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『小さな体で大きく悩む〜3〜』 作者:ハルジオン / 未分類 未分類
全角1299.5文字
容量2599 bytes
原稿用紙約4.2枚
第3章 「恐」

午後は先生たちの研究会でいつもより早く帰れる
でも、部活があって家に帰るのは大抵6時過ぎ。日はだいぶ長くなってきたがそれでも暗い。

「早く帰りたいなぁ。」

僕はなぜかサッカー部に入った。当然、自分の意思ではなく先輩にすすめられてだ。
ろくにサッカーもやったことないのにレギュラーになれるかなぁなんておもっていた

―予想的中―

万年ベンチ生活がまってそうだ。
でもよかった。藤原は小学校の時からやっていた「野球」にはいることになっている

「よかった。アイツと一緒じゃなくって。」

いつしか僕には藤原を敬遠気味になっていた。アイツも何かを察していることだろう。
でも、これはあいつが悪いんだ。僕は何にも悪いことなんてしてない。
だって僕も藤原のように流されまくって結局痛い目にあって、
信頼も友情も全部崩れて、「孤独」になっちゃうんだから。いまにみていろ!

僕は藤原を嫌っていった。心の中では「信」の文字は薄くなっていった

明日は先輩達のサッカーの試合だ。僕には関係ないし、家でのんびりパソコンでもいよう

そうおもって僕は期待を膨らませ、明日を心待ちにしていた。


家に帰って、メシ喰って風呂に入って寝る。これは普通のパターンだが、家は違う
僕のお父さんはアメリカに単身赴任、お母さんは毎晩リッチにお食事会。
アネキは彼氏と夜遅くまで帰ってこない。まぁ今時の家族ってかんじだよな。
家に帰るとインスタントの晩飯と愛犬「BUMP」が待っていた。

「BUMP、おいで、帰ってきたよ。一人で寂しかっただろう。もう安心しな。大丈夫だぞ」

いつもの光景。いつもの時間。いつもの晩飯。いつもの家。
何の変哲もない「いつも」だった。でも何かが違った。一番恐ろしいなにかが。

さっそくパソコンを開いてFLASHを見たり、最近マイブームの「田口ランディ」さんのメルマガをみたりした
いつもはメールはこない。よくしていたのは同じクラスの升、増川、脇田、そして藤原。

今日はメールが6通きていた。まずは升から1通。おもしろいFLASHのアドレスをおくってきた。
そして増川。2通きていた。「あしたの予定おしえて」と2通もおくってきやがった。
そして脇田。こいつにはおもしろいものを贈ってもらった。
こいつは発明が好きでいつも発明したものの写真を送ってくる。そして発明したのをぼくにみせる。
とっても個性的なキャラで僕はけっこう「面白いヤツだなぁ」とおもっていた。

そしてなになに?「無料で女の体をGET!」なんていう広告がきていた。
「こんなものにひっかかるか!」と即座に消去した。

もう1通のこっていた。 藤原。

「あっ藤原のだ。」

僕はちょっとうれしくなった。内容はこんなものだからだ。

「おーい!元気か!
 お前、最近なんか変じゃネェか?なんか難しい顔しちゃってさぁ。どうしたの?
 俺なら心配ないから。なんにもありゃしねぇ。普通の毎日だから。
 じゃあな、倍B――――――!」

アイツ、おれをキズカイヤガッテ。やさしいヤツだ。

「でも、なんで僕が心配しているってしっているんだ?」


不安な夜が続きそうだ。BUMPはもう寝たみたい。
2004/04/28(Wed)11:23:30 公開 / ハルジオン
■この作品の著作権はハルジオンさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
ここって一つにまとめて投稿しなきゃいけないんですか!?
しりませんでした。この作品が完結したら次の作品からそうします!
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