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『黒の大陸 V章 「言葉の真意」』 作者:Rue / 未分類 未分類
全角908文字
容量1816 bytes
原稿用紙約3.45枚
シオンと梨絵がいなくなってから3日。
まだ、2人の悲報は届いていない。
光慈達は今まで通り、
慌しい日々を過ごしていた。

「第2班、神谷 光慈。ただいま戻りました。」
「報告を頼む。」
「はっ、第5ブロック、及び第7ブロック付近にて、
 狂暴化した犬、5体を駆除しました。」
「またか・・・。いや、ご苦労。行っていいぞ。」
「はっ。」

日に日に状況は悪化している。
『SATAN』に感染する動物は後を絶たない。
兵士たちの精神力も限界に近い。

「シオン、梨絵・・・。2人とも無事か?」

光慈はそうつぶやいた。

「大丈夫やって、あいつらやったら。」

光慈は後ろを振り返った。
仁だ。

「よっ、久々。」
「・・・昨日会っただろ?」
「そんな冷たいこと言うなや・・・。
 折角、俺が明るい雰囲気をつくりだそうとしてんのに。」
「よくこんな状況で明るくできるな。」
「それはちゃうで。こんな時やからこそ明るくするんや。」

光慈は思わず笑った。

「・・・そうだな。」

2人は休憩室に入った。
聖香もいる。
3人は長椅子に腰を下ろした。
さっき、仁は明るくしろと言ったが、
状況が状況だけにそうもいかない。
3人の話題は自然と『SATAN』のことになった。

「最近の感染状況はどうなん?」
「もう異常よ。先月の3倍くらいに膨らんでるわ。」
「動物達もエサがなくなって、
 抵抗力が低下してきているからな・・・。」
「でも、不幸中の幸いでヒトの感染者はまだ出てないわ。」
「そうは言っても安心できないんだろう?
 発表によるとヒトにも感染する可能性はあるらしいし・・・。」

3人は黙ってしまった。
しかし、すぐに仁が口を開く。

「あ〜・・・、もうこの話やめへん?
 嫌なこと口にすると本当になる言うし。」
「・・・そうだな、もうすぐ休憩時間も終わりだ。」

3人はそれぞれの持ち場に戻っていった。

「嫌なことを口にすると本当になる、か・・・。」

光慈は何故かこの言葉が気になっていた。

「何もなければいいが・・・。」


その夜、神戸防衛本部に警報が鳴り響く。

『緊急指令!緊急指令!
 第6居住区に狂暴化した生物が侵入した模様!
 手の空いているものは援護に向かってくれ!』
2003/11/06(Thu)23:27:25 公開 / Rue
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■作者からのメッセージ
だんだん自分でもなに書いてるのか解らなくなってきました・・・(笑)。でも、なんとか最後まで書ききりたいと思います。
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