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『ウィザードッグ 過去篇 1話』 作者:DQM出現 / 未分類 未分類
全角1313文字
容量2626 bytes
原稿用紙約3.9枚
これはシルバとウィズが春に出会う前のこと……

1話
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「あぁ、寒いでちゅ……」
季節は冬…
今寒がっているらしいようなやつがシルバ。このシルバはウィザードッグという特別な犬。このウィザードッグは自分が信じている主人、つまり飼い主がピンチになったとき、真の力を発揮する。魔法が使えるのだ。そんなウィザードッグがなぜここに? 
「ご主人様、いつ帰ってくるんでちゅか?」
今シルバは生まれて3ヶ月だ。かなり小さい。つまり子犬だ。このシルバは飼い主に捨てられた。それに気づいていないのだ。しかしなぜ? ウィザードッグであり、子犬だぞ? いくらなんでも子犬は捨てないだろう。ずっと見えない場所にいたので保健所にもつれていかれない。それはそれでいいのだが拾ってくれる人がいない。ではどうやって生きていたか。おや、近くにもう一匹犬がいる。
「もうすこし待つのだ。きっとお前の主人は帰ってくる。がまんするのだ」
この犬もウィザードッグである。名前はウィズ。おそらく生まれて2年ぐらいは経っているだろう。結構大人の犬だ。
「いつまでまてばいいんでちゅか? もう耐え切れないでちゅ!!」
自分が捨てられたことに気づいていない…と思ったがだいたいは気づいてきただろう。耐え切れないということはもうまってられない…ということなのでは?
「だったら俺と旅にでよう」
「いいんでちゅか? ウィズ」
「お前がいいんだったらな」
ウィズはシルバを悲しみから遠ざけようとがんばっているのだ。
「いいでちゅ!! もう人間なんて信じないでちゅ! いっしょに人間を撲滅さえましょう」
あぁ、こんな小さいころからすでに悪かったのか…もう人間を撲滅させるとか言っている。だいたい撲滅とかいう言葉をどこで覚えたのか…犬とは不思議だ。まぁ普通犬はしゃべらないからしゃべるだけで不思議なのだが…
「いっしょにはしないのだ。俺は人間が好きだ。だから俺を信じてくれる奴が来るのを待つ。そのためにも旅にでるのだ」
「もう人間は嫌でちゅ!!」
「かってにするのだ」
完全にシルバは人間を嫌いになってしまった。おそらくもう自分が捨てられたことに気づいているだろう。いや、本当は最初からわかっていたんだ。でも人間が好きで好きでたまらなかったんだ。それを裏切られたんだ。嫌いになるのも無理はない。しかも捨てられた理由がしゃべるから…ただそれだけだ。化け猫…じゃなく化け犬と勘違いされたらしい。人間もかってなもんだ。ただそれだけで生き物の命を捨てるだなんて…
「そうときまったらとっとといくでちゅ!! ウィズ! はやく準備するでちゅ! はやくここからでたいんでちゅから!」
「そうあわてるな、時間はまだあるのだ」
「そうじゃなくてここにいたくないんでちゅ!」
やはりもう人間を嫌っている。こんなちっちゃい犬が人間を嫌いになる? 悲しい話だ。普通ならこの時期子犬は飼い主に甘えて、そして怒られて豊かに育っていく時期だというのに…
「わかったのだ…それじゃあいくのだ!!」
こうしてウィズとシルバが旅立ったのである。
春…という飼い主に出会うため…
2004/06/16(Wed)22:51:33 公開 / DQM出現
■この作品の著作権はDQM出現さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
すいません。おそろしくつまらないです。みじかすぎです。もうこれは小説じゃありません。ウィザードッグ知らない人は作者検索で私をみつけてよんでみてください。えぇーとこれはプロローグだとおもってもかまいません(あとからプロローグかよ…)とにかくこれでウィザード系は完結です。(ついでにこれ何話かつづきます。
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