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『戦場の上であなたに会えたならー01』 作者:ちゃーしゅうめん / アクション アクション
全角1584.5文字
容量3169 bytes
原稿用紙約4.75枚
戦場のうえであなたにあえたならー01神崎はじめ。」

よく晴れた日ー
 通りに、木骨を入り組み古びた家が左右交互に立ち並び、道のほとりにある木々の葉がその家を緑に染まらせる。涼しげな風が、吹きつけ木々もしなやかに揺れる。空高く、雲ひとつない天気。そろそろ初夏に近づいたこの気候は最もすごしやすい時期だろう・・・。
そんな日の朝。
 その古びた家の一つのドアが勢いよく開き、170センチのやや大きめの男、神崎はじめが飛び出してきた。街にほど近くある、山の上に建つ名門、昴高校の制服を身にまとい、制帽まできっちりとかぶっている。
東京都下町に住む神崎は、有名陸上選手。全国でも指5本に入る50メートル走の選手だった。今は、昴高校の三年生で大学受験のためもう、学校ではクラブは出来ない。はっきりいって、学校に行く価値なんて気の合う友人に会いに行く程度。そんな、日々を送り毎日充実はしていなかった。

 気晴らしに全国レベルのその足を使い勢いよく、下町の通りを走り始めた。その時、目の前の家のドアが開いた。中から出てきたのは身長150から156センチほどの同じ昴高校の制服を着た女だった。女はショートヘアーで長い足、大人びた顔をした美人な女だった。その女は、神崎の顔を観て顔を輝かせた。
「神ちゃんじゃない!!。」
と、喜んだ顔をし走る神崎に勢いよく手を振った。神崎は、その声に驚き「キャ!」というと足が絡まり(からまり)その場に大きな音を上げ勢いよく転げた。
すると女は、はぶてたような顔をし神崎を睨む。
「なんだ。志村か・・。」
「まったく。あんた、それでも陸上部なの。男のクセに、『キャ!』なんて言って。」
志村 彩。同じ高校に通う、幼なじみ。志村も女子陸上部では神崎ほどではないが長距離の有名選手。一応、全国大会ベスト19位に入ったが、神崎と同様、大学受験のためクラブは中止なので毎日にヒマを感じていた女だ。志村の態度に気に入らなかったが、しばらくすると神崎の顔を観て、笑顔に戻り、下町の道を二人肩をならべ歩き始めた。
「ところで、どうしちゃったの?。まだ学校行くのに余裕があるのにそんなスピード出して?。」
「いや。別に意味はないけど、ただ走りたかっただけだ。」
「私もねあるよ。そういうこと。」
そう志村がいい300mほど歩いた時、志村は突然大きな声でそういった。
「じゃあ、学校まで競争しない?。」
志村がそういうと神崎は「久々にやるか」と、言い勝負をすることになった。志村は、スタンディングスタートの体制に入り、神崎は短距離走に良く使うスタンディングスタートの体制になった。
「よーい。ドン!。」
志村がそういうと神崎は全力疾走で二人は走り始めた。
長距離の有名選手の志村の方がいいように見えるが、あと学校まで800メートルなので最初の200メートル神崎が、飛ばすとかなり差がつく。当然200メートル過ぎればペースが落ちて、志村がその後を追い上げてくる。こうやって行くと、勝負の勝敗は分からないのを二人は知っていた。
 相変らず、神崎は200メートルを全力疾走し、志村は自分なりのペースで走っていた。神崎の後ろは、30メートルも志村と差もある。だが、200メートルをすぎた神崎は、ペースをだんだん落としてゆく。その姿を見た志村は、ややスピードを上げ距離をだんだんとちじめていった。
 二人の距離はちじまり、もう肩をならべて走っていた。相変らず速いな。と心の中で二人とも思っていた。ついに、学校が見えてくると
神崎と志村は猛ダッシュで走る。

ゴール。

わずかではあるが、神崎が勝った。すると、志村は負けて悔しい顔をする。だが、その表情にはまだ余裕が残っている。やはり、有名長距離選手だ。
一方、神崎は言うまでも無く完全に倒れていた。そして、勝ったことに喜び疲れた表情でガッツポーズをとった。
2005/04/15(Fri)18:00:41 公開 / ちゃーしゅうめん
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■作者からのメッセージ
よく自分なりには、できたつもりです。
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