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『キミcall』 作者:葉瀬 潤 / 未分類 未分類
全角1563文字
容量3126 bytes
原稿用紙約5.4枚
 
 
 望みはない。彼女はキレた。
 俺は絶望。思考回路は機能停止。
 ちょっとした過ちってあるじゃない?
 たとえば・・・万引き。俺の場合は停学で済んだけど。
 俺は人生の中で一番犯してはならない「過ち」をしてしまったと思っている。最低な俺だよ。
 恋人がいながら浮気をするって、最悪な裏切り行為だ。
 彼女は怒って電話を切った。 
 言い訳一つもでてこないものだから、俺からは電話をかけることができない。
「だぁー!」
 とりあえず部屋の中で叫んだ。
 叫んでどうなるわけでもないが、とりあえず落ち着きのない今の気持ちをぶつけてみた。ふぅ、微妙にすっきりしたぜ。
 とりあえず、今のこの最悪な状況を乗り切るには、胸を貫くような強烈なセリフで彼女を説得するしかない。
「ごめん! ほんとにごめん!」
 必死さが伝わればいいか。でも、『ごめん』ばかり連発してちゃ、気が弱い男と思われるような。あとに続く言葉もないし、これは却下だ。
「俺が愛しているのは、君だけだよ! もう浮気なんてしないから、許してください」
 かっこ悪い男のセリフだな。絶対また浮気しそうな感じだ。
「駄目だ・・・。そもそも浮気したのがいけないから、ここは正直にすべてを認めて、俺の本音を包み隠さず聞いてもらおう」
 キザな言葉を並べてもいいが、結局は自分が悪いのだから、ここは素直に認めよう。愛する君に、この誠意が伝われば嬉しいよ。
 

 プルルルル・・・・
 電話に出てくれるかな? 
 あれから数分経っているけど。
 もしかして、別れる準備とかしてるの? 想い出のものとかを燃やしているとか。
 想像しただけでも、早く電話にでてほしくて、心臓がドギバグしてきた。
「・・・はい」
 彼女の優しい声がでた。
「俺だけどさ。あの、怒ってるよね。やっぱり・・・」
 言いたいことを頭でまとめてたのに、彼女が思っている以上にフツーにでてくれたことにびっくりして、頭が真っ白になってしまった。
「・・・ごめん。謝っても許してもらえないけど。俺は君が好きだよ。でもさ、最近の君は冷たい態度だし、逢ってくれない時が多いから、つい他の女の子に声かけてしまったんだ。その・・・こんなの言い訳かもしれないけど、僕はまだ君と別れたくないよ」
 すべてが本音。
 君が急に冷たくなって、孤独を感じて。会えない日々が続くと、君を忘れそうになって、すごく苦しくて。
 その想いをすべてぶちまけることで、俺は解放された。かといって君から別れを告げられたら、平気な俺ではない。
 ちゃんともう一度信じて欲しいだけ。
 君のまた癒されるあの笑顔がみたいだけ。
 ただ、それだけなんだ。
「わたしのほうこそごめんなさい。最近ね、自分の趣味に没頭していたの。 だから、あなたをここまで追い詰めていたことに今気づいたわ」
 君の悲しい声。俺のことが荷物になってきたんだ。
「俺の存在が重荷になるんなら、捨ててもいいよ」
 勇気がいる一言を口にだした。これでイエスといわれたら、ダメージが大きすぎて、復帰するのには時間がかかりそうだ。
 それでも君のためになればと、俺は身を引くのだ。
「捨てるわけがないじゃない。だってわたしもあなたのことが好きだから」
 それを聞いて俺は微笑んだ。
 お互い好きだからすれ違ってしまっていた。
 本当の気持ちがそこにあるのに、なにかを忘れていた。
 相手を思いやる心があれば、きっとこれからの僕たちは強くなれるよね。
「水に流そうよ。そうだ、今から君に会いたい!」
「いいわよ。わたしもすごく会いたくなってきた」
 二人は笑った。
  
 まだ伝え切れていないこの気持ちを、君の耳元で囁くかわりに、思いっきり抱きしめてあげよう。
 君の笑い声が聞こえそうだ。
 大丈夫、またこれからもうまくいくはずだから。


  
2004/03/18(Thu)11:31:26 公開 / 葉瀬 潤
■この作品の著作権は葉瀬 潤さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
またまた恋愛モノを書いてしまいました・・・
こういうパターンはありがちすぎですね。読んでくれる方が読み飽きてしまうのではないかと不安に思いますが、自分的にはスラスラと書けた作品だと思っています。。
ショートでした。。
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