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『ストレス解消法』 作者:近藤 菫 / 未分類 未分類
全角1582.5文字
容量3165 bytes
原稿用紙約6.15枚
友浦和幸(14)―。日課は、「親父狩り」「いじめ」「ケンカ」その他、暴力沙汰。理由は、ストレス解消になるから―。先生をも病院送りにした、超がいくつもつく問題児・和幸。仲間のヨシタケと一緒に、問題を次々と巻き起こす―。これ以上、被害者は出さないでほしいが、ムリであろうか―・・。
友浦和幸(14)―。
日課 「親父狩り」「いじめ」「ケンカ」その他、暴力沙汰。
理由 ストレス解消になるから。

和幸は、毎日のように低学年の男子と同学年の男子を「いじめ」ている。
理由は、ストレス解消になるから、らしい―。
それは、親や先生も気づいているが―。

「オラッ、金出せやっ」
「五千円でいいからさあっ」
和幸と仲間の三村ヨシタケが、今日も低学年の男子生徒を「いじめ」ている。「渇上げ」とかいうやつだろうか。
「そっ、そんなに、持ってな―」
顔を傷だらけにした男子生徒が、泣きそうになりながらも言おうとするとー。
「んーだと?コラ」
和幸が、男子生徒の胸倉をつかむ。
「も〜っと痛い目に遭いたいのかにゃ〜?」
ヨシタケが、男子生徒の顔をつついて言った。
「ほんとに―持ってな―」
男子生徒が言い終わらないうちに、和幸が、男子生徒の顔に右拳を埋め込む。
ゴッ
「!」
男子生徒は、口からた大量の血を吐いた。―吐血。
そのときだ。
「お前ら!そこで何してる!」
後ろから大人の声がする。
振り返ると、そこには、体育の教師・三村がいた。
「―三村だ」
ヨシタケが、平然と言う。
和幸は、気を失っている男子生徒を「くそっ―」と言って、三村のほうへ放る。
「幹島!幹島!」
三村が、男子生徒を抱えて呼びかける。
「―――」
返事がない。完全に意識を失っている。
「――!」
三村は、その男子生徒を静かに寝かせてから言った。
「お前ら―自分が何をしたか、分かっているのかっ」
三村の顔は、真っ赤になっている。本気のようだ。
「あ〜。分かってんよ。「いじめ」ってやつ〜?」
ヨシタケが言った。和幸は、依然、黙ったままだ。
「それ以上だ、、、!―和幸に、ヨシタケだな。退学だ!貴様ら二人、退学にしてやるっ」
三村が二人を指差して怒鳴る。
「へ〜。ちゅーがくにも「退学」あるんだ〜」
「―ねえだろ」
和幸が始めて口を開いた。
「大体、んーなこと言っていいのか?教育委員会とかってのがあんじゃないの?」
「ふんっ、教育委員会だって、お前らの退学を賛成してくれるハズだ!」
「―じゃ、こ〜するっきゃないにゃ〜」
ヨシタケは、そういい終わると、三村の元に走った。
「な、なん―」
「ちょ〜っと、寝ててもらうよ〜」
ヨシタケはそう言うと、三村の肩を掴み、思いっきりひざをみぞおちにぶち込んだ。
「―ぅぐっ!」
三村はうめき声を上げ、みぞおちを押さえ、倒れこんだ。
「おっ前ら―っ」
「へー。結構度胸あんだな。さすが、体育の教師、だっ!と」
和幸はそう言うと、ズボンのポケットに手を突っ込んで、三村の腹を蹴った。
何回も。気を失うまで。
ドッ ドッ ドッ ドッ
「ぅあっがっ―」
しばらく続けると、三村はだんだんと弱っていった。
「よ〜し。んじゃ、いいか〜?」
「おう。軽〜く、な」
和幸から了解を得ると、ヨシタケが三村の髪を掴みあげて言った。
「ん〜。頑張ってんね〜。でも、さよならだぁ〜」
「よせ、、やめ、、」
三村の言葉もむなしく散り、ヨシタケがどこから持ってきたのか、鉄パイプを手にした。
「和ちゃ〜ん、頭持って〜」
「わーった」
和幸が三村の頭を両手で支えていると、ヨシタケが鉄パイプを大きく振りかぶってー。
「やめてく―」
「ホームラン☆」
打った。
ガッ
「―!!」
三村はそれを受けると、眠る様に目を閉じた。
「ふ〜、今回はちょ〜っとやばかったかにゃ〜?」
ヨシタケが、頭をポリポリかきながら言った。
「心配するな。こいつだってヤボじゃない。しばらくすれば気がつくさ」
「そーか〜?」
「多分な」
「和ちゃんが言うなら」
二人は、血のついた鉄パイプを引きずりながら家に帰っていった―。

後日、三村教師が倒れている、とのことで、救急車が呼ばれた。
犯人は、不審者ということになり、いまだに探しているらしい。

かれかの「犯罪」は、これからも続く―。


2008/02/15(Fri)16:18:04 公開 / 近藤 菫
■この作品の著作権は近藤 菫さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
こんにちは。今回で2回目、近藤です。
「―」は、伸ばす音じゃないときと、伸ばす音のときがあります。
―まぁ、一応続くやつに仕立て上げようかと思っておりますので、よろしくどーぞ。
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