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『不幸で幸福な命 1』 作者:ヴィーデル / 未分類 未分類
全角1273.5文字
容量2547 bytes
原稿用紙約5枚
「あぁ〜今日どうする?」
「今日もどうするってやることは同じじゃん」
「それもそうだな」
「あれ?ヘロインどこやった?」
「知らないわよ。アンタがちゃんと管理しないのが悪いんでしょ?」
「お前昨日使ってただろ?早く探せよ!」
「はいはい!分かりましたよ!探せばいいんでしょ!?」
「それでよろしい」
いつもの朝
いつもの風景が広がっている
花は何もなかったかのように憎たらしく咲いている
頭もガンガン痛い
なんか吐き気までする
これもいつものことだ
別に気にしてはいない
でも、あの一日はいつも通りじゃなかったんだ
あの時、あの子を預からなかったら
あの時、一日中家に居たら
それを考えると、ゾッするのさ
それこそトンデモナイ運命の始まりさ
でも、一番なの時は幸せで
生きている気がしたかもしれないなぁ〜


俺の名前はフジワラ ノブキ
そして、一緒に住んでる女がいる(彼女なんだけどね)
そいつの名前がカワイ アスカ
それと俺の連れが後、二人
タナカ アキトシ
タナカ アイル
こいつらは結婚してるんで苗字が同じなんだよ
だったら、俺んとこになんで住んでる!って感じだろ?
それが現実的な理由なんだよ
お金がない!
それだけさ
まぁ〜こんな仲間でワキアイアイとやってるんだけどな
しかも住んでる家が俺の実家!
親は二人とも死んで
俺らだけになったんだよ

俺はとび職に就いてる
彼女のアスカはフリーターでコンビ二でバイト
アキトシも彼女と同じバイト先で働いてる。
アイルは看護学校に通ってるんだ(一人だけ学校行きやがって!)
まぁ〜アイルはガキの頃から看護婦になりたがってたからな
それそれで俺らよりマシさ
学費は親が払ってくれてるんだって
こんなとこじゃない?俺の一日はね

そして、夜は決まりの楽しみ
ヤクだよ
俺はこの一時のために生きてるかもしれない
あのクスリは最高にブッ飛んじまんだ!
でも、ヤクをやるのは俺と彼女だけ
後の二人はヤクを徹底的にキラってるんだよ
それもそうだけどな

スプーンに乗せられるヘロインと混ぜられた水
そのスプーンを熱するアルコールランプ
グツグツと煮えたぎり、少し焦げ臭くなるあの匂い
そして、冷ました後
注射器で全ての水分を吸い取る
自分のベルトで二の腕をキツク締めつけ
血管を浮き上がらせる
そして針をつけ、血管に刺す
この感覚だ
この快感だ
俺は今日これを待っていたんだよ
どんなHでも
この快感には比較もできない
体に電気のようなものが走るのが分かる
そして、上下にこの快感をうごめく
俺はいつもこの言葉を言う
「ア、アスカ。今日の最高にいいぜ」
「う、うん。もう、どうにでもなっちゃいそうだ、だよね」
「ヤバいほど、クールだ」
なんか俺は日に日にヤクが上物になっているような気がする
21の体がどんどんヤクに侵食されてゆく
ジジイのたわ言など耳に入らない
テレビのヤク撲滅もバカらしく思える
人生なんてすぐに終わるんだ
命なんていつかは消えるんだ
だってそうだろ?
だったら今の内に
最高で最悪なことをしたいのさ
それが俺の人生のプライドだったんだ
あのガキが現れるまではな・・・・
2003/10/05(Sun)13:34:32 公開 / ヴィーデル
■この作品の著作権はヴィーデルさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
これは子供の存在が
どれだけスバラシイかを
皆さんに伝えたかった小説です
俺もヤクなんて最悪だと思いますよ(マジで)
いろんな意見があるのは当たり前です
それ覚悟で書いたんですからね
まぁ〜続編も楽しみに〜
そして、これを読んでくれた方!
本当に感謝してます!
アリガトウゴザイマス!!!
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