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『from S 【読みきり】』 作者:シヅ岡 なな / 未分類 未分類
全角3593文字
容量7186 bytes
原稿用紙約11.45枚

皆さんハジメマシテ。
僕の名前は誰が聞いてもすぐに忘れてしまいそうな名前なので、言いません。
聞くだけ無駄でしょ?
僕は26歳。
でも頭の中はきっと、そうだなぁ、恐らく中学生ぐらいです。
身長はやや低くで止まり、筋肉ではなく脂肪だけが体重として今も増え続けています。
スナック菓子やジュース、ファーストフードが大好きで、それ以外のもので健康に良いなんて言われている食べ物は、僕の口には合いません。
だからこんな歳になっても、ニキビのような吹き出物が顔中にいっぱいできていて、不細工な顔立ちをよりいっそう見るに見かねる代物にしています。
炭酸飲料ばかり飲むくせに、歯を磨くことをしないので、最近になって前歯が溶け出しました。

無職です。
働きたくありません。
働かなくても何一つ困るようなことがありません。
となると、働くわけがありません。
頭のあまり良くない僕の親達は、すねに噛り付いて決して離れようとしない僕を、見てみぬふりをしながら、せっせと今日も働きに出ます。
彼らには、定年ぎりぎりまで頑張ってほしいので、僕と違って是非健康には気を使って生活してもらいたいと思います。

僕はここ何年か、トイレと週に一度の風呂以外、一歩も部屋から出ていません。
世間ではこれを「ひきこもり」と言うらしいです。
フリーターやニートのように、ひきこもりは何故カタカナにならないのでしょうか?
カタカナになっちゃったら、それはどこかカッコイィ響きを帯びてしまって、そうなると、自ら進んでなんの負い目も感じずにひきこもる若者が急増するからでしょうか?
世間は僕のような人間が増えると問題なようです。
邪見しながら公の場でだけ、本当は狭い心を開いて見せますけど。
その奥行きの無さは、見れば見るほど笑えます。
よくもまぁ目に涙を浮かべて見せられるもんです、猫の額ほどもない心を。

僕はさっき、僕の頭の中は中学生ぐらいだと言いました。
それを訂正はしません、ただ付け加えとして、僕は頭の悪い中学生ではありませんので。
ここはやや、力強く主張しておきたいところですね。
僕は頭が良い、とまでは言えませんが、阿呆な人達と同類にされても平然としていられるようなまぬけではありません。
僕は自分のことを、きっと最低限の自覚と自負のある人間だと思っています。


少し煩わしい思い出話を一つ。
僕はその時頭の中だけではなく、社会的にも誰が見ても本物の中学生でした。
同じクラスで、イスズカという名前のイキった奴がいました。
校則では禁止されているのに左耳にピアスを5つもしていて、いつも学ランの胸元を大きく開けて、そこからセンスの悪い鎖のようなチョーカーを覗かせていました。
髪も少し染めていて、風邪が吹いても故意につくられた無造作は崩れません。
安物の香水の匂いが、2、3メートル距離を置いてすれ違っても鼻につきました。
そんな、まぁいわゆる「ワル」っぽい外見のくせに、実はこいつ、影ではものすごい努力家で、そこがまぁ僕からしてみればダサいんですけど。
授業中、全然授業を聞いていないようなふりをして、実はクラスで誰よりも集中しているのは彼でした。
成績はいつも、自称「まぐれ」で、トップ。
運動はもともと得意なようで、でもだからって決して手を抜かず全力で一生懸命で、体育の時間はいつもヒーローでアイドルでした。
教師達は彼を気に入っていました。
教師達はただ一つだけかわいいと言える程度の短所を持ち合わせた生徒を好みます。
イスズカの不良っぽい外見は、それ以外の彼の完璧さから嫌味を取り除く効果です。
教師はあくまでもちょっとだけ、手をやきたがるのです。
本当に手をやかなければいけないような事柄からは、とても潔く手を引くくせに、明らかに自分の手で何とかできる容易い問題だけに、真剣な顔で取り組みます。
僕からしてみれば、それはひがみでもなんでもなく、ただ単に呆れる光景でした。
でもそれだけなら、僕はちっとも煩わしくなんて思いません。
僕から離れた所でなら、いくら金八風に盛り上がってくれても、僕はいっこうに構いませんから。
僕には関係ないからね。
じゃあ一体何に対して僕は煩わしく感じたのかというと、それは単調な人気者の毎日に退屈を覚え始めたイスズカが、自分がもっと熱いスポットライトに当たりたいが為に、僕を利用したことです。
イスズカの人間性自体に、僕は軽蔑はしていません。
ワルっぽいのは、実に外見だけのことで、彼には基本的な善悪の区別もあるし、根はありふれた善人だと思います。
でも僕が思うに、イスズカはきっと、自分を注目する視線が途絶えたらその努力を打ち切るタイプです。
彼は自分の為に努力をしてるんじゃないからさ。
観客の拍手がなきゃ踊れないダンサーの必死さは、見ていて哀れなだけです。
そこが、僕が彼に好感が持てない部分で、だからと言って不快に思う程興味も湧いてこない理由です。
僕は心底、僕と彼とのつながりは、クラスメイトという偶然だけなんだと改めて感じ、それを快く思っていました。
無関係でいたいという思いを、図々しく優しさや思いやりだなんて言いながら壊される時の腹立たしさは、僕が最も嫌いな感情です。
中学生の時から、僕のビジュアルは変わっていません。
僕は中学生の時から汚く太ったゲスで、「時めき☆白書・好きって云ってくれるまで」という美少女ゲームの攻略本をいつも小脇に抱えているような男子でした。
今だって、僕は「時白(トキハク)」を崇拝していますし、特に主人公の愛波(あいなみ)ゆめりちゃんは、僕が永遠に求め続ける女の子像そのもので、ゆめりちゃんとのセックスを想像して抜かずには、毎朝眠りにつけません。
オタクでゲスでデブな僕は、そうなりたくてそうなっているわけで、独りでいたくてクラスでもいつも独りでいるのです。
これは開き直りでもなんでもありませんので、そこを勘違いしないでいただきたい。
僕の態度に勘付いて、僕に近づかないでいてくれるクラスメイトもいました。
まぁ大半は、僕の外見が、受け付けられないみたいでしたけど。
そんな毎日は、僕にとっては快適だったのにもかかわらず、ホームルームでのイスズカの発言は僕の環境を壊しました。
急に「センセイ!」と挙手をして席を立ったイスズカは、こともあろうかこんなことを言い出しました。
「みんなも聞けよ。俺さぁ、思うんだけど、みんなクラスでS(僕の苗字です)のこと、避けてねぇ?俺も、実を言っちゃうとさぁ、避けてるよ。S、太ってるしさ、なんか暗いし、ちょっとオタク系のさ、ゲームの本とかばっか見てんじゃんか?だから、なんか、話とかも合わねぇだろうなぁとかって思ってた。けどさ、やっぱ、俺達今中3じゃん。今年、卒業じゃん。クラスでいい思い出作りたいじゃん。上手く言えねぇけどさ、なんか、こうゆうのって、差別してるってゆうかさ、いけねぇと思うんだ。こんなんじゃ、いい思い出なんて作れなくない?だから、みんなでSのこと避けるの、今日この瞬間から辞めにしねぇ?」

それから卒業までの数ヶ月間、僕の毎日は変わりました。
イスズカの発言で、クラスメイトの申し訳程度の僕への良心が揺れたのです。
ひきつった笑顔でおはようバイバイと挨拶をかわされ、名前も知らない奴らから仲間のように肩を組まれ、バレンタインにはチョコレートをくれる女子までいました。
担任の教師は、イスズカを褒めました。
顔を真っ赤にして、「センセイ、イスズカの言葉に気付かされた、ありがとう」と、男泣きに泣きました。
そして教師は僕の方を見て、「センセイは、許されるんだろうか、S。一緒にクラスを作ろうS」なんて、さっぱり訳のわからないことをぬかします。
この辺りまでくるともう、腹立たしさを通り越して、僕は呆れかえりました。
軽く殺そうかなと思いました。
でもその時の僕は、「時白」の「9月〜センチメンタルなキス、してくれるまで編」の途中だったので、殺人を諦めました。
まぁ、今は「時白」はもう制覇しましたけどね。
でも時々、また初めからやってみるのもいいですよ。
なかなか新鮮で。
でも今一番は、松沢優さん(声優)が主役の声やってる「ラヴ・リトル・フュージョン」かな。
ゆめりちゃんとは、またタイプが違う主人公なんですけど、結構好きですねぇ、ゆきなちゃんも。

あぁ、すみません、興味無いですよねこんな話。
なんか途中から話が変な方向にいっちゃいましたね。
思い出話が煩わしい思い出の話ってのも、なんかすいません。
もっと楽しい話を、と思ったんですけど、そうなると、どうしてもゲームの話になっちゃって。
あ、もし興味ある人いたら、メールとか下さい。
一応、僕ホームページ持ってるんですけど。
まぁよければ、見に来て足跡とか残してってもらえると嬉しいです。

それじゃあ!












2005/01/13(Thu)20:22:17 公開 / シヅ岡 なな
■この作品の著作権はシヅ岡 ななさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
最後らへん書いてるときに、おしっこしたくなって、だから最後らへんは走りました。
なのでまぁ駄駄駄作ですぬぇー。
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