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『soldier of kingroad』 作者:蒼眼 / 未分類 未分類
全角3831文字
容量7662 bytes
原稿用紙約12.9枚
 Prologue

 
 此処は誰でも普通に魔法が使える世界。
 誰もが学校で魔法を学び、誰もが普通に日常生活に利用している。
 町の施設などにも、魔力が使われているぐらいだ。
 そんな平和な世界、「ヴォルファム」のお話。

 彗星暦 25xx年。

 誰も知らぬような、とある森。
 緑褐色の輝く木々。
 まるでエメラルドやメノウとかいう宝石のような材質。
 その森の奥の奥、1番奥に浮かぶ不思議な物体。
 
 『ソレ』を求めてやまない1人の男がいた。

 闇よりも黒いマントとフードで体を覆い隠し、ひたすら走り続ける。
 彼は、闇の帝王。
 『ソレ』を求める理由は何か?
 答は簡単、野望を達成するため。
 野望とは、『世界征服』。
 言い方は古いが、ソレを我が物にしてしまえば簡単なのだ。
 
 そして今まさに、ソレがある場所に辿り着く。
 ここまで来るのに3日も走り続け、伝説と謳われる2匹の聖獣とも、魔力を駆使して戦い、ようやくココまで辿り着いたのだ。
 自身の体には相当な疲れが溜まっている筈であったが、彼の心は完全に『ソレ』に向けられていて、疲れなど、微塵も感じていなかった。

 目の前までソレに近づいた彼は微笑した。
 カツ、カツ、と小さな足音をたて、ソレに歩み寄る。
 
 ソレ、とは。
 宙に浮いている、六角形の水晶。
 殆ど透明で、ほぼ空気と同化して見えるだろう。
 中から放たれる、淡い輝きがなければ。

 彼はソレに両手でそっと触れ、少しずつ、自分の闇と化した魔力を注ぎ込み始めた。
 人間の2倍以上の大きさはあろうかと思われる水晶は、彼の手の部分から、暗黒の紫色に染まっていく。
 これを全て闇に染めれば、野望は叶う。――手に力が入る。
 光以外、空気と同化していたはずのソレは、1番上の僅かな部分を残して、闇と化していた。
 彼はその最後の部分を染めるため、より一層強く、魔力を注ごうとした。
 
 しようとした、だけだ。

 彼がそうしようと思った瞬間、その僅かな、5cm角ぐらいの部分が割りとられ、落ちた。
 そしてそれは光となり、天へと昇り・・・・・・消えた。
 彼はその瞬間を呆然として見つめた。
 ――アレは1mmの欠片でも失えば、全く効力を無くす――
 かつて自身を創り、今や完全に相対する者が過去に口にした言葉が彼の頭をよぎる。
 その場には、彼と、残りの闇の色に染まったソレが残る。
 彼の膝がガクン、と落ちた。
 無理もない。元々疲れている筈の彼を支えていた『野望達成』が、目前にして打ち砕かれたのだから。
 
 彼は。
 声に為らない絶叫を上げるしかなかった。

 その時。
 ある場所で、1人の少女が目覚めた。



 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


1 quest


 変な夢。
 少女の体は汗だくだったが、見た夢の記憶は曖昧であまり思い出せない。
 男の人、水晶、森。
 内容までは・・・・・・全く思い出せない。
 考えていてもしょうがない、と少女は寝室がある2階から1階へおりた。

 少女――スイ=ルーシェアは15歳。深い海のような青色の髪に、右は水色、左は紫のオッドアイ。両親は居なく、気付いたら生きてました状態だ。
 1人で町を彷徨っていたころに拾われ、13歳まで育ててくれた人が2年前に他界してからアパートに1人暮らし。なんとか今日から高校に通えることになった。学校は全寮制なので、アパートの家賃はもう心配することはない。スイが通っていた中学は隣の町だったが、その町には高校もなく、生徒数も少ないため、卒業生はバラバラになって、色んな高校へ通う事になった。これから行く高校は、スイだけだが。

「あーあ、今日は入学式だっけ」
 スイは少しため息交じりで呟いた。冷蔵庫の中の菓子パンと牛乳を引っつかみ、適当に口に運ぶ。そしてチラと時計を見た。
「・・・・・・!」
 もう既に7時半を回っていた。学校からは8時までに登校しろといわれていた。
「やばっ!」
 急いで食べ終わらせ、洗顔を済ませ、鞄を背負い、家から飛び出した。さっさと大家さんに鍵を返すと、ダッシュで学校に向かった。全力疾走ならギリギリ間に合うか。

「間に合った・・・・・・」
 ハアハアあえいではいたが、なんとか校門まで辿り着いた。初日から遅刻ではかなりやばい状況となっていたが、ちょうど今は他の生徒も登校してくる時間帯のようで、校門は生徒でにぎわっていた。
「それにしてもでっかい学校だなー」
 建物の方もかなり大きいが、校庭の面積もかなり広い。でかい温室も2、3個あるらしい。
 スイが歩き出そうとすると、ポンと肩を叩かれた。振り向くとそこには男の子が1人、笑顔で立っている。
「君、見たこと無い子だね。新入生?」
「う、うん・・・・・・」
「そっか! 僕もなんだ。僕はルガ=サティーン。ヨロシク!」
「あ、わ、私はスイ=ルーシェア」
「スイって呼んでいい?」
「うん」
 ドンドンと話が進み、ルガは色んな事を教えてくれた。ここの高校に入学してくる生徒の殆どは、付属中学校からくる生徒で、スイのように他の中学からくる生徒はあまりいないらしい、ということ。ここの寮は、男女関係なく、3人ずつ1つの寮で暮らすこと。その他、色々。
 ちなみにスイは、ルガに自分の今までを簡潔に話した。すると、
「じゃあ君、教育費も殆どないのに、この名門校どころか、中学にもどうやって入ったの?」
「え・・・・・・!?」
 言えない。
(12歳の時たまたま山で拾ったピカピカしている石ころが、実は物凄く珍しい鉱物で、一生暮らしていけるだけに十分なお金が手に入った、なんて言えない!)
「まあ、人生色々ありまして・・・・・・」
「え〜! 教えてくれたってい〜じゃ〜ん」
「う、あああぁぁ、ダメ!」
 ルガがたくさん『知りたいオーラ』を出しながら迫って来たので、スイはのけぞりながら断った。
 そんなこんなで学校内に入った2人は、宙に浮く青いモニターの様な物を目の当たりにした。
「これは?ルガ」
「これは連絡掲示板らしいよ。付属校を卒業する前に、『ここの学校について』みたいなもんをやったから知ってるんだけど。1週間の予定とかが表示されるんだって。ちなみに今は、ホラ」
 掲示板にはたくさんの人の名前が表示されている。
「クラスわけ表示。僕は・・・・・・あ、あった!」
 ルガが指差す先には、『ルガ=サティーン』と表示されている。1年B組だ。
「ホラ、スイもあったよ。同じクラスだ」
「ホントだー・・・・・・」
 2人は一通り見た後、クラスへ向かった。廊下は清潔感が漂い、壁にはいろんな写真や絵が飾られている。(動いているような感じがしたのは気のせいか)
 クラスには30個ほど机が綺麗に並べ揃えてあった。スイは自分の名前があるところを探し、見つけるとそこの窓際の席に座った。
 生徒は既に10人ぐらい来ていて、それぞれ仲良しグループになって話をしている。
「ねぇ、スイ。戦士(ソルジャー)って知ってる?」
「え、ああ。魔物(オウグス)を退治したり、犯罪者を捕まえる、ってやつ? 詳しくは知らないけど」
「そう、そのソルジャーになる為の試験が、1ヵ月後にあるんだ」
「ふーん。・・・・・・って」

 ・・・・・・・・・・・・

「はあああぁぁぁ!? なんで入学1ヶ月早々!?」
「しかも1年生だけね。なんでこんな早いのかよくわからないけど。多分・・・・・・」
「何々? 何の話?」
 2人の話に割り込んできた男の子がいた。茶色味がかった色の髪に、黄色い眼。活発そうな顔立ちに、背は少し高め。
「ああ、ライ。今、他の中学から来たこの子に色々と教えてるんだ」
「へぇー。名前は?」
「スイ=ルーシェアです」
「敬語は使わなくったっていいよ。まあ、いつも敬語の奴もいるけどな。オレはライ=クウァトル。ヨロシク」
 にっ、と白い歯を見せてライは笑った。そこで「んで・・・・・・」とルガが話しを戻す。
「で、ソルジャー試験が早い理由なんだけど」
「皆は『素質ある者を、早いうちに見つけて、早いうちにソルジャー用の訓練、仕事を始めるから』と考えている奴が大多数だな」
 と、ライがルガの(多分)言おうとしてた事を先に言ってしまう。
「ああっ! ライ、おいしいとこどりしないでよっ!」
「お前は今までスイにたくさん教えたからいーじゃねーか」
「ソルジャーについてが1番よかったの!」
「ああー悪い悪い」
 スイはこんな2人のようすを笑顔で見つめていた。なんだかとても楽しそうで。
「ところでさー、合格する人は誰が決めるの? 先生?」
「ああー、違う違う、『ホウ=フェニック』って人。ソルジャーで1番偉い人なんだってよ」
「僕、あの人苦手だなぁ。なんかこう・・・・・・ゾクゾクしちゃって」
「そうか?」
 スイは、ホウという人の名前を聞いてから、2人の話を聞いていなかった。『ホウ=フェニック』。初めて知った筈なのに、何故か聞き覚えがある。
「あ、ライ。もう直ぐ先生来るよ。席に座ろう?」
「ん? ああ、そうだな。んじゃな、スイ」
「え! あ、うん」
 スイはライに呼びかけられ、フッ、と我に返った。同時に、学校に着いてから、結構時間の余裕があったんだな、とも思う。
「ホウ=フェニック、かあ・・・・・・」
 スイは窓の外を見つめながら、先生が来るのを待った。
2005/06/17(Fri)04:58:51 公開 / 蒼眼
■この作品の著作権は蒼眼さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
更新遅れてしまいました・・・・・・。すみません・・・・・・。
小説を書くのはとても難しい、ということを痛感しています。

まだまだ未熟なので、辛口アドバイス、お待ちしております。また、誤字脱字などもありましたら、ご報告お願い致します。

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