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『禁じられた遊び 』 作者:咲間 / 未分類 未分類
全角2019.5文字
容量4039 bytes
原稿用紙約7.6枚
 
 1.失った日
 

 朝になった。


 ちょうど家の窓からもれるかすかな光で私は気づいた。カーテンが少し開いていてその隙間から光は差し込んでいた。やがて少しずつ早く日が昇って行くのを隙間の光から感じる。


 もう朝なのか。


 私はしばらくそのまま椅子に座ったまま何も考えずにいた。木製の硬い椅子だったためか尾てい骨周辺がかすかに痛い。近くでカラスの鳴き声が聞こえる。そこの道の角にあるゴミ捨て場へとやってきたのであろう。私はその鳴き声を聞きながら目をつぶり数時間前のことを思い出す。

 そうそれは突然だった。

 足が長く長身な彼女はカラスの翼と同じくらい真っ黒な髪を腰のあたりまでのばしていた。顔はサングラスをしていたためよくわからなかったが比較的端正な顔立ちだった。


 彼女は私のとっての裁きの神だったのだろうか。
 
 彼女は私の全てを奪っていった。


 私は物事についてあまり関心の強い人間ではない。これまでもなるがままに生きてきているし、好きなことではない面倒くさいことは嫌いだった。だから彼女も作らなかったし、もちろん結婚もしていない。家庭というモノに良い感情を抱いていなかったのでこれからもすることはないだろう。

 だがそんな私にも一つだけ譲れないことがあった。

 それはだだ一つ私の関心を引くモノだった。

 それは私の誇りでもあるし唯一の大切なモノだからだ。

 しかし彼女はそれを全て奪ったのだ。

 彼女は私の命の欠片を私の手からかすめ取っていった。
 
 でもそれが正しいことだと言うことは解っていた。


 「HTK603-reistar12p.t…」

 それが私の全てだった。

 

 私はある研究所の研究員だった。私の研究していたモノは一言で言うと「人間」についてだ。それは命の神秘や人間のもつ可能性や才能だった。私は全てをその研究に注いだ。それはほぼ私の生きる理由になっていた。


 私は楽しかったのだ。

 研究を重ねれば重ねるほど謎は解明できたし、……いろんな人間がいることもわかった。初めにその存在を知ったとき、胸が躍るようなカーッと心が熱くなる自分を感じた。普通の一般的な人間とはかけ離れていて、不気味。
 ときにはこの世のモノなのかと問いたくなるような形態の奴もいたが、たいていは平凡な人間そのものだった。
 その力の不可解さと様々な力の種類の多さ、その威力。このすばらしさと言ったら身震いのするようなモノだった。

 簡単に言えば異端者だ。

 ある時…私は魔が差したとしか思えない……。なんてことをしたのだ! 後悔の念が私を襲う。私はそのとき何かに没頭しすぎて思考と言うものが狂っていた、そうとしか思いようがない。たった数時間前まで私は歯車が一つ欠けた機械のように暴走していたのだ。

 狂っていた、私は重大な過ちを犯したのだ!!

 ……いや、今更そんなことを考えても遅すぎた。

 それもこれも自分の愚かさと、あの男のせいだった。


 ある時私はある不思議な人間と出会ったのだ。


 研究所から出てきた私を黒塗りの車で出迎え、なかば強引に私を車に引き入れた。歳はそう、三十代前半くらいだろう。私と同じ年代の男だと思った。


 その日は曇りで太陽が見えていなかった。

 風も少し強め。

 予報では少しずつ天候が回復するだろうと言うことだった。


 無口な運転手と微かな笑みを浮かべた裏のありそうな男。そして私の三人を乗せた車はどこかへ向かって走っていた。赤い血の色のような座席は不快を与える以外のなにものではなかった。数十分後、車は海の見える道を走っていた。

 その間一言も会話は無い。
 
 私はだんだんと何も話すそぶりのないその男が不気味で仕方が無くなり、見ることもできなかった。そんな私の固まった表情と体に気づいた男はやっと口を開いた。

「何を縮こまっているのですか?」

「…………」 

「あなたは偉大な方だ。そうでしょう? あなたは誰も解明できないことに挑戦している」

 男は先ほどから組んでいた足に手を乗せる。


 車は海から遠ざかっていた。

 曇っている空がいっそう黒く重くなっていた。


「そして今その研究がかなり良い方向へ進んでいるという話しをお聞きした」

 男の顔から笑みが消えしだいに態度が傲慢になっていく。

「君は稀に見る天才だ。あんなちゃちな研究所で一生を終わるほどその才能は狭くない」

 そして奴は私にこう言った。私の目を見て。

「君は自分の研究を、いや実力を私のために使ってみないかね?」

 さらに言った

「私ができることなら何でも力になろう。金銭面で不自由すること決してない」


「今の研究所をやめて私のところへ来なさい」


 言い終わると再び微笑みながら威厳と何かしれない恐ろしさを感じた。私はこの男が恐ろしい。しかしその反面とても彼に惹かれた自分がいた。

 彼は生まれ持ってのカリスマ性と言うものがあったのだ。






2004/02/01(Sun)17:36:27 公開 / 咲間
■この作品の著作権は咲間さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
初めての小説なので拙くておかしな点がかなりあると思うのですが、どうぞ評価してください。初めてのくせに短編でなく長めの話しになってしまって少しまずったかなとも思いましたが、頑張りたいと思います。どう書いていったらよいかや間違っているところをご指摘くださればとても嬉しいです!
話しも途中なんですけどよろしくお願いします!!
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