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『素直:改良版』 作者:藍華 / 未分類 未分類
全角1121.5文字
容量2243 bytes
原稿用紙約4.05枚
私はきっとあまのじゃく。
うそつきって言うのかも。
「もう会いたくない」って言うときは、
いつもいつも会いたいとき。
口では会いたいって言えないの。
会いたくてたまらなくて、ぎゅってしてもらいたい私の強い想いは、
いきおいがよすぎてひっくりかえっちゃうの。 裏返しに。

あなたはそれに気づかないで傷ついてる。
それはわかってるんだけど、私だって気づいてもらえないもどかしさに、
胸をかきむしるほど苦しんでるの。
いや、私がつきはなしても、それでも私が愛しいってことを
あなたに証明してもらいたいのかな。。
「会いたくない!」
「オレは会いたいよ!!」
「大嫌い!」
「オレは好きだ!!」
そんな会話一度でいいからしてみたかった。
だからかな?どんどん私の想いにはいきおいがついて、
口から出るのは裏返しの言葉ばっか。
想いが強くなるほどに、ひっくり返った言葉も強い。
早く気づいて。全ては愛の言葉なの。。

とうとう言っちゃった。「別れたい」っていう言葉。
今、目の前で困った顔をしたあなた。
悲しい顔をしたあなた。
『ホントは一緒にいたいってそう言いたいだけだったの。』
「気づいてよ!!」
私の口はこう言った。
彼の胸に飛び込んで、しがみついて叫んでたの。

私の想い強すぎたら、二回転してしまうのね。。

______________________________


何度も言おうと思った。「別れよう」って。
デートの日、
君は朝、ごきげんでやってきて、僕にまとわりつく。
昼になると、君は不機嫌になり、
夕方には、泣きわめいて去っていく。
僕は何もしていないのに。

君はなにが不満なんだい?
僕は君に何もしていない。
君を傷つけるようなことは言ってない。
君を怒らせるようなこともしていない。
もう疲れたよ。
全く君がわからない。
きっと一緒にいない方が、君は泣かなくていいんじゃないかな。。

でも、別れようって言おうとすると、
君の顔がうかぶんだ。
夕方、去っていくときの、涙を浮かべたあの顔が。
口では僕をなじってるくせに、僕に助けを請うような、
悲しそうなあの顔が、僕ののどを塞ぐんだ。

君に別れようって言われた時、
眼の前が白くなったんだよ。
何も考えられなくて、吐き気すら覚えたんだ。
自分が「別れよう」って言う瞬間は、何度もシュミレーションしていたのにね。

僕は気がついたら、君を抱きしめていた。
あったかくて、そして僕は気がついた。
僕が何もしてないってことが、君を傷つけていたことに。
君を喜ばせるようなことは言ってない。
君を楽しませるようなこともしていない。

ごめんね、気づいてあげられなくて。
もう逃げない。
「オレは愛してるよ。」
僕は彼女を、強く強く抱きしめた。

2004/02/24(Tue)03:50:19 公開 / 藍華
■この作品の著作権は藍華さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
歌の歌詞っぽくつくってみました。
共感してもらえればうれしいです。。
コメントをいただいて、彼氏の立場からのも創ってみました。
はじめてなんで、いっぱい教えていただけると助かります。
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