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『拘束されて☆』 作者:小都翔人 / 未分類 未分類
全角1402文字
容量2804 bytes
原稿用紙約4.7枚
(まったくあの女、頭がどうかしてるぜ!)

俺は途方にくれて、体を横たえた。
暗い、四畳半ほどの部屋の中。窓も無く、俺には中からドアを開けることができない。
そう、今の俺はちょっとした監禁状態。この部屋に閉じ込められちまったわけだ。

(まぁ、あいつを怒らせちまった俺も悪いけど。こんな目にあわされるとはな・・・。)

沙織と出合ったのは、かれこれ半年ほど前か。
当時の俺は、来る日も来る日も夜の街をさまよい、遊び歩いていた。
派手な女だと思った。深夜にも関わらず、沙織は俺に声をかけてきた。
都会の一人暮らしで、寂しかったのであろう。その夜から俺は、沙織のマンションに転がり込んだ。
沙織は、なかなか豪勢な暮らしをしていた。
その日その日の食事にも困っていた当時の俺は、しばらく沙織の部屋でやっかいになることに決めた。

沙織は夕方から仕事に出かけ、明け方に帰ってくる。
俺はその間、好き勝手な事をして過ごす。俺にとっての仕事は、帰宅した沙織の相手をしてやるくらいだった。

(そういや最近うざったがって、沙織のこと、まともに相手してやらなかったもんな。)

沙織は少し前から、俺に当たるようになっていた。仕事でストレスがたまっていたのだろう。
俺もそんな沙織に対して、冷たい態度を取るようになってきていた。
以前は沙織の帰宅時間には起きて待っていたのだが、このところ寝てしまっていることが多かった。
今朝も沙織は帰宅すると、俺を起こそうと体を揺り動かした。
しかし俺は起きなかった。実際、目は覚めていたのだが、相手をするのが面倒だったのだ。
ヒステリック女の相手など疲れるだけだ。俺はそのまま、ふたたび眠りについた・・・。

何時間ほど眠ったのだろう。気が付いたらこの部屋にいた。
眠っているあいだに、沙織に運び込まれたのであろう。
沙織のマンションに来て以来、この部屋に入ったことは一度もなかった。
俺はすぐに起き上がると、部屋を出ようとした。
ドアはあかなかった。そして、閉じ込められたことに気が付いた・・・。
この部屋にはなにも無い。食料も水も見当たらないようだ。
やけになって、また眠ろうと思った。しかし、寒さのせいで眠れなかった。
大声を出してみた。何の反響もなかった。どうやら沙織も不在らしい。
俺は横になって、じっと待つしかなかった・・・。

それから何時間たったのだろう。
俺は空腹と寒気に、耐えられなくなってきていた。

(たのむよ。誰かここから出してくれ!)

しかし、俺を解放してくれるのは沙織しかいない。
俺は沙織の帰りを、そして彼女がドアを開けてくれるのを待つしかない。
沙織はあと何時間で帰ってくるのであろう・・・。

しばらく経って、ウトウトしかけた頃、俺は物音を聞いた。
神経を集中する・・・。
玄関のドアを開けて、誰かが入ってくる。沙織の足音だ!!
俺はよろよろと起き上がった。

(どうか沙織が、素直にここを開けてくれますように!)

俺はもう、祈るような気持ちだった。ここから出られさえすれば・・・。
沙織の足音が、この部屋の前で止まる。神様!!
少しためらったあと、静かにドアが開かれた。沙織の顔が覗く・・・。
沙織は、少し怒った表情を見せたあと、にっこり微笑んでこう言った。

「もういい加減に懲りたでしょ?早く出てきてエサを食べなさい!トラちゃん!!」

俺は勢い良く飛び出した。

「ニャァァァーーーオ!!」





2004/02/25(Wed)13:47:26 公開 / 小都翔人
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