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『紅の三日月』 作者:おんもうじ / 未分類 未分類
全角7315.5文字
容量14631 bytes
原稿用紙約24.25枚
◆紅の三日月






――いつからだろう…… 私の周りから、色が消えたのは……
  
   死に行く全てのものに、『安息』が与えられるとするならば、

      私もまた 憧れよう 永く、永く続く、紅い時に、
        
           そして あなたに 永久の安らぎを――






 新聞の字が読めない。いつものことだが、夜の過ごし方を大方決め手しまうこのTV欄、それを読まないとまた不憫な一日になってしまう。
 私は目を凝らしてそのぬれた文字を見つめた。ぼんやりと浮き上がる文字が今夜のスケジュールを私の頭に少しずつ書きこんでいった。
「兄さん、また、泣いてるの?」
 後方から声がする。私は新聞をソファーにおき、振り返って見なれた理央の顔を見上げた。
「泣いている? 私が?」
 言われて気づいた。そういえばこの雫は涙といったものだったか。最近は毎晩日常茶飯事のように私はこの雫を流している。いつからか、哀しくもないのに流れるようになったこの雫は、自分に泣いているという自覚を与えずに自然に頬を伝って行くようになった。私にとってこれは呼吸と同じようなものなのだ。
「あ、ああ。またか。いつものことさ……」
 そう。いつものこと。私はいつものように世界の何処かに、色を探している。いつまでも心の中で燃えつづける、私の頬を乾かしてやまない真紅の炎を。
 私はソファーから立ちあがり、TVのリモコンを手に取り、ボタンをおした。
 ゆっくりと起こる静電気とともにブラウン管が光を放つ。そしてそれに伴い音声が現れ始める。ニュースキャスター2人の姿が現れる。
「……ですね。さて今夜は満月ですが……」
 私はぼーっとそのニュースキャスターの会話を聞いていた。ふと空を見上げる。真ん丸い月がぽっかり浮かんでいた。

 ――何の色合いもない、灰色の月が――






――ザザッ……と、電波の悪いテレビの砂嵐のような映像。
 ここは、どこ?わ……たしは……?
――ザザッ……と、テレビの電源を切ったように映像は途切れる。

「坂崎!おーい、坂崎!」
 目を覚ますと広がる空。にアップで写る男の顔。
「うっ……なんだ……?」

――ザザッ……
 さかざきって、だれ?
――ザザッ

 僕は額に手をあてて、険しい顔をしながら上体を起こした。意識が朦朧としている。
「目を覚ましたか! 良かった! おーい、みんなー!」
 そういって男が叫ぶと、周りにいる数人の同じ歳ぐらいの男がこちらを向いて、お、といった顔をして近寄ってきた。
「良かったなー。どうにかなるのかと思ったぜ!」
「ほんとほんと。びっくりさせんなよ」
「でも油断は禁物だな。大丈夫か? ゆっくりしてないとな。
 そうやって数人の男が会話を始めた中、僕は意識がうっすらとして、再び地に上体を倒した。

――ザザッ……
 あなたたちは、だれ……?

 意識が遠のく中、皆の驚きどよめく声が僕の頭に響いていた。


――あ……ひこ……






「さっき、電話があったわ。坂崎君が倒れたって」
「何?」
 私はTVから目を離し、理央の方を見た。坂崎とは結構長い付き合いの友達で、よく共に遊びにいったりしたものだ。なかなか連絡をとらなくなって久しい。まあそれは坂崎とだけの話ではないのだが。
「仲間と外で草野球をしていたら倒れたらしいわ。結構危ない状態だったけど処置が良かったのでとりあえず命に別状はなくなったみたい……最近会ってないでしょう?看病にいったら?」
「ん、そう……だな」
 私は数秒、腕を組んで考えた。
「……いや……いい」
 答えはNo。そう、いつものこと。何もする気にはならない。いつのまにか私は自分にとって利のあるもが何か、瞬時に考える力、と、友達に会う事が利であると判断できない無情を身につけていたようだ。実際、腕を組んで考えたふりをしただけで、答えは最初から決まっていたのかもしれない。
「兄さん……」
 理央もそういうところをしっかり理解してくれているようで、いつもそこまで大した反発はしない。が、
「ダメよ、兄さん。私が許さない」
 今日は、違った。
「兄さんが行こうとしなくても私が連れて行くから」
 別に会うのが嫌なわけでもないので反抗する気もなく、いつもの理央とは違う強引な意志によって、私は病院に赴く事に決定された。


 病室に入ると、懐かしい顔がそこにあった。横にはカラフルな花が花瓶にそえられていて、その隣にフルーツが置いてあった。坂崎は交友関係が広いので友人達からもらったのだろう。少し古ぼけた部屋の壁に不似合いな真新しいベッドの上で、少し驚いた顔をして坂崎は私を見つめていた。
「お、驚いたな、赤彦がくるなんて。久しぶりじゃん?」
「ああ」
 私はそういって、土産のりんごが入った袋を花瓶のとなりに置いた。が、既にりんごは置いてあったのに気づいた。
「悪いな、かぶってしまったようだ」
「いや、気にしないよ。ありがとう。それにしても……久しぶりだよなあ」
「ああ。私自体人に会う事が久しぶりかな」
「そうだな、会ってなさそうだもんな……たまに心配したんだぜ。あれからすごいかわっちまったもんな……、あ」
 そういって坂崎は申し訳なさそうな顔をした。
「す、すまん……」
「いや、いい……気にしないでくれ」
 その時、坂崎の上体がガクっとつんのめった。

――ザッ……
 あ……か……ひこ……

「どうした!大丈夫か?」
 私はそう言って坂崎の肩を軽く揺すぶった。そうすると、何事もなかったかのように坂崎は目を開けた。
「ん……あれ……僕……どうした?」
「いや、いきなり意識がなくなるから……」
「ああ……またか。まだ完治してないみたいで、たまに頭がくらってなるんだ」
「そ、そうか。無事なら良いが」
 そうやって私が一息つくと、今度は坂崎が頭を押さえ始めた。
「うっ……」
「!?」
 坂崎はそううめくと、一度後ろに大きくのけぞった後に再びつんのめった。先ほどよりも激しく、上体が倒れる際に布団がばさっ、と音をたてた。
「大丈夫か!!」
「大丈夫ですか!!」
 丁度部屋に入ったナースが驚いて近づき、背中をさすった。そして、意識がないのを確認すると、急いで医師を呼んで、診察をした。私は部屋をでて、待合室で報告を待っていた。
 数十分たって、ナースから報告がきた。幸い命に別状はなく、呼吸もあり、脈も動いていたので、安静にさせておいたのことであった。しかし、
「何か様子がおかしいんです。脳に少し損傷を受けたのでしょうか。まるで別人のように……」
「何……?」
 私は気になって、再び坂崎のいるその部屋に向かった。


 無意識のうちに、何が起きたのか頭のすみで想像しながら私は病室のドアを開けた。目に入るのは先ほどと同じ光景。坂崎がただ前を見据えてベッドについている。本当に異変なんて感じさせる気配はなく、気づいたところといったら壁にかかった時計の針が射す位置ぐらいだった。
 私はそのまま坂崎の方へ歩み寄った。

 そしてすぐ、異変に気づいた。

 坂崎が驚いた表情で私を見ている。目をむき、口を手で押さえて、私を指差す。
「あ、、、あかひこ……」
「??!」
 聞き覚えのある声。いや、さっき話したばっかりだからそれは当たり前。違う。声も顔も先ほどと全く変わらない。髪型も輪郭も鼻も耳も目も口も、全部坂崎。だが、この雰囲気。この眼。これは
「赤彦……」
 坂崎の様子を見て確信した。
「ミズキ……??」
 
――ミズキ。いくら忘れようとしてもセピア色にかさんで私の心に張り付いてくるその人の事を私は誰よりも知っている。どんなに離れていてもどんなに視力をなくしてもどんなに多い人ごみの中でも私はミズキだけは見分けられると思っていた、世界で一番尊かった人。私の思い出を全て七色に染めていって、共に過ごした全ての日々を記憶に焼き付けておきながら最終的には全ての色を奪い、私の記憶をバラバラにしてしまった人。

 その人が、ここにいた。性別を越え、坂崎の体をかりて。

 …………

「って気持ち悪!!!それつまりオカマやん!!」
 勢いよく誰かがこの病室に入ってきた。私はつい突っ込んでしまった。
「誰やんおまえ!!」
 しまった、と気づくのが遅かった。ミズキといた頃を思い出す。



『あかひこ〜私が今からボケるからつっこんでね〜!!』
 ミズキが無邪気な笑顔で俺を誘う。
『ン……。』
 私はしぶしぶ相槌を打った。
『ふとんがふっとんだーーー!!!エヘヘヘ』
 意表をつかれ、一瞬言葉を失うが、すぐに大げさにリアクションを返す。
『定番やなああ!!!』
 


 病室に入ってきたのは理央だった。その顔は少しずつひきつって、
「クッ、、アハハハハ! そんな兄さん久しぶりに見たよぉ!!」
 といって笑い転げてしまった。私は照れ隠しの笑みを浮かべた。右手でさりげなく頭をかく。ミズキも笑っていた。その場が温かい雰囲気に包まれた。

 ふと、気づいた。

 笑うのは、何年ぶりだろうか。
 不思議な気持ちになった。あの日以来、何が起きても笑うことのなかった私が、こんなくだらないことで、笑った。ミズキも、理央も、皆笑っている。やはり、ミズキに会えた事で私の乾いた心が少しずつ……
 私は坂崎の方を見た。坂崎はうつむいていた。
「俺がいなくなったのに何笑ってんだよ!!」
「坂崎に戻っとるぅー!」
 また突っ込んでしまった。そういえば忘れていた。坂崎のことを。ミズキになってしまったら坂崎はいないのもおなじ、つまり死んだのと同じことになる。それにもかかわらず私達は構わず笑っていた。確かに失礼というか無情な行為である。
 ん?
 なんで私達が笑ってたり自分がいなくなったりとそういったことを知っているのだ……?さっきまでミズキがそこにいた。つまり……これは、

「待て、、、お前ら……一心同体!?」
 否、違う、私は首をふり言い換えた。
「二心同体??!!」
 理央も坂崎のほうを向いた。
「そういうことになるな」
「うんそうみたい!」
一人の体で、二人がしゃべった。



 それから、私達の奇妙な関係が始まった。






 私とミズキが出会ったのはほんの2,3年前。もちろん付き合った日を覚えていない訳はない。西暦何年何月何日何時何分までしっかり思い出す事はできる。しかし私はいつの間にかミズキの記憶を消そうと無意識のうちに脳を働かせようとしていたのかもしれない。実際私はミズキがいなくなったあの日――そう、それも細かい年月、時間まで思い出すことはできるが、――から、その記憶を思い出す事は少しずつなくなり、ミズキとの想い出は全て遠くに浮かぶシャボン玉のような夢にすりかえられていた。いや、そう思いたかった。実際、気づいていた。ミズキとの日々は全て真実であって、何が起きても壊れる事はない、絶対的な過去。永遠に消し去られる事のないメモリーであることに。ただ、認めたくなくて逃げていた。夢であると思いたかった。
 ミズキと再会する日まで、どれだけ夢にすりかえようとしても変わることのなかった真実は、僕の想像を越えた形として今ここに戻ってきた。
「うわあ、この格好じゃ女の喋り方似合わないっていうか、気持ち悪いよね!」
 苦笑いしてミズキが私に話しかける。
「そ、そうだな……まぁ格好なんて気にしないけどな。問題なのはその体は坂崎のものってことと、坂崎の魂と共有しているということだ。残念ながら前のように付き合って行くことはできないな……」
 言葉とは裏腹だが、別に哀しくは無かった。ミズキが今目の前にこうして存在している。それが幸せだった。夢ではない。夢であれと願ったそれは違う形で私のもとへやってきている。触れ合って温もりを伝え合う事はできないが、ミズキと会えた、話せた。それだけで感無量だった。ミズキは少し悲しそうな顔をしたが、きっと私と同じような事を感じているに違いなく、すぐに表情はやわらぐ。
「まぁ、しょうがないよね。私もこうして赤彦にあえただけでうれしいから。……てか…どうすればいいの?やっぱ男口調??ミズキって名前なら男でも通るね!」
 といってミズキは笑った。相変わらず坂崎の顔で笑っているのでとても違和感があるが、そこにいるのは確かにミズキ。多分、私以外には見分けはつかないだろう。などと考えていると坂崎が割って入った。
「てか魂だけが俺の体についてんだろ?なんかあれだな!男になっても不便じゃねぇよな!その、まぁ、あれだけど、赤彦には……」
 坂崎の言葉が詰まったので私はいいよ、と言って一間起き、
「なんていうか……ミズキが生きていただけでいいから、これからのことはどうだっていい。男友達としてやっていってもいい。真実は真実として残るし、いくら男になっても根にミズキはいるんだから、多分最高の友達としてやっていける。」
と言った。
「わあ、嬉しい!」
 ミズキに切り替わり、少しはにかみながらも嬉しそうに笑った。するとまた坂崎にかわって
「ハハ。でもどうなってんだろ?俺の私生活丸出しになるわけ?うっわーそれプライバシーの問題とかでてくるよなー。ってそんな次元の問題じゃないけどさ」
と言って苦笑いをした。ミズキにきりかわり、笑う。
「全くおかしな光景だな。」
 私は呆れ顔をしてそういった。きっと微かに笑みを浮かべているだろうその表情のまま肩をすくめると、皆笑った。暖かかった。本当に、久しぶりの感情。ミズキがこの世を去るときに奪い取って行った感情。そして、時を経てミズキが持って帰ってきてくれた。グレイに色褪せ、萎んでいた花が求めていた水。ミズキ。その水をかけるだけで瞬く間に花は色を取り戻し、麗しきその花瓶をさらす。止まっていた時は動き出す。
「そういえば、二人ってどうなってるの?二人とも一気にしゃべったりすると」
 しばらくそこでニコニコして座っていた理央が口をあける。そういえば、確かに、どういう仕組みになっているのか、全く分かっていなかった。私も気になって、いろいろと二人に話しを聞いたり試してみたりした。


 丁度一通り話を聞き終えた頃合に、日も暮れていたので、私は帰る事にした。病院を出て車に乗り込み、車道にでる。まっすぐ続いた走り慣らされた道路の向こうには久しぶりに見る、オレンジの夕暮れ。以前の私にとっては、月も、太陽も、夕暮れも、瞬く星達も皆同じ色に見えて、存在さえ意識にあったかさえ定かではなかったのに、久しぶりに感じたその景色に、私は大層驚きと感動の混じった感情を覚えた。
「こんなに綺麗だったんだな」
 車の中ですこし目を細めて言う。眩しかった。眩しすぎた。物理的にじゃなく。今の私にとって、この現実は眩しすぎた。私は、いつの間に涙を流していた。いつの間にと言っては妥当ではない。涙を流す瞬間を、久しぶりに実感した。
「そうだね、あ」
 と言って理央は私の方を見た。
「兄さん……?」
「本当に今日は久しぶりの連続だよ」


 それから帰って、久しぶりに色のある、明るい食卓を二人で挟んで、風呂に入って床についた。
 毎晩寝る前に必ずしていた、現実逃避的な願いは、自分でも気づかないうちに透明で、純粋な願いにすり変わっていた。


――これが、夢ではありませんように。






久しぶりに海に来た。といっても観光やらでにぎわっているような海ではなく、夜の闇に溶けこむように地平線を縁取る静かな海。そう、昔よくミズキと一緒に話しをした想い出の海。
 夜の空に星は瞬いて、何とも綺麗な夜景をかもし出している。隣に坂崎とミズキ(で一人だが)が座る。
 私は坂崎の顔を見て、――今は坂崎か――口を開く。
「久しぶりだな、って坂崎は知らないか」
「よく俺だって分かるな」
 感心して、間を置くと、ミズキにかわる。面白い性質だ。
「……あの頃と変わらない。何もかも。空だって、街だって……赤彦だって」
 そう良いながら周りを見まわす。
「懐かしいね」
 外見が男ではなかったらこんな雰囲気で笑いを堪えずにすむのだが、やはりおかしくて噴出してしまう。
ぷっ、、ははは。
「やっぱおかしいな。早く慣れないと」
 私が冗談でそういうと、ミズキも笑う。
「あ、あはは」
 すると、そのとき海の真中あたりが光った。
「!?」
 何やら海の中に光源があるらしく、少しずつ上昇しているようだ。
「何だ!?」
 私達が驚いている間にも、それは光度をまして、海面に近づいていく。辺りがすこしずつまぶしくなっていき、しまいには目をあけているのも困難なほどに光が近づく。
「何が起きているんだ!?でてこい!」
 私がそう叫ぶと、次の瞬間、おもいっきり水飛沫をあげて、勢い良くそれは水中から飛び出し、目線より少し高いくらいの位置でとどまってふわふわと浮遊していた。
「眩しくて、、、見えない……ひ、かり……?」
 坂崎が目を片腕で覆いながら少しずつ開き、そして腕の影から、目を細め、凝らしてそれをみつめる。
「た、たま……?」
 その言葉に反応して私もそれを見据える。確かに、光り輝く球体のようなものが宙に浮いている。驚く暇もなく、ただまじまじと見つめていると、信じられないことが起こった。
『おぬしら、人間かの??』
 なんと、頭に語り掛けてきたのだ。私は状況が把握できず、あたりをみまわし、少し考えて、ようやく理解すると、球は次から次へと語りかけてきた。
『わしの名はハミードン。略してハンだ。ハン=ハリスとよんでくれ。まぁ、ハリスでいいぞ。で、まぁわしが何なのか知りがっとるようすなんじゃが」
 ただ呆然と見据える。一体何なんだ、この球は
『まぁ、話しはあとじゃ。とにかくこい。二人とも、いや、三人か』
「え?」
 というのもつかの間、私達はその光り輝く、球体に吸い込まれて行った。明らかに自分の体より小さかったが、空間がゆがめられ、くにゃくにゃになりながら入っていくのを感じた。
「わあああああああああああ」
 私たちはすいこまれ、気を失った。
2004/11/19(Fri)21:54:23 公開 / おんもうじ
■この作品の著作権はおんもうじさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
こんばんはおんもうじです。久しぶりの更新です。
小説はたいそう未熟ですが感想やご指摘をいただくと嬉しいです。。
結構行き当たりな感じでかいちゃってますけどこの先面しろくしようと暇見つけてはがんばってかいていきたいとおもうんでどうかよろしくおねがいします。。
あと、たびたびいろんなとこを修正したり刈り込んだりするとおもいますが大目に見てください^_^;

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この作品の投稿者 及び 運営スタッフ用編集口
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