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『男の修行』 作者:TICBEE / 未分類 未分類
全角1067文字
容量2134 bytes
原稿用紙約3.55枚
男の修行
作:TICBEE


 ズキンと腕が痛んだ。ちょうど手羽先でゆうところのハサミ部分だ。
細い方の骨が痛む。どこかにぶつけたかなと、しばらく考えるが思い当たる
節はないし、どうでもいいことのように思えて無視した。
とゆうのも今の俺は、家畜なのだ。いや、奴隷なのだ。足に発信機をつけられた
不法滞在者のようなものである。
先日、妻から電話が鳴り出てみれば、
「あなた、こないだの土曜日の夜どこいらしゃったのかしら?」
やけに強気である。語気に楊貴妃を感じたおれは、少したじろぎながら
「どこて、ツレらとメシくうて、屁こいて、サウナいっとったんやんけ。なんでや」
この後不毛なアリバイ証明を出しながら、嫁の電話の本質をさぐるがらちがあかない
「あなたは、新開地の風俗店に行って、そのあと、女の人と焼き肉を食べたでしょ」
びっくりした。シビレを切らした嫁が、いきなりボブサップばりのタックルをかましてきた
「なんでなんでしってんねん!!!!!!」
さらに、ボブサップは、デビ婦人化して、こう続けた。
「あなたの行動が、すべて携帯のメールに、画像付きで、配信されてるのよ」
「ゲロゲロゲーーーー」
おれは、もう、ゲロゲロゲーロとゆうギャグを使うアオゾラキュウジとゆう芸人の心境だった
それ以来、家庭では、夫の威厳どころか人権はない。
いったいだれがそんなことを・・・
腕の痛みを無視しながら、サウナにいく。とゆっても銭湯のサウナだ。
急に、どんどんどんっどーん痛くなっていた。
「病院にいかなくては!!!!!」
遅ればせながらやっと、きずいた。仕事の激務、家庭での激奴で、体をかばう余裕がなくなってた。
診察が終わり、中山律子のようなサポーターをあてがわれ、会計に向かう。
「12000円です。」
なんでやねん!何故そんなにも高い?こんな千円で、ホームセンターに売ってるようなサポーターが!
俺は噛み付いた。一気に噛み付いた!
「うんじゃらげーまんじょろげー責任者出したらんかいや。コラ!」
大騒ぎになった末、事務局のエライサンが、でてきて3000円でいいです。となった。
しかし、もうおさまらない。夏休みのプールに遊びにきた子供が、お母さんに帰るとゆわれ、納得
できないあれだ。あの気持ちだ。やりきれない気持ちだったが、おれも年商何億かの社長だ
引き際をしってる。お互い握手をして、仲良くなり病院を出た。

来週は釣りに行こうと思う。きれいな海で釣れなくてもいい。昼寝をしよう。
ゆっくりくつろごう。
井戸水の冷水があるサウナにいこう。
俺は、俺を取り戻せそうな気がした。
2004/09/17(Fri)19:00:44 公開 / TICBEE
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