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『運命は変えられる(読みきり)』 作者:朔羅 / 未分類 未分類
全角2102.5文字
容量4205 bytes
原稿用紙約6.2枚
どうして私がこんな目に会うんだろう、どうして私だけが責められなくちゃならないんだろう。

私には何も…、ないのかな?

幼稚園の頃から、それは始まった。皆積み木や御飯事、外では砂遊びをしていたというのに、私だけは違った。隅っこで、本を読んでいただけだった。そして、誰も私に近付かない。

原因は、私の服装だった。何故か分からないけど、女の子はスカートを履くべきだ、という計算式が皆の中で作られていたらしい。男の子がスカートを履く…、というのはパグパイプの演奏者にならない限り無理である。そう、女の子がズボンを履いていると、「男の子」と断定されてしまう。私もズボンをしょっちゅう履いていたので、「男の子」となってしまった。

「あんた男の子なんでしょ?ここに入ってこないで!」
私が女子トイレに入ると、男子トイレに強制的に連れて行かれた。
「藍(私の名前)の水着って、海パンじゃなかったっけ?」
プールの時間になれば、水着を捨てられそうになった。

教室の端っこに座っている時、靴箱に目を向けた。
――中に画鋲を入れてやりたい、皆に私のことを知らしめてやるんだ。
だけど、その時画鋲は飾りに使用されたまま。使うことができなかった。小さな虐めを決行したいのに…、溜息をついた瞬間、洗面器に張ってある水を見た。
――皆がお外に行っている間に、上履きを濡らしてしまおう。
水越しに、私の顔が黒く歪んだのが分かった。当時嫌っていた男子の上履きを取り、水に漬けてやった。全員の上履きを湿らせてやろう、と思った次の瞬間、
「藍ちゃん!!」
先生に怒鳴られた。吃驚して先生の顔を見たら、唇の端がわなわなとひくつかせていた。
「お友達の靴を濡らすのは、いけない事だよ!もう2度とやっちゃ駄目!」
虐めはここで終了した。先生は知っている筈なのに、何時も園児を見守っている筈なのに…。

――誰も信じない。

小学生の頃は、3年になってから再発した。転校先で、虐めを決行去れていた。理由は分からない。足が遅いからって、スポーツ下手だからって、そんなの理由にならない。だけど、私にはスポーツ面での特権があった。水泳が私の1番好きなスポーツ。そんなに速くはないけど、この中ではかなり速い方だった。組対抗のリレーで、私の組の女子が勝った。が、男子は2位になってしまった。女子達は私に「凄いね!」とか「感動したよ!」とか言われていた。こんなに人に認められたことなんて、初めてだ。だが、教室に入るなり、スポーツは得意だけど水泳が下手な男子に罵声を浴びさせられた。

「調子乗ってんじゃねぇよ!」

男子はクスクス笑っていた。負けたのはそっちの理由だ。私は関係ない。男子のリレーになんて、私は関わりもないのに…。だけど、何も言い返せなかった。

高学年になるにつれて、私のストレスは溜まっていく一方だった。遂には女子までもが私への虐めに加わって、周りには味方なんていなくなった。私の学校の人達は、中学受験を目指す人達が多かった。そんな人達も、中にはいた。こんな人達が私立のエリート中学に入ったら、問題が起こるであろう。そう思った。

1番酷い学校生活を送っているのは、今である中学だ。小学校から来た男子がいて、陰で悪口言っている。私も餌食にさせられた。そいつのお陰で、他の組の男子に邪魔者扱いさせられた。

女子なんて皆偽善者なんだ。よく私に「大丈夫?」とか言ってくれてるけど、ある日
「深澤ってキモくない?」
と、言われたところを見てしまった。幼稚園の頃、同じクラスだった女子…。彼女も虐めに加わっていた。だから「幼稚園の頃さぁ…。」とか言って話してる。そして、私は心に決めた。


「他人なんて、信じない。」


他人を信じたって、直に裏切られるだけだ。人は自分の事しか考えてない。世界は自分中心だと考え込んでいるんだ、眼中に他人なんていないんだ、誰が虐められてても気になんて留めないんだ。

先生は何時も言っている。「何かあったら相談しろ」と。でも、最近の子供達はそんな事一切聞かない。叱られたら、「あいつウザイよな。」と言ったりする。自分の非を認めていないのだ。私も相談した、虐めの事を。すると、思いがけない意見が飛び出してきたのだ。

「深澤が悪いんじゃないのか?」

私は何もやっていない、何も悪い事なんてしていない、皆私のことなんて知らないのに、そんな事を言っているだけだ。外見重視のこの世界、性格なんて関係ない。性格は美人だけど、外見が異常なら、そんな奴は切り捨てる。そんな世界なんだ…。

ある日、欧米ののドラマを見ていた。弁護士のドラマだ。無実の人間を救い、光を与える職業…。私はそんな職業に憧れていた。無実なのに有罪だと決め付けられて、脱出できない人達を救ってやりたい。私も何かあると、罪を擦り付けられていた。だから、困っている人達を救ってやりたいと、思うようになった。

私は弁護士になりたい、人を救いたい。努力して、夢を達成するんだ。頑張っていい高校と大学に入るんだ。頑張れば、私にも光が見えてくるんだ。だから…、今を生きていこう。そうすれば、私にも光は訪れる筈…。
2005/01/23(Sun)20:48:16 公開 / 朔羅
■この作品の著作権は朔羅さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
初の読みきりバージョンです。虐められても、挫けずに頑張る人を書いてみました。
シリアスっていうか…、暗い(ヲイ)。こんなの受けなさそうですね、ハイ。
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