小学生がこんな事するとは…。お父さんもお母さんも悲しむよ?」
小学生は?両親が悲しむ?はっ、笑わせられる。殺人なんて、年齢問わずに誰でもできることよ。しかも小学生はやっちゃいけないって制限があるの?日頃の恨みが溜まってるのよね、小学生にだって。今は折角作った新しい命を簡単に捨てる、大人とかいるし。

本当、人間って現実見てないのね。

警察って、犯人捕まえるのが仕事なのに、何でずっとこの体制?私が後ろの人を当てるの待ってるなんて、退屈でしょう?終わらせてあげる。
「私を捕まえれば、大きな手柄…。」
ぼそっと呟いただけなのに、何?餌に群がる鯉みたいに私に近付く。しかも「わーっ」っていう大声上げながら。

何て汚い生物なんでしょう。

私はもうこの場から離れて、偶々空いていた駐車場に逃げ込んだ。逃げたと言うより、非難したのほうがいいかしら。私が彼らに、とっておきのプレゼントを置いてきたから。何時もベルトの金具に付いてるの。もうそろそろだわ、プレゼントの開封時間。

5,4,3,2,1…

ドガーン!!

これで警察の皆さんは、楽になったでしょうね。冥府で永遠に反省してるといいわ。そう、私からのプレゼントは手榴弾。でも、これは直には爆発しないタイプ。ボスが私達の安全を考えて作ってくれたの。これは、私が周辺にいないと分かると、すぐに冥府へ送られちゃうのよ。

この景色は何て最高なのかしら。千切れた部品、真っ赤な大量のガソリン…。不良品を壊すのが私の仕事、趣味。壊れた残像を見るのも、大好き。
「あるべき場所へ、行ってらっしゃい…。あはははは!」
またネジが緩んで、鬼へと姿を変えた。

「お疲れ様、今日は派手にやってくれたわね。」
クスクスという笑みをたてるボス。表情はそのまま液晶テレビに移されたけど、目が笑ってない。ボスも人間なんだ。
「無理はしないでください。」
思っていることを、抽象的にして吐き出した。
「…無理はしてないわ。貴方の功績は素晴らしいもの。」
そうね。

自分の手柄のために、私や他の部下を利用してるものね。

事務所内に彼女の部下の部屋がある。最上階の1つ下が私の部屋。ここには私以外、誰もいない。朝起きたら、冷蔵庫の残り物を口につけて、テレビを見る。丁度ニュースをやっていたので見てみたら、見出しにでかでかとこう書いてあった。

『死の女神、駆けつけた警察官全員を呪う。』

映像は、人間のガソリンや部品を持っていく検察官が映っていた。蘇るわけでもないのにね。でもって、レポーターはこんな事を述べていた。
「検察側は、殺人鬼ブルーリウムの仕業と見て、事件を追及しています。」

…納得いかないわね。

何の根拠で私を犯人にするの?殺人を犯すのは私だけしかいないって?馬鹿馬鹿しい。ガラクタのお片付けしてるだけなのに、決め付けるんじゃないわよ。

今日は土曜日。あるといえば、任務だけ。「善」という装備をした「悪魔」達にも会わないし、とても快適。街を歩いてて、見渡して、もしそこに麻薬の交換があったなら、

即、強制停止しなくっちゃ。

勿論装備万端で、上には軽く服を着ているだけ。任務以外は前髪は滝みたいに落とす、正体ばれちゃうからね。街に出るといっても、馬鹿な若い輩がぎゃーぎゃー言いながら買い物するわけじゃない。楽しみを探しているの。何処に麻薬の取引や、違法賭博が行われてるのかしら?ってね。

あ、路地裏だからって手加減しないわよ。

見ーつっけた、麻薬の取引。恋人同士かしら?これは違法なのにね、皆頭悪いったらありゃしない。高い金払ってまで、「楽」を勝ち取りたいの?サングラスをして、2人の持ってる袋を見たら…、怪しい名前がぞろぞろ。こりゃやるっきゃないわね。
「よっしゃ、これでいいよな。」
「ありがとぉ〜、交換成立!」
「誰もいないよな…。逃げようぜ!」

…ええ、私が此の世からあんた達を追い出してあげる。

幼さを含んだ声で、2人を呼ぶ。
「ねぇ、どうして逃げるの?」
気付いた2人は、こっちを向いて笑顔で答える。
「お薬の交換だよ?あ、でも秘密にしといてねぇ〜。」
いかにも頭の悪そうな2人。子供は意外と口堅いって言われてるから、言ってるのかしら?
「うん!!秘密にしておいてあげるね!

永遠に…。」

声のトーンを低くしながら、ナイフを取り出す。
「ぎゃあああ!!」
大きな声で怯える2人。今から秘密にしといてあげるのに、恩をあだで返すつもり?サングラスの設定を「ターゲットロックオン」に切り替えて、2人を狙って、投げた。と思ったら、男は女を身代わりにして逃げていった。女は電池にナイフが見事突き刺さり、即ショートした。

ナイフを抜いて、男を見回す。迷路みたいな路地裏は、疲労を増すだけ。何処か行き止まりの所はないかしら?
「畜生!」
いたいた。主役も見つかった事だし、楽しいショーのメインを始めようかしら?
「お前…、死の女神だろ!」
あーあ、ばれちゃったわ。どんな理由で言ってるのか分からないけど。
「卑怯な手口、容赦ない犯行…。お前だけだろ!」
そうだけど、そんな殺人鬼蟻のようにたっぷりいるわよ。
「頼むから…、俺だけは助けてくれ!」
へ〜、彼女より自分が大事なのね。やっぱり人間って、自己中なのね。

さあ、クライマックスと行きましょうか。

「分かった分かった、助けてあげるわ。でも、言う事を聞いたら助けてあげる。」
男はぶんぶん縦に首を振った。このまま首が吹っ飛んだらいいのになぁ…。
「フェンスに体を密着させて。」
そして無言でフェンスと合体する。小瓶の中に入ってるガラスの破片を、フェンスに投げつけた。これで終了。そして、主役の雄たけびがもう直聞こえるはずだわ…。

ピシシシシ…。

「うぎゃあああああ!!」

売れないステージに、次々と観客が集まる。その隙に、計画者は逃げるって訳。あのガラスの破片は、電気ショック発生器。人の体や金属にくっつければ、ピシピシと100万ボルトの電流が流れ込む。もうあの2人はショートしちゃったかしら?

観客達の叫び声が、町中に虚しく響き渡った。

No,4
近くのビルに飛び移って、ショーを眺める私。1度だけの主役さんは、緑色の袋の中に入れられて、役目を終えた。女優さんも同じく。観客の皆さんは、まだ見飽きないのかしら?ショーが終わってるというのに…。ショーを開くのは最高、ゾクゾクしちゃう。

「やっぱり、お前だったのか…。」

耳が痛い。何なのよ、この低い声。聞きなれないけど、何て懐かしい感じがするのよ。初めて聞くのに…、何で悲しくなるのよ、寂しくなる声なのよ!!
「やめて!!」
と振り向いた瞬間、男は近くに来ていた。あの赤い瞳と紫の髪の毛…、やっぱりそうだわ。
「…ボレナズ様…。」
彼は私よりも優れたスパイで、ゴミ収集屋だった。狙ったゴミは逃さずポイ。彼も小学生だった。でも私が5歳の時に辞めてしまった。今は高校受験が済んだ頃かしら?かなり締まった雰囲気ね…。

けれど、あのボレナズ様の瞳が怒りに触れてるとは、思わなかった。私は貴方の弟子みたいな存在だったのに、ゴミ収集屋を脱退しろと言うような目付き。何よ、あんただって人間を「冥府」という名のゴミ箱に捨てたじゃない。
「…やらかしたのかよ。」
何呆れてるのよ、私の事を「信じる」って言ってくれたのは何処の誰?紛れもなくあんただわ。ハッ、やっぱり誰も私は害虫なのね、分かったわ。
「聞いてるのかよ!」

「じゃあ証拠は!」

何時もの癖。証拠がなければ、私は何も認めない。
「論より証拠よ!私が冥府送りにしたっていう証拠!」
熱が上がりすぎたわ、喋ってるのが絞殺されている間みたいに苦しい。すると、彼は小さなジッパー付きの袋を取り出した。中身は青い糸。
「この長さ、色で区別できたんだ。お前は人を殺す時、我を忘れてる。」
…まだ納得いかないわ。
「分からないじゃないのよ!ホープダイヤ様だって、そんな髪の色してるし、私と同じ長さよ?それでも私と断定するつもり?」
嗚呼、今の私って本当に醜いわ。人間の仲間入りした「闇の帝王」に、こんなに熱が上がるなんて…。
「ホープダイヤ様は殺しをしない人物だ。指令を出すだけが彼女の仕事。今まで猿人劇を繰り広げていたのは俺と刹那だけだったろ?」
冷静すぎるわ。もしかして、自分が勝っているとでも?馬鹿みたい。しかも、私と似た人間がやったという可能性もあるわ。それなのに私?

ボレナズ様、じゃなくて殺気紫聖(さつき しせい)は私に背を向けて階段を降りて行った。…私には何もないのね。全ては上辺だけ。上辺で乗り越えて、気に入らない奴には本性を暴けさらす。そんなもんなんだ…。

学校は凄い事になっている。上履きは底だけ、机と椅子は剣山、ロッカーは死んだゴキブリの巣。皆集まって、私を見下して笑っている。
「ねぇ赤川さん、20分休みに屋上に来てくれる?」
まぁ、何てスマイリーなのかしら。目は地獄の底から這い上がってきた亡者みたいだけど。ま、いいわ。

あとでどん底に叩きつけなくっちゃ。

1時間目、2時間目が終わり、いよいよ屋上へ。勿論、どうなるかという覚悟はできてるわ、それに楽しみでもある。

さーて、お人形さんたちと遊ぼうかしら?

想像通り、私のクラスの女子全員…、というより大人しい子以外は皆来てた。
「よく来たわね、何の疑いもせずに。」
ええ、そうしないとあんた達の機嫌を損ねちゃうから。
「早速だけど、私達あんたに説教しにここに集まったの。」
私1人なのに、そっちは10人以上って…、大掛かりね。
「あんたウザ過ぎるし、ブス。」
別にいいわ、聞きなれた。
「だから死んで。」
私もそう思ってたところ。気が合うわね。

「何とかいったら?あ、怖いんだ〜。」

女子特有の高音で、耳障りな笑い声。女子はこれだから嫌い。好きな男子にはカマトトぶって、嫌な女子は大掛かりで痛めつけ、1人で行動できない。「恥ずかしい」なんて、真っ赤な嘘。本当は陰で全てを馬鹿にしている魔女なんだから。

私は髪の毛を、1つに束ねた。

全員の顔が引きつる。そう、これが私の正体。10歳だけど優美な青い瞳と髪、美声を持ち、冷酷な殺し屋とも言われたこの赤川刹那こそが、

死の女神「ブルーリウム」である。

「キャ――――――!!」

甲高い声が何重にも重なって、耳障り。早く黙らせたいわ。屋上のドアに針金を入れて、鍵をかけた。もう逃がさせないわ。全方向に粘着テープを張り巡らせ、1つに纏めれば、女子の大好きな「群」の出来上がり。
「放してよ!…私のお小遣い皆あげるから!お願い!」
同じ意見を求める声が、何度も聞こえる。皆あのクソ政府と同じ、金で解決しようとしてる。でもこんな簡単な心、持っちゃいないわ。
「私、そんな弱い心持ってないから。そんなので解決できると思ってるの?もうこの学校に私がいると分かった限り、私はこの手段をとるしかない。」
「じゃあ死んでよ!」
それが答え?私が死んだら、跡取りは如何するつもり?
「いいえ、こうなったら私の事は黙っててもらうの。

永遠に、お休みなさい…。」

全員の首に、ピアノ線を張り巡らして散歩する。皆何も分かってないなんて、愚かね。こんなに光沢のある糸、凄く危ないのよ?だって、スピードを速めたら…。

ごろん。

ほら、体と首が真っ二つ。血のソースもついていて、狼が来たら喜んで食べそうだわ。

教室に帰るなり、ざわついていた。嗚呼もう、五月蝿い。すると、男子の囁き声が聞こえる。
「何かこのクラスの女子が何人か行方不明らしいぞ?」
ああ、このクラスの最低な五月蝿い生物達ね。お生憎様、もう私が彼女達のいるべき場所に送っちゃった。それにしても…、廊下は大きな虫が騒ぐ音で一杯。

数分後、私の担任が息を切らしてこう言った。

「死の女神が現れた!!」

…この学校全体を、主役にしちゃおうかしら?
2005/03/13(Sun)22:10:12 公開 / 朔羅
■この作品の著作権は朔羅さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
主人公を殺し屋に仕立て上げて、すみません;(じゃあやるな)。人間に恨みを抱いてる女の子です。多分、連載になるかと…(多分かよ)。
それにしても…、人間って自分のためなら何でもやるんですね。

2月17日、会話の部分を改良しました。意味不明ですみません;
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