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『異世界の戦争 一話』 作者:えふぇ / 未分類 未分類
全角1313.5文字
容量2627 bytes
原稿用紙約5枚
異世界の戦争
<一話・異世界へ>

「剣士隊!前へ!」
彼の声で、一斉に剣士が前進し、山賊を蹴散らす。
「口ほどにもないな・・・」
彼は呟き、バサッ、とマントを翻し、城の見える方に返る。
そんな別世界があった。今はどうだか知らないが。
その世界、すなわち、別世界。
一般に、異世界と呼ばれるものである。
そこへ、足を踏み入れようとは、微塵も感じていなかった―――。

「和也」
自分の名前を呼ばれ、振り向く。
「?」
「明日、森林研修だぞ、用意しなくて良いのか?」
それを言ったのは、クラスメートの小林。
ここはN県の中学校にある寮。三人一部屋で使っている。
「あっ!悪い、まだしてなかった」
自分が急いでバッグを出す。
「おいおい、大丈夫かよ」
と、三段ベッドの一番下でごろごろしながら漫画を読んでいた岩崎が、イヤミったらしく言う。
「そーいうお前はどーなんだよ」
「俺はもう用意ぐらいしてるしな、お前じゃねぇから」
(ヤな奴・・・)
内心そう呟きながら用意する。
(えーっと、筆記用具、着替え、ロープ、新聞紙、軍手、洗面用具・・・)
考えずに、どさどさっとバッグに入れる事30分。ようやく用意が終わった。
「お、もう7時だ、食事の時間だな」
用意し終わったときに、丁度小林が独り言を言った。
「ああー良かった。俺もう腹減って・・・」
俺は部活をしたので腹が減っている。
「じゃ、行くか」
「ん」
「おう」
その後は何気ないいつもの夜だった。


事件は、1日目、野外炊事から始まる。
「どうだ?」
自分はクラスメート(野外炊事用の班だ)に話しかける。
「んー、火力が足んないな。悪いけど鈴木、薪取ってきてくれ」
「分かった」
自分はちなみに、鈴木 和也である。
自分は言われたとおり、薪を薪置き場(ここからは少し遠い)に行く。
チュンチュン・・・
どこかでスズメが鳴く声が聞こえる。
(まだN県にもこんな所があったんだな)
そう思いながら、さっさと薪置き場に行く。

「おーい、鈴木ーっ!」
後ろから声。振り向くと、小林の姿。
小林は走って自分の方に来ると、
「おい、変なのが出た!」
「は?変なのって?蛇か?」
「いや、人みたいなんだけど肌が紫で、唇はもの凄い赤なんだ!」
「何言ってるんだ?小林、何かへんな錯覚だろ?」
「いや!あいつ(変なのの事だ)は黒い霧で人を消してるんだよ!
早く逃げるぞ!和也!」
いうなり、凄い力で自分の腕を掴み、駐車場へ引っぱる。
「痛て、痛てて!何すんだよ!」
行って小林の手を振りほどく。
「変な冗談はその辺にしろ!」
さすがに、自分も怒る。
「き、来たー!」
小林は後ろ、すなわち自分の方にガクガクと歩いてくる。
前方には、確かに小林の言っていた、変なのの姿があった
体は紫で、人型。
口は赤・・・と言うより深紅。
ニタァッ、と不気味に牙を出して笑うと、こっちに凄いスピードで来る。
「げっ!」
自分の目を疑った。
(これは・・・夢か?)
そう内心思ったが、それは現実拒否しているだけに過ぎなかった。
「あ・・・っ」
薪を拾おうとしたが、黒い霧を口から変なのは放ち、目の前が真っ暗になる。
「う・・・わぁぁぁっ!」
薪置き場に、自分の声が、木霊した―――――。

2003/08/27(Wed)16:30:08 公開 / えふぇ
■この作品の著作権はえふぇさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
初めまして!このような物を読んで下さり、
ありがとうございます。仕上がりはイマイチ、
って感じです。
このテの小説は苦手な物で・・・。(ぉ)
出来れば、感想を下さい。アドバイスとかが
ありましたら書いて下さい。宜しくお願いします。(頼みまくりでスイマセン)
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