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『夢オチ』 作者:新先何 / 未分類 未分類
全角1487.5文字
容量2975 bytes
原稿用紙約5枚

「姫を守れー!」
 足に突き刺さる弓の痛みに耐えて儂は叫んだ。
 時は戦国時代、戦の絶えない世のなかであった。
 儂の名前は多田上寛ノ助(おおたがみのかんのすけ)と言う、いまは儂が慕っている武藤軍が加賀軍の富岡城に攻めているところである。実はこの話は誰にも知られてはいけないことなのだが、武藤軍の姫と儂はとても親密な関係である、つまり愛し合っているのだ。
 儂は何人もの首を切り落としたか、だがこの命ここで途絶えるかもしれない、加賀軍の兵の放った矢が胸に刺さった、この命ここまでか…
「姫ーーーーー!」
 倒れ真際に姫の顔が浮かんだ。
 我が人生に悔い無し…・・

「姫ーーーーー!」
 僕はベッドから跳ね起きた。
「夢か…よくあるよな」
 僕の名前は多田寛助(おおたかんすけ)ごく普通の会社に勤め、ごく普通の成績をあげる、ごく普通の平社員だ。毎朝5時に起き30分ジョギングするのが日課でその後、朝食のパンを食べ会社に出かけた。こんな僕にも好きな人ぐらいいる。
「多田さん!おはようございます」
 声を掛けてきたのは会社のマドンナ、桐栄美里(きりえみさと)である。当然僕も彼女に好意を抱いている。溢れそうな笑みを堪え、
「やあ、おはよう。桐栄さん、今日会社が終わったら一緒に行きたい所があるんだけど、どうかな?」
「えっ」
 桐栄さんは困った顔をした、駄目なのか?
「いいですよ」
 女神は見捨ててはいない!
 その日は仕事に物凄くやりがいがあった。
 ……っ五時!約束の時間。
 その瞬間僕は、イナズマの如く駆け出した。
 桐栄さんは一階の広場で待っていてくれた。それはまさにエンジェル!立ち姿はまさに自由の女神!
 しかし、その時である。
「ドン!!」
 銃を持った覆面の男が二人入ってきた。銃口の先には桐栄さんが。
「桐栄さん!危ない!」
 僕は無我夢中で走った、自分でも何をしているかわかんなかった。ただ自分の脳内で守れ!桐栄さんを守れ!と叫んでいた。走れ!今の僕はメロス並に勇敢な男だろう!
 ……ドン!
 その音が聞こえた後目の前が暗くなった。
「我が人生悔い無し!」
 さよなら桐栄さん!僕の永遠のマドンナ……

「多田さん!そろそろどいて下さい!」
 へ?
「ご、強盗は?」
「何言ってるんですか、多田さん誘ったとたん倒れちゃったんですよ」
 またか…
「ごめん。やっぱ気にしないで、約束のこと、無かったことにね」
 はぁ…もうだめだ、完全に嫌われた。今度から夢だということを自覚しないとな、まて、これも夢では無いのか?そういえば会社もいつもと違うような、
「おはようございます、また飲み会連れてって下さいね」
 誰だ!顔を見ても名前が思い出せない、もしかしたら僕は現実じゃ老人じゃ無いかもしれない。

 気づくとわしは病院の薬品の臭う部屋のベッドに横たわっていた。
 周りにはいろんな機械や薬品が置いてあった。やっぱり夢だったか、わしは記憶を整理していろんなことを思い出そうとしたがなにも思い出せない。
 近くの棚の引き出しをあけて手がかりを探した。中には埃をかぶった定期入れと黒い本が置いてあるだけで、それ以外は何も無い。定期入れを見ると「2000.5 16ー8 16」と書いてあった少なくともこの定期は2000年の物だろう。その下には「オオタカンスケ」とかすれた字で書いてあった。わしはオオタカンスケらしい。
 黒い本を見ようとしたとき今まで静かだった部屋にドアが開く音が響き渡る。
「お父さん!」
 高校生ぐらいの女の子が駆け込んできた。
 その横には涙を流してわらっている、よぼよぼの桐栄がいた。

2005/02/15(Tue)17:33:58 公開 / 新先何
■この作品の著作権は新先何さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
夢オチの話を書きたくて書いたんですが、だめだめですね。
全く意味が分からないですね。
もうビシバシ言ってください。
すんませんでした。
以上新先でした。
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