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『一人の少年と天国U』 作者:宮地 正樹 / 未分類 未分類
全角3179文字
容量6358 bytes
原稿用紙約10.3枚
   一人の少年と天国
               宮地 正樹

あの大きな鬼がシンジを呼んだ。
「何?」
「オマエに話がある。」
大きな鬼は岩陰に連れて行き、集会で出た意見を全て教えた。
「お前は釈放だ。」
正直シンジは「やったー」と叫びたかった。
それで調子に乗ったシンジは、
「でもそれって掟破りじゃないの?」
調子に乗って言ってしまった。シンジは内心
しまったと思ったが、
「それが掟破りではないのだ。実際にオマエみたいに釈放された者は何人かいるのだ。例えばパ・・・まあよい。ということでもう釈放なのだ。さあ行け。ほかの者に見つからぬようにな。」
ということで賽の河原を後にした。
 さて、シンジは困った事に気がついた。三途の川に行っても舟が無かったのだ。
「うそでしょー。」
シンジは途方にくれた。こんな時パラがいればいいんだけど・・・いや、パラは子供たちを吹き飛ばしたのだ。あんなの僕らの味方じゃないっ。そう愚痴をこぼしていると、
ギギギ・・・ギギ。
シンジは振り向いた、すると舟が岸につけられていた。もちろんそれに乗り込む。
「さあ、出航だ!」
舟は勢いよく進んでいった。
 どんどん風景が変わっていく。シンジはそれにみとれていた。すると・・・。
「鳥?」
何と、鳥が飛んでいるではないか。まさか、
「ひえーっ。」
舟は空に向かって進んでいく。下を見ると賽の河原がよく見えた。もちろん三途の川もより一層輝いて見えた。
「やあ、ようこそ。」
いつのまにか舟は岸についていてそこには、
パラがいた。
「パラ・・・。」
「いや、僕たちをあんな鬼に引き渡しやがった悪党!」
「くらえ!」
シンジは怒りまるだしの顔をしながら得意の頭突きをした。
「うわあ!」
今の悲鳴はパラではなくシンジが頭を地面にひどく打ちつけたときの悲鳴だった。頭突きがかわされてしまったのだ。
「わかったかい。君に僕は倒せないよ。」
シンジはまだ怒りが収まっていなかった。
「臨死の世界で言ったが、僕は『いくら楽園って意味でも楽園、すなわち、天国に連れて行くとは限らないよ。まあ、それだけ肝に銘じておいてくれ。』といったはずだ。」
「でも、でもっ・・・」
シンジは言葉に詰まってしまった。
「まあ、せっかく天国に来たんだ。僕がこの楽園を案内するよ。」
といった後、パラが指をパチンと鳴らすと、いきなり地面が動き出した。二人は動く地面に乗りながら岸を後にした。
 しばらくすると地面が雲に変わっていくのが見えた。そのとたん地面が動かなくなった。
「よし、これからは歩くんだが、まず、神様のところにご報告しなきゃね。なんたって子供が天国に来るってホント久しぶりだからね。
さあ、ちょっぴりしんどいけど行こう。」
 シンジたちはてくてく歩いていった。
 しばらく歩くと「天国神殿」と書かれている雲を見つけた。
「さてと、着いたよ。」
シンジは疲れを忘れて神殿を見上げた。
「へぇー・・・」
とても大きい神殿だなぁ。シンジはそう思った。シンジはいつもならめずらしそうな建物を見つけるとまっさきに建物の中へ入っていくのだが疲れのせいでそんな元気も無かった。
「さぁ、行こう。」
まず5段の階段を上った。それで神殿の中へ入っていく。神殿の中に入ってはじめに見たものは、とても大きな天馬の銅像だった。それを見上げた後、とびらに閉ざされた門があった。パラが手をとびらに向かって広げて
「アッサラーマフリーズク。」
と唱えた後とびらが開いた。二人は門の中に入っていった。その中をとっても豪華だった。
中にはろうそくで作られたシャンデリア。黄金の像、とっても大きい肖像画などなど、すごく値段が高そうなものばっかりだった。
「すごいね。ここに神様がいるんだね。そうだろパラ。」
シンジは横を向いた。
「あれ?」
パラがいない。さっきまで横で笑っていたのに・・・
「パラ、パラ?どこだ、パラぁ。」
「僕に何の用かね?」
シンジはふり向いた。するとパラ・・・違う
みしらぬ青年が立っていた。
「あのう、パラって知りませんか?年は僕と同じぐらいで、背の高い子なのですが。」
「わたくしがパラ・マングースです。」
「え?」
そんなバカな。僕と同じ年みたいな男の子が、
僕が目を離した数十秒後に青年に変身するはずがない。
「じゃ、じゃあためすけど、僕が臨死の世界の後に行ったのはどこでしょうか?」
もちろん賽の河原である。この人がパラなら絶対わかるはずだ。
「賽の河原だよ。」
せ、正解だ。いや、待てよ。子供はだいたい賽の河原に行くって言うのが常識だ。こんな問題は青年が予測したっておかしくない。
「ちょっと今回は簡単すぎた。それじゃ賽の河原に行った後、パラは鬼に引き渡そうとしたけど子供たちは逃げた。そのとき逃げ切った子供たちは君のもとへ集まってきた。さて、
その時にパラは何をしたでしょうか?さあ、これは難問だよね。パラにとっては超簡単だけどね。」
「子供たちを吹き飛ばした。」
またまた正解だ。ほんとにこの人はパラなのだろうか。
「そ、それじゃあ何人吹き飛ばした?」
答えは十七人。念のために数えておいたのだ。
「ムムム・・ ・」
青年はううんと考えていた。やっぱりな、この人はニセモノだ。本物のパラなら簡単にわかるはず。フン、今に「すいませんでした。わたくしはにせものです。」って言うぞ。そう言ったらおもいっきり「バーカ!」っていってやろう。シンジはそう考えていた。
「さて、わかったかね?パラ君。」
いつのまにやら僕のほうが偉そうな口調だった。
「フフフフフ、答えは十七人だろう。」
うそだろ・・・
また正解してしまった。やっぱりこの人はパラなのだろうか?
「じゃ、じゃあ三途の川で・・・。」
「もういいよ。」
急に話をやめてしまった。
「僕がどうしようが、信じてくれないのだから意味無いからね。」
そう言うと青年はボン!と消えてしまった。
「おいっ。」
いつの間にかパラがいた。
「どうしたんだい?」
「・・・・・う、うん、なんでもない。」
パラは何気ない顔つきでシンジを見下ろしていた。
 ほんとにながーい廊下だなあ。シンジは歩きながら、とてもいらだっていた。もうちょっとあの豪華な部屋にいたかったのに。
「はい、着きました。」
とても大きな門があって門をくぐると、
「うわあ、すっごーい!」
なかにはあの豪華な部屋よりも何十倍も豪華な部屋であった。もう言葉では表現できないほど豪華でテレビでやっていた大富豪の部屋よりも美しく、すばらしいの一言だった。
「さあ、ここに来たまえ。」
黄金のいすに長いひげが特徴的のおじいさんがいた。しかし、王冠をかぶっている。
「シンジ君、紹介するよ。この天国の王、そして創設者、ゼウス様だ。」
パラが言った。そしてパラはその場にひざまずいた。シンジもまねをしてひざまずいた。
ゼウスは
「・・・よろしい。ありがとう、パラ・マングース。おまえはやっぱりすばらしい神官だ。
さて、臨死の世界で人間たちが待っておるから急ぐのじゃ。」
「はっ!」
パラはどこかへ飛んでいった。
「さてと、話をしようか。シンジ、君ははっきり言ってここではいるはずの無い存在だ。なんたって子供はほとんど賽の河原行きだからのう。しかも賽の河原から生還してきた子供っていうのはね。シンジ、わしは正直言って子供は嫌いだ。しかし君のような努力をする子は大好きだ。・・・ムダ話をたくさんしてすまん。君に不老不死の力と生き返る権利。
そして楽しく暮らす権利をあたえよう。しかし、不老不死の力は生き返ったらなくなるからな。よし、じゃあ、手をだしてくれんか。
これから君にこれらの力を与えるからな。」
シンジは言われるままに手を出した。ゼウスの手から三つの輪が飛び出してシンジの手の中に入っていった。
「あれ、あれれ?」
2004/03/12(Fri)22:39:13 公開 / 宮地 正樹
■この作品の著作権は宮地 正樹さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
まだまだ続きます。ちなみにこの作品についてのコメントは完結編に書きます。
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