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『空に伸び行く光のように―更新版―』 作者:辰巳 / 未分類
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原稿用紙約枚
            2004年7月26日。花火大会当日。
 「もう今日で花火は最後だなぁ」
僕はそう思っていた。
 生まれて32年間色々なことがあり、楽しい思い出ではなく、借金や貧しさのある哀しい思い出であった。そして、もうこれ以上生きても意味がないと思い、この好きな花火を最期に見てから死のうと思っている。ただ、この花火にもさほど魅力は感じなくなっていた。
 ……そんなことを考えてるうちに、最期の花火が夜空に伸びていく……。
「これで花火を見るのは終わりか。」
 そう思った瞬間僕は花火よりも強い光に包まれながら何か明るい空間に入っていくのを感じている。
夢のような世界につかってゆく……。
             1984年7月26日。
 ―埼玉県のとあるところ―
「どーん!」
夜空に花火が打ちあがった。そして拍手が沸き起こる。
「ん?……。あ、ああ。終わったのか。これでもう終わりだな。」
どっかに吹き飛ばされたような感じがするがさっきとまったく風景は変わっていなかった。ゆっくりと立ち上がる。まわりを見回す。
 しかし、何かが違う……。ぼんやりと頭にある光景がうつる。
「これ……、見たことあるぞ?」
そう、ちょうど20年前、中学に上がるときに家の都合で福岡に移った前年。最期の見納めと今はなき親友と一緒に見にきた場所にそっくりである。懐かしいこの町に懐かしい畑や林。そしてこの花火会場の原っぱ。すべてがあの時と同じ。
 (もしこれが本当に20年前なら確かあの辺に・・・)
 僕は後ろを見た。原っぱで屋台もきていない丘のてっぺんを見た。……夢を見ているようだ。
 そこに子供のころの‘僕,がいたのだ。確かに僕だった。20年前、12歳の’僕,。
隣には今は亡き親友の「トモ」もいる。
頭の中がこんがらがってゆく。一気にまわりが変わっていくので何がなんだかわからなくなってくる。でも、もし本当に20年前ならこの後起こることを知っていた。いや、覚えていた。例えばこの後僕がトモと別れて家に帰ることを。
 僕はとりあえず小さな僕にこっそりとついていくことにした。
                  ――第二話――
 僕はゆっくりと小さな僕とトモについていく。……やがて、小さな僕の家に着いた。僕は道の角から二人を見ることにする。
 「じゃあね。また明日」
小さな僕はトモにそう言って家のドアをゆっくりと締める。赤い色をした一軒家のドアが静かに閉まった。
 トモの父は花火師である。そのために、トモはこの後家に帰って夜ご飯を食べてからから父の手伝いに行くそうだ。でも、僕はなんか嫌な気がしたのだが思いだせなかったのでそのままにした。
 昔に来たのはいいが、することもないので懐かしい町を少しぶらぶらすることにした。町並みと
しては今とそれほど変わりはないがこの時代ではまだ駄菓子屋は大手スーパーになってないし、近くに大きな道路は通ってないし、今ほど家は多くないのがわかる。左には八百屋があり右には今はマンションが建ってしまってない、友達とスイカ割り大会をした原っぱまである。
 そんなことを歩きながら考えていると、町の裏山に出た。前にはさっき来た道が見える。そして、花火会場も。そういや、トモもうすぐ行くのかな?そんなことを思う。でも、何かがよぎる。トモ?……。花火?……。
 「あっ!」
 僕はさっきの嫌な気が本当だと思う。トモはまだ大丈夫か?急がなきゃ!僕は走った。全速力で走った。家や人があっと言う間に去っていく。目的は、トモのいる花火会場だ!
                  ――第三話――
 「じゃあね。」
そう言って僕は家に入った。
 「お母さん! おなか減った〜! 夜御飯なに〜?」
「花火見に行く前に食べたでしょ!」
「あ、そっか」
夜御飯何?というのはこのごろの僕の口癖。でもいつも聞いてみたくなってしまう。
 急いで階段を上がり自分の部屋に入る。そこまでしてしたいことは本を読むこと。僕は熱中して読んでいたようだ。部屋には時計のチクタクという音しか聞こえない。
 どのくらい経ったろうか突然ドタドタと階段を上がってくる音が聞こえる。バン!と勢いよく部屋のドアが開けられる。母だった。相当急いできたようだ。
「はあ、はあ、はあ。トモ……、トモちゃんが……」
「何? トモがどうしたの? またトモのお父さんに怒られてるの?」
そんなことはないってのはわかっていた。母の顔を見たら何か大変なことが起きたとわかる。
「トモちゃんが…………。亡くなったの」
「なくなった。って、どうゆうこと?」
母の目から涙があふれ出す。
「トモちゃんが……。死んじゃったの……」
うそだと思った。
「そんなのうそでしょ。さっきまで一緒にいたんだよ? 今頃トモのお父さんと花火の片付けやってるよ。」
そうだ。さっきまでそこにいたんだ。死んじゃうわけない!! ……しかし、母の次の言葉は僕の心を貫いていく。
「トモちゃんは、家に帰って夜ご飯食べてお父さんの手伝いに向かったの。……でも、花火の中に打ち上げるのを忘れてたものが何個かあって、トモちゃんが片付けてたら爆発して、それで……」
花火が空中で咲くのは好き。でも、爆発したら危ないってのも知っている。考えれば考えるほど涙があふれてくるのがわかった。
 僕は泣きながら寝てしまう。
 翌日トモの葬儀があったけど、行かなかった。トモの死を受け入れい状態が続いたのだ。
 でも僕はある約束をしたから花火を嫌いになれなかった。







2005/05/23(Mon)21:18:36 公開 / 辰巳
■この作品の著作権は辰巳さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
う〜ん。難しいですね。中途半端に終わってしまいましたし。次回更新は遅くなりそうです。
京雅さん。御指摘ありがとうございます。
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