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『新・この世で一番難しいこと<1>』 作者:トミィ / 未分類 未分類
全角2186文字
容量4372 bytes
原稿用紙約7.75枚


「あの、僕・・・!」
顔を真っ赤にさせ、少女の前で何かを言う少年が言った。




風がやさしく2人の頬をなでる。みどりがざわめき、やさしく2人を見ているようだ。さっきまでためらっていた少年が少女をみて言う。
「ずっと好きでした!よかったら付き合ってください!」

嗚呼、青春。

彼の心はもう春模様であろう。だが、少女からの返答は、冬のふぶきのごとく冷たいものだった。


「ことわる」


「う・・・うぅ・・・」
おそろしいものをみたときのようにゆっくり後ろ歩きをし、バッと後ろを向く
「うわああああああ!」
涙声で叫び、少年は逃げるように行ってしまった。そんな少年の後ろ姿をみて、少女はため息をつき、一言。
「あれでも男?たったこんなことで・・・」
「ホントホント。まったく、同じ男として男の風上にもおけないな」
「あ・・・でも、ミツキちゃんの断り方は・・・ちょっと・・・」
「あ、たしかに。『ことわる』だけじゃなぁ・・・」
「おい」
ミツキはさっきの少年とミツキの文句を言う2人を呼ぶ。その声はだいぶ低い。
「えっと・・・透君がちょっとついて来てって言われたからついていったらちょうどさっきの子がミツキちゃんに告白していたところで・・・その・・・」
「大丈夫。菅野は悪くない。悪いのは・・・」
さきほど彼女に見せていたやさしいまなざしとは反対に彼専用のごとくの目で透を見る。
「なんで菅野を連れてきてて、ここに私がいることを知ってるんだ?」
「そんなの・・・決まってるじゃん」
そう言いゴソゴソと制服のポケットからなにかを取り出す。そして、それをミツキに向ける。それを見てミツキはぼそりとつぶやく。
「なぜ・・・クラッカー?」
「ふっふっふ・・・」
あやしい笑みを浮かべ、いっきにクラッカーをひく。


パァン!


紙ふぶきや長い紙が一気にクラッカーの筒から噴出し、ミツキに向けていたため、その紙とかがすべてミツキにかかる。ミツキはふっと笑みを浮かべる。だがその笑みはミツキの美人な顔はどんな顔だったっけ?というほどの笑み。菅野はその恐ろしい笑みを見て、一気に青ざめる。だが透はまったくそんなことと知りません!というほどの笑顔で言う。
「おめでとう!これで『男子に告白され、それを断った数』15回目だぞ!これを祝うために15回目は覗きにきたんだよ」
クラッカーの中身を出し切ったクラッカーを落としたことを気付かないほど大きな拍手をする。どんどんミツキの顔が恐ろしくなっていく。そして透に向かって静かに言う。
「15回目は?・・・ということは、しっかり数えてたってことか?透君。」
「当たり前だ。しっかり小学校の時から数えてました!」
また笑顔で言うためミツキの顔が大変なことになってくる。
「そうか・・・ちょっと菅野。」
「は、はいっ!
いきなりミツキが恐ろしい顔で菅野に話を振ってきたため、菅野はおどろいて声を出す。
「ちょっと後ろ向いてろ」
さすがにミツキの言う事を聞かないわけにはいかないので、だまって従い、後ろを向く。これで菅野は声しか聞こえない。

「さて、透君。」
菅野が後ろを見たことをたしかめ、透のほうを見て笑顔で言う。だがその笑顔で言う事は決まっていた。


「サンドバックに、なる?」


後ろを向いていた菅野は今日の天気予報は『春の陽気のように暖かい日でしょう』というのを見て来たのに、菅野の背中にいっきに寒気がはしり、その後に聞こえた音を思い出したくもない思い出となったのだった・・・。






「痛え・・・」
顔にバンソウコウを貼った透が嘆く。
「あんたが悪いのよ」
ミツキが冷たく言い放つ。その目はまだするどい。
「ミツキちゃんがここまでやるなんて・・・」
救急箱を持ってボロボロになった透を見ておどろくばかりだった。

あの後ボコボコになった透をミツキと菅野が引きずりながら保健室に行き、菅野が救急箱からバンソウコや消毒液で透を手当てし、透は消毒液で顔がしみて苦しんでいて、ミツキは保健室にあった据え置きのだれも読む気がでない本を透をあわれむこともなくベットに座って読んでいる。
「ストーカー行為をした男に天罰してやってあげたのよ。感謝しなさい。」
そしてこの話に至っているのだった。


「あ、あのミツキちゃん、何読んでるの?」
すこし無言のままだったので菅野がこの雰囲気を消そうとミツキが読んでいる本は何かを聞く。
「ああ・・・これ?」
そう言いミツキはベットから降り、菅野に本を渡す。
「何回かこの本読んだことあるんだ。わたしこの本の作者のファンなんだ。描写も天才的だし、話の内容もいい。わたしもいつかそんな本書いてみたいな・・・」
ミツキは勉強をしなくても頭がいいので授業はひまなので小説を飽きずにずっと書いている。
「こんな細かい本読んでるのかよ・・・」
菅野からとった本をパラパラと見て言う。
「あんたにはわかんないのよ。この本のすばらしさが。」
透からバッと本を取り上げる。そう言うミツキに菅野はクスクスと笑う。
「どうした?」
「だってミツキちゃん・・・わたしのおじさんと同じこと言うんだもん。」
そう言うと透とミツキは声をあわせておじさん?という。
「なんだ、菅野のおじさんが本のファンなのか?」
「ん?そうじゃなくて・・・」
笑顔で菅野は言う。


「だって、その本の作者だもん。わたしのおじさん。」


2004/03/18(Thu)21:10:17 公開 / トミィ
■この作品の著作権はトミィさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
どうも、トミィです。
え〜・・・わたしがこの掲示板でのデビュー作、『この世で一番難しいこと』の続編です。
あの時に終わったはずなのですが、頭の中からミツキと透が離れなくなっています。しかもまだ下の名前が出てきていない菅野ちゃんも出てきていて、書いてみるか、ということになりました。
話が一気に変わるため、新しく書かせていただきます。だめでしたら、ご報告ください。すぐに消して、前回の方に移しますので・・・。
先ほど話した『この世で一番難しいこと』を読んでもらうとうれしいです。そちらを読んだほうがおもしろいと思います。
それでは、次の話で・・・。
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