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『不良物語【外伝 ブラックリストブック】&【5】』 作者:グリコ / 未分類 未分類
全角40072文字
容量80144 bytes
原稿用紙約117.5枚
【重要キャラプロフィール】
桐生 戒斗 (15歳 中三)身長は170大きいほうである。趣味は喧嘩。特技は剣道である。剣道は県の大会で優勝するほどの腕前だが、特に努力してるわけでもない。だがサボりまくってるわけでもない。普通の奴よりは才能と基礎筋力があるというだけである。性格は熱血漢。喧嘩はするがイジメはしない。すぐキレるためよく喧嘩する。見た目は銀色の髪をツンツンに立ててて龍の模様が入ったTシャツとジーンズを着ている。顔は整っていて。結構モテるはずだが、学校では怖がられているため女子はあまり近づいてこない。どちらかというと男にモテる悲しい奴である。『死神戦隊』に入ってからは名の知れた不良相手に喧嘩し勝利していることから結構有名だったりする

龍崎 龍司(17歳 高三)通称ダブルドラゴン 身長175。将来プロボクサーになろうとしている。体格はガリガリに見えるが、筋肉は無駄なく付いている。戒斗と同じ銀髪を肩まで伸ばしている。服は上は黒のジャケット。下は紺のジーンズである。顔は戒斗と同じく結構カッコいい部類に入るが、額の顔の傷と評判のためこれまた女はなかなかよってこない(と言っても全然モテないわけではない。ナンパすれば結構成功する)

大場 鉄心。(高三19歳 一度留年してる)彼もプロボクサーを目指している。性格はとにかく豪快。ギリギリ黒に見える坊主頭に何本もラインを入れている。顔は小さい子が見たら逃げ出すぐらいゴツい顔とデカイ鼻で顎にはヒゲが生えてる。体格もとにかくゴツい。さらにサングラスをかけているもんだからヤクザに見えるのだろうか彼の半径5mは危険地帯と判断されているらしく誰も人がよってこない。服は『閻魔』に属する者は着る決まりになっているジャケットである後ろには『一日一善』と書いてありその下に『閻魔』と書いてある(文字はメンバーの好きな文字を入れれる)下は普通のジーパン身長は175で戒斗より5センチ大きく龍司と同じぐらいだが、横幅は二周りぐらい違った。とてもボクシングをしている体格とは思えない。むしろ体重制限の厳しくないプロレスとかK−1向きとも言える体つきである。

桐生 尽(17歳高二)主人公桐生 戒斗の兄貴である。龍司や鉄心と同じくボクシングをやっているが、尽は五十年に一人と言われる才能の持ち主で他に空手とテコンドーをやっている。そして、ボクシングと空手とテコンドー全てを極めようとしており一日七時間のハードトレーニングを二日に一回やっている。(二日に一回というのは超回復にあわせての話であり筋肉の回復度合いによって三日に一回にもなる)ようするに努力と才能の男である。成績のほうもインターハイ優勝や、他にも有名な大会《作者がやってる空手は余り有名な団体ではないので、有名な大会の名前は知らないので詳しい説明は省かせてください》で優勝するなどの輝かしいものである。当然龍司も鉄心も尽には敵わないが、他の奴じゃ相手にならないので3人は仲よくスパーリングをしているわけである。だが、龍司はスーパーフェザー級。尽はスーパーライト級、鉄心はライトヘビー級なので階級が違う。見た目は弟よりさらにいい顔だちである。茶色に染めた髪をオールバックにして、香水の香りを漂わせる。性格は女好きでケータイのアドレス帳には男五%(鉄心 龍司 戒斗 アニータ その他)女九五%と偏っている。これもひとえに整った顔立ちとナンパし続けた成果である。そしてエロい。けど友達や弟を傷つける奴は絶対に許さないという仲間思いの一面もあるが、普段が軽い性格ため、この仲間思いを知っているのはごく少数だけである。彼は不良という訳ではなくどのグループにも属していない。ちなみにあまり知られていないのだが、不良の聖地壁隆大学付属衣ヶ丘第二高校に所属

兄伊田 恵 (16歳 高二)『死神戦隊』副ヘッド。苗字はアニイダと読むけどメンバーはアニータと呼んでる。本人は気に入ってない。結構前に報道陣に騒がれていたチリ人女性を思い出させるからだそうだ。性格は冷静沈着。けど暴れるときは暴れる。考え無しに突っ込んでいくメンバーの引きとめ役。本人はかなり疲れているらしく二代目引き止め役募集中。尽とも仲がいい。というのも尽と同じ空手の道場に通っているから。尽の特別メニューを一週間試したが三日でギブアップし、特別メニューの半分を現在こなしている。(といっても通常の2、5倍)だから喧嘩の強さもとても強く喧嘩では龍司ともまともに張り合ってる(勝っているわけではないけど)次期ヘッドと皆から言われているが、本人は「冗談じゃねーよ。オメーラみてーな熱血共の引止める仕事が多くなるだろ。それこそストレスたまって胃潰瘍になっちまうわ!」と言い断っている。顔立ちは良く頭も良い。成績は5と4たまに3がある程度だ、メンバーには宿題などをいろいろ教えている。余談だが尽と龍司でどれだけ多くの女のアドレスをゲット出来るか!というナンパ合戦をしたこともある。(一位尽 二位アニータ 三位 龍司)髪はこげ茶色で立てている。いつもサングラスとピアスをしている。服装はよく変わるので特定できないが一番のお気に入りは鯛が波で跳ねる絵がついてジャケット。下はぶかぶかの龍の柄の入ったジーパン。アニータも戒斗に負けないぐらい龍司を慕っている。中学の頃高校生8人に喧嘩をした時、龍司が助太刀してくれたおかげで助かった。龍司がいなければ負けて何度も殴られて金を全部取られていたかもしれないことから龍司にはとても感謝している。

屈波 真理雄(17歳 高三)あだ名の由来は見ればわかると思う。身長は190を超える。そして、相撲をやっているので力はとても強い。余談だが、ボクシングにあまりむいているとは思えない鉄心にはよく「相撲のほうがむいてるぞ〜たくさん食ってもいいし。大体オメー減量とか出来ねーだろ!ムカつく事あるとすぐヤケ食いするし相撲にこいや」と言って勧誘している。もちろん鉄心は「俺ぁボクシングがいいんじゃ!減量なんぞしなくても自分よりデカイ奴に勝てりゃあええんじゃ!」と言い断るが「自分より小さい尽君に負けてるのにデカイのに勝てるのか?」と聞き「じゃぁかあしいわい!!ぶっ飛ばす!!」とお馴染みの展開。真理雄は『閻魔』の副ヘッドで、『閻魔』のなかで唯一鉄心にタメ口こける凄い奴であり、喧嘩の強さも鉄心には負けるが相当なものだ。ちなみにグループ内ではクッパと呼ぶ者が4割マリオと呼ぶものが6割である。髪型はリーゼント。顔は四角で体の割にデカイ。顔の形は鉄心に退けをとらないぐらい迫力がある。顔の傷はデコに一つ右頬に一つである。その怖い顔は姫をさらうほうのあだ名の由来にも負けないぐらいイカツイものである。そして、鼻の下に生えてるヒゲは姫を助けに行くほうのあだ名の由来ともなる人物にひけをとらないぐらい立派である。

【外伝ブラックリストブック】
 ここは銀星町のとある高校の視聴覚室である。一番前には教師用のパソコンと生徒用のパソコンの全ての画面が見られる機械が揃っている。そして、後ろにザッと並ぶのが生徒用のパソコンである。一列10台の40台である。そして、一番後ろの掲示板には図書委員や広報委員、生徒会などが発行する新聞がはってある。とはいっても生徒会新聞以外はどこも3,4回で終わってしまうため結構新聞のタイトルが変わったりする。どこの高校にでもある普通の情報学習室である
 時計はもう九時を回る。外からはカエルや虫やフクロウの鳴き声が聞こえる。そしてその後。それをぶち破るけたたましい音がした。暴走族がバイクで暴走する音である。辺りにバイクの音が響き渡る。当然この情報学習室にも響いた。この音を聞いて教師用のパソコンに向かい印刷を待っている男作者 グリコはやかましいな〜と思いながら印刷されるのを待った。しばらく回転いすでクルクル回ってたら印刷が終わった。早速印刷されたデータをファイルに閉じ、その後アダルトな動画や写真が見れるページをしばらくネットサーフィンした。そして、時計は9時半を回った。そろそろ飽きてきたのでパソコンの電源を切り出ようとした時見回りの担当の先生に出会った。先生は
「もう終わったのか?その〜お前がまとめようとしたヤツ」
 グリコは首を縦に振った。そして、データを先生に渡した。
「見ろってか?」
 そう言って先生はページをめくっていった




≪ブラックリストブック この町の危険グループ≫

【三大勢力】

『8代目死神戦隊』

危険度《八つ星》       
数《四つ星》        
メンバーの強さ《六つ星半》   
ヘッド(総長)の強さ《十個星》
総合評価《八つ星》
資料
 この町の三大勢力のひとつ。昔から強いグループではあったが、三大勢力の一角となった今ほどではない。これも龍崎 龍司がヘッドになってからの話である。そして翌年。銀星南最強の兄伊田 恵が入りさらに力をつけ春に銀星町の中学最強と言われている桐生 戒斗が入ったので、次期ヘッドもいて安泰である『ポイズンシャーク』『白成連合』とは何度も何度も激突しいずれも勝利を収めている。活動範囲は銀星南から銀星東(詳しくは不良物語【1】〜【3】を見てください)

『6代目閻魔』

危険度《八つ星》      
数《四つ星半》          
メンバーの強さ《三つ星半》   
ヘッド(総長)の強さ《十個星》
総合評価《七つ星半》       
資料
 この町の三大勢力のひとつ。『死神戦隊』とは違い昔は弱小もいいところの小さいグループだったが、大場 鉄心と屈派 真理雄が入り大きくなった。そして去年の秋。因縁の相手であり当時の三大勢力の一角であった『Violence Soldiars』相手に勝利を収め相手は甚大な被害に見舞われた。18人(ヘッドも含み)病院行きになり。結局解散した。そして、『閻魔』は栄光の三大勢力の一角となることが出来た。活動範囲は銀星北から西(詳しくは不良物語の【1】〜【3】を見てください)

『?代目苦露虎蛇異流』

危険度?
数《十個星》
メンバーの強さ?
ヘッド(総長)の強さ?
総合評価?
資料
 数が多い事とヤクザと繋がっている事意外不明なので、また後日再発行したものを

【常盤町の大勢力】

『前田一派』

危険度《九つ星》     
数《五つ星》   
メンバーの強さ《五つ星》    
ヘッド(総長)の強さ《五つ星半》
総合評価《六つ星》       
資料
 璧隆大付属衣ヶ丘第二高校の二大派閥の一つ。前田 博仁が立ち上げたグループであり、璧隆付属の不良の20%(50人)が所属する巨大グループである。そして、同じ学年の霧島 義一が立ち上げた『霧島一派』とは因縁のライバルであり何度も衝突しているがここ最近はあまり動きを見せない。そして、銀星北地区に出没するようになってからは先に紹介した『閻魔』とも度々ぶつかるようになっている。大体は『前田一派』が負けるのだが、一度だけ番堂 春樹と島原 源治、武倉 寿そして、キッドこと城戸正宗を引き入れた四度目の抗争で『閻魔』相手に勝利を収めたことがある。そして、この四人を仲間に引き入れた方法だが、いろいろな説が語り継がれている。エロ本&AVばら撒き。金ばら撒き。女紹介。弱みを握ったなど。だが、真相は当事者である五人しか分かっていない。活動内容はゲーセン(銀星北にある璧隆付属専用の)で遊ぶか、喧嘩。ナンパなど。規則はヤクにさえ関わっていなけりゃOKである。そして、最近壁隆付属に来た『ある教師』にキツく言われている事で『喧嘩はタイマン これ絶対!!』である。前者を破ったものは即破門。警察に突き出す。後者を破ったものはその『ある教師』に突き出し『ある教師』のゲンコツを喰らわせ停学である。活動範囲は常盤町全てと銀星北地区

『霧島一派』

危険度《九つ星》      
数《五つ星》         
メンバーの強さ《四つ星》    
ヘッド(総長)の強さ《六つ星》 
総合評価《六つ星》
資料
 壁隆大付属衣ヶ丘第二高校の二代派閥の一つ。霧島 義一が立ち上げたグループであり、璧隆付属の不良の20%(50人)が所属する巨大グループである。そして、同じ学年の前田 博仁が立ち上げた『前田一派』とは因縁のライバルであり何度も衝突しているがここ最近はあまり動きを見せない。そして、銀星北地区に出没するようになってからは先に紹介した『閻魔』とも度々ぶつかるようになっている。『前田一派』と違って璧隆付属の実力者を助っ人に呼ぶなどということはない。そのためいつも『閻魔』との抗争では負けているが、ナンバーワンの霧島 義一とナンバーツーの和泉 満宏(ワイズマン)のコンビには『閻魔』も苦戦を強いられる。規則については『前田一派』と同じである。活動範囲も『前田一派』と同じく常盤町全てと銀星北地区


「ふむふむなるほど〜よく調べてるじゃないか。どうやって調べたんだ」
 グリコは黙ったままだ。そして、ファイルをひったくった。
「わかったわかった聞かないから続き見せてくれよ」
 グリコはひったくったファイルを再び先生に渡した。先生は再びページをめくっていった。


【銀星町で最近力を伸ばしつつあるチーム】

『初代ポイズンシャーク』

危険度《十個星》
数《四つ星》
メンバーの強さ《三つ星》
ヘッド(総長)の強さ《六つ星(鉄パイプ使用時は九つ星)》
総合評価《五つ星》
資料
 元々『Tiger Snake』というチームでかなり弱く。いつ潰されてもおかしくない状況だったところを無期停を喰らいとてつもなく暇を持て余した璧隆付属のジンベイザメこと鮫嶋 仁平とホオジロザメこと鮫嶋 法慈朗が暇つぶしに入り勢力をどんどん伸ばしていったその後青山 冷事が入って最近勢いを伸ばしつつあるが、この三人以外は皆弱くこの三人のワンマンチームだと周りから言われているが、鮫嶋兄弟の後輩に骨のある男が多数いるのでそいつ等が入ったら更に強くなるだろうと思われる期待のチームである。『白成連合』や『死神戦隊』とは何度もぶつかっているが、鮫嶋兄弟の加入によって『白成連合』に勝利を収めた事がある。数は30人ぐらい。活動内容は暴走及び喧嘩。それ以外のときは遊びまわる。あと、鮫嶋兄弟の宿題(終わるまで無期停がとけない)をメンバーにやらせる。(バカばっかだから全然進まないのだが)規則は厳しく女禁制、ヤク禁止、集会絶対参加。破ったら理由次第ではぶっ飛ばされる。ヤクに関してはリンチにして破門か警察に突き出す。活動範囲は銀星南

『10代目白成連合』

危険度《九つ星》
数《八つ星》
メンバーの強さ《三つ星》
ヘッド(総長)の強さ《五つ星》
総合評価《四つ星半》
資料
 白羽学園と成田工業の不良80%と銀星南の不良15%黒岩の不良5%で形成された暴走族。数はかなり多く70人ぐらいいる。『Tiger Snake(ポイズンシャーク)』や三大勢力『死神戦隊』とは何度もぶつかっている。今までは『Tiger Snake』相手には勝利を収めてきていたが、鮫嶋兄弟が加入し、『ポイズンシャーク』になった後は押されつつあり一度敗北を喫した事もある。『閻魔』とは最近は衝突していないが昔はかなり仲が悪かった。総長を決めるときの方法は白羽学園と成田工業と銀星南と黒岩のそれぞれから我こそはって奴が立候補し、トーナメントで決める。今は白羽学園の吉田 拓郎が総長で副総長は成田工業の小川 剛である。活動内容は、暴走及び喧嘩。それ以外は遊びまわる。規則はヤク絶対禁止。やったらリンチにして破門。集会絶対参加。よその大きいグループに勝手に喧嘩売った場合はリンチ。活動範囲は銀星北から銀星東

『二代目黒岩ファミリー』

危険度?
数?
メンバーの強さ?
ヘッドの(総長)強さ?
総合評価??
資料
 『苦露虎蛇異流』と同じくヤクを売っていることとヤクザが絡んでる事意外分かっていない。一部では『苦露虎蛇異流』と繋がっているとも噂される。同じ系列のヤクザなのでその可能性は大である。『苦露虎蛇異流』も一緒にヤクを売ってる可能性はある。

『初代蛇蠍連合』

危険度《十個星》
数《6つ星》
メンバーの強さ《三つ星》
ヘッドの強さ《六つ星》
総合評価《五つ星》
資料
 『ハンタースコーピオン』と『蛇苦―JUCK―』が合併したグループ。元々『ハンタースコーピオン』も『蛇苦―JUCK―』もそれなりに力があった分合併してさらに力が伸びるであろうと『閻魔』は睨みを利かせている。『蛇蠍連合』になって以来『閻魔』とは二回衝突しているが、いずれも『閻魔』が勝っており、最近動きを見せない。総長は元ハンタースコーピオンのヘッドだった嶋田 祐輔で、副総長は元『蛇苦―JUCK―』のヘッド坂口 泰介である。活動内容は喧嘩。他は遊ぶか、暴走。規則は、あまり厳しくなくヤクに関わらなければOK集会も絶対参加ではなく。集会に出られなかった者には後で必要事項だけを連絡する。活動範囲は銀星北から銀星西である

『二代目銀星南連合』

危険度《五つ星》
数《八つ星》
メンバーの強さ《三つ星》
ヘッド(総長)の強さ《六つ星》
総合評価《四つ星》
資料
 去年銀星南の四大グループが合併して出来たグループである。だが、ヘッドを初めメンバーも喧嘩が弱く。中には喧嘩なんてもんはした事ないって奴までいる。そのため数だけと言われたりしている。数は150人ぐらいいるが、他のグループとの抗争の時150人全員がぶつかるわけではない。そしたら、卑怯と言われ胸張って勝利宣言できないからである。これは他のグループに関しても同じである。多いほうのグループが少ないほうのグループに合わせ相手の人数分こっちが強そうな奴を選ぶ。今までに『ポイズンシャーク』とぶつかったが皆やられ総当たり戦になったが、結局敗北に終わった。総長は沢渡 啓吾。副総長は吉成 吉弘(吉成 吉春の弟)である。活動内容は学校で暴れるぐらいで、喧嘩に関しては慎重である。規則も数が多いためあいまいになりがちで集会も殆ど参加しない。活動範囲は銀星南高校周辺と、結構狭いものである。


≪この町の危険人物≫

龍崎 龍司 リュウザキ リュウジ(ダブルドラゴン)

年   18歳
高校  白羽学園三年
所属  死神戦隊
強さ  SSS
危険度 B
事件  『ポイズンシャーク』『白成連合』『閻魔』ヘッドとの喧嘩。
資料  通称ダブルドラゴン。強さの割には起こした事件は少なく案外まともとも言える。性格は面倒見がよく、男気もある奴で『死神戦隊』のメンバーからの信頼も厚い。
 困っている人、特に自分と似たような奴や誰も信用できなくなったって奴を見捨てては置けず、幼い頃から尽と仲がいい龍司は戒斗の事をよく知っていたのでどうしてもその孤独という地獄から助けてやりたい。仲間というもの良さを知ってほしい。相手を屈服させ、支配する喧嘩や憎しみだけで相手を打ちのめす喧嘩ではなく、誰かを守る喧嘩。ただ純粋に自分の強さを求めて自分より強い奴と喧嘩し、終わった後は蟠りもなく笑い合える。どうせするならそういう喧嘩をして欲しい。そう思い『死神戦隊』に入れた。そして、戒斗は龍司のおかげで孤独から抜け出せ『死神戦隊』のメンバーと楽しい日々を送っているので龍司には感謝しきれないほど感謝している。
 アニータの場合はアニータが複数に囲まれ絶体絶命の大ピンチだったところを龍司に助けられ、そして、自分より強い奴を始めて見て、自分はもっと強くなってやるという意志もあり、『死神戦隊』に入った
 事件は他のグループとの抗争以外は特になし。小学校の頃や中学の頃はヤンチャだったらしいが・・・・・・
 ボクシングをやっているので、相手が相当強い奴かどうしてもって場合でない限り喧嘩はしない

兄伊田 恵 アニイダ ケイ(アニータ)

年   17歳
高校  銀星南高校
所属  『死神戦隊』
強さ  SSS
危険度 C
事件  『ポイズンシャーク』『白成連合』『閻魔』との抗争
資料  アニータの愛称でメンバーから親しまれる。熱くなりがちなメンバーの引止め役。アニータで通ってる事から本名知らない奴も中にはいる。性格は冷静なときは冷静で熱いときは熱く。ギャグも忘れないユーモアのある奴である。
 事件は『死神戦隊』の抗争以外はなく編集者もあまり危険ではないと判断している。だが、ナンパのしつこさは尽やキッドにひけをとらない。
 空手をやっており龍司と同じく相手が相当強い奴かどうしても避けれないとき意外は喧嘩はしない。

桐生 戒斗 キリュウ カイト

年   15歳
中学  黒岩中
所属  死神戦隊
強さ  A
危険度 SS
事件  『ポイズンシャーク』『白成連合』『閻魔』との衝突。黒岩ボスグループ半殺し事件。学校の車破壊(バレていない)。校長殴打。銀星北中鉄パイプ持参侵入事件
資料 最近『死神戦隊』に入った男。龍司とは小さい頃から世話になっている。物心ついた時から喧嘩三昧の毎日。三度のメシより喧嘩というほどの喧嘩好き。だが、気分によってはしないときもある。小学生の頃から問題児で信じられないほど数々の事件を起こしている。根は悪くないが、小さい頃から大人に裏切られたり、自分がボスであるグループで行動していても、自分がやられれば、仲間は皆裏切り自分を相手に売り仲間は相手方についてしまう。戒斗は強い相手にばかり喧嘩を売ってきたので何度もその光景を見ており仲間という言葉にうんざりしていた。だから龍司に拾われるまでは尽と龍司以外に心を開かなかった。
 黒岩ボスグループ半殺し事件は入学したての中一の頃目立ちすぎだといわれ先輩四人に囲まれリンチにされた事件が事のはったんである。幸い骨は折れてなかったので怪我が直った数日後一人ずつになったところを殴りかかりに行き、四人とも半殺しにし、病院送りにした事件で学校の車破壊は、担任の先生が先輩を半殺しにした事件を戒斗が一方的に悪いと決め付け戒斗は頭に来て夜中にその担任の車を鉄パイプとハンマーでボコボコにした事件である。幸い誰にもばれておらず。編集者である私が極秘に入手した情報である。校長殴打も、担任と同じく戒斗が悪いと決め付け朝会の時に戒斗に全校の前に出てその先輩に謝れと言ったので頭にきた戒斗が校長の頭を鷲づかみにし顔面を殴った事件で、この時はさすがに在学が危ないと思われていた。特殊学校か、少年院行きだと誰もが思った。だが、尽と恵梨菜が校長に必死で懇願し、事件の真相をちゃんと教えなんとか戒斗を学校に残してくれと頼み込みなんとか学校へ行ける状態である。その時の取材で聞いたのだが、戒斗は顔を涙でぐちゃぐちゃにし、尽と恵梨菜に感謝したという。おっと・・これは書かない約束だったがまあいいや。文句言われる前に逃げればいい。
 銀星北中鉄パイプ持参侵入事件は、戒斗が中二の頃可愛がっていた後輩山崎 優季(イジめられていたところを戒斗に助けられてなついた。戒斗も純粋な優季を弟のように可愛がっている)が銀星北中の不良十数人にカツアゲされその後フクロにされた事件でその事を学校で聞いて戒斗は思いっきりブチ切れてそのまま銀星北中に鉄パイプを持ち込み、「優季フクロにした糞野郎共出て来い!!今なら半殺しで済ませてやる!!後で判ったら十分の九殺しだからな!!そんでその後優季に土下座しろや!!」と啖呵を切って大乱闘になった事件で、戒斗もかなり怪我したが、17人が病院行きになった大事件である。当然また彼の在学は危機に冒された。だが、優季が先生全員に自分がリンチにされその仕返しに行ったって事を先生全員に行ったが体裁を何よりも気にする先生は誰も相手にせず困っていた。だが、諦めず署名を集めて(男子の中では結構面白いキャラで通ってるので結構集まった)なんとかまた在学する事が出来た。
 性格は熱血で曲がった事が嫌い。大人の正当化という行動と見てみぬフリが一番嫌いである。なのに、自分を表現するために自分の嫌いな曲がった事をしてしまう。中学に入り尽と龍司に「何か部活やってみろよ」といわれ剣道部に入った。元々才能があったらしく、中二の頃から黒岩中で一番強いが、あまり本気で打ち込んでいるわけではない。


大場 鉄心 ダイバ テッシン(アイアンハート)

年   19歳
高校  成田工業三年
所属  閻魔
強さ  SSS
危険度 SS
事件  『白成連合』『蛇蠍連合』『死神戦隊』ヘッドとの喧嘩。一年停学の乱。パトカー破壊。原付及びバイク窃盗、璧隆付属へ侵入、前田 博仁に暴行を加え逃走。など
資料  通称アイアンハート。性格は豪快。やるときはとことんやる男。命知らずとも言える数々の行動は周りをひやひやさせる。
一年停学の乱は結構知ってる人も多い有名な事件なのでここに書くまでもないが、入学式の日に先輩十数名と教師十数名を病院送りにした恐怖の事件で、危うく退学になるところだが、ボクシング部の推薦で入って実力も本物なので、反省するなら退学処分は勘弁してやるって事で一年停学になったわけである。
 パトカー破壊は、ノーヘルでバイクに乗ってたときパトカーが追いかけてきたので追いつかれるぐらいならぶっ潰せという事で、バイクでパトカーに迫りウイリーをし、そのままパトカーに乗っかってパトカーをぶっ壊してそのまま逃走。命知らずともいえる事件である
 璧隆付属侵入事件もまた大きな事件で一年停学の乱と同じく、いやそれ以上に有名になるであろう事件である。まだ起こって日が浅いため知らない人も多いが、絶対に一週間以内に銀星町一帯に知らされるであろう。今までの歴史の中で璧隆付属に単身乗り込んで五体満足で済んだ奴やリンチにあわなかった奴は一人もいなかったので、璧隆付属の不良以外で璧隆付属の門を叩く奴は恐らく自殺が目的か、ただの馬鹿である。そんなふうに言われる中無傷で、しかも巨大派閥のドンをK・Oして抜けた奴は鉄心が初めてなので恐らく璧隆付属の歴史にずっと名を残すであろう大きな事件である。
 鉄心もボクシングでプロを目指しているらしく、ボクシングを使いたくないので弱い相手の喧嘩やグループ同士の喧嘩にはあまり参加しない。結構メンバーに任せることが多い。メンバーもそれを了承している

城戸 正宗 キド マサムネ(キッド)

年   17歳
高校  壁隆付属二年
所属  フリー
強さ  SSS
危険度 S
事件  入学式ぶち壊し。『デスマジシャン』『紅蓮の牙』壊滅。璧隆付属総当たり第二次VS原田組戦争。派出所崩壊事件
資料  璧隆付属最強の男(尽を除き)。性格は軽く女好き。そして、トラブルメーカーでありよく下らない事件を起こしたり。周りを驚かせるような大胆な行動をとる。女好きという点では同じような性格で、同じクラスの桐生 尽とよく行動を共にする。とは言っても大抵ナンパか合コンである。尽とは犬猿の仲ではあるが、女が絡むときはとても仲がいい。普段は暴れない男だが、一旦キレると手がつけられない。だが、璧隆付属へ来た元ヤンキーの『ある先生』には弱い。
 派出所崩壊事件とは常盤町の璧隆付属の近くの派出所の壁に番堂 春樹がでっかく書いた「キッドの好きな娘はミナちゃんでR(あーる)」と書いてある落書きを消そうとハンマーでその壁を粉々に砕いた事件である。
 そして、璧隆付属総当たり第二次VS原田組戦争とは、島原源治 武倉寿コンビが原田組のヤクザ数人を半殺しにして全裸にして追い返した報復に来て大乱闘になった事件である。相手は日本刀をもっていたが、こっちも鉄パイプとパンチとキックで応戦し、なんとか死人は出さずに追い返した事件である。キッドは普段喧嘩とかには参加しないが、さすがに同じ高校の仲間のピンチぐらいは駆けつけてやろうというわけで参加した。そして、璧隆付属の実力者は全員団結して参加した唯一の事件である。(尽も恐らく仲間のために参加したであろうが皆喧嘩が特別嫌いな尽の事を思って教えなかったのであろう)
 キッドは少林寺拳法をやっており、自分からは(キレた時以外)喧嘩しようとはしないし、どのグループにも入らない。

番堂 春樹 バンドウ ハルキ(バンチョー又はジャイアン)

年   17歳
高校  壁隆付属2年
所属  フリー
強さ  SS
危険度 SSS
事件 警官半殺し事件 璧隆付属総当たり第二次VS原田組戦争 『白成連合』幹部数人殴打。 理科室爆破事件 女子プール全裸飛び込み事件(現在停学中)
備考 璧隆付属のナンバー2「おまえのものは俺のもの!俺のものは俺のもの」がモットーのアウトロー。影では「璧隆付属のジャイアン」と囁かれているが、まさしくその通りであり、番堂の前で買ったばかりのゲームやCD、DVDやビデオカメラを自慢するなんてもってのほか。すぐさま「ちょっと貸してみろや」と言われたが最期二度と帰ってこない。皆不平をブツブツ言ってるが、キッド以外の奴はドラえもんの道具がなければまず勝てないと、借りパクされたのを諦めている。そんな奴だが、仲間思いの奴で仲間が虐められていたり誰かに殴られたりしたら黙ってはいない。そして、行動力がありキッドと尽とトリオを組みいろいろな悪事を学校で働いたり皆開いた顎がふさがらないような驚く事をする。
 警官半殺し事件は常盤町に住む者なら知らない者はいないぐらい大きな事件である。派出所に落書きしていた番堂を注意した警官五人を半殺しにしたという話だが事実は違う。真相は、派出所に最近来た『ある教師』の悪口三昧とキッドの好きな娘を落書きしていたところを警官に見つかり警官が落書きしている途中の番堂の肩を叩いたが番堂は『ある先生』かキッドと勘違いし振り返りざまにストレートを放ったら警官だった。そして、残りの四人が取り押さえようとして向かってきたが番堂は皆を一撃でK・Oしその場を後にした。そして、その後偶然歩いていた璧隆付属の不良10数人が倒れている警官を見つけ、気晴らしに殴って半殺しにした。そして、いつのまにか番堂のせいにされていたのである。
 璧隆付属総当たり第二次VS原田組戦争は先に書いたとおりの事件で番堂はその話を聞いたとき真っ先に「まぁ同じ屋根の下で暴れる同志がピンチだってんだ!こういうときぐらい手を組まなきゃなっ!」こう言って参加した。
 『白成連合』幹部数人殴打事件は番堂が銀星北地区をうろついていたときに『白成連合』の幹部四人と成田工業の実力者12人が因縁をつけ囲んだ事件で、番堂は返り討ちにしようと構えたが、数が多すぎて結局一週間入院するほどの大怪我をし、やっと全員をK・Oした事件だが、その後番堂を慕う『前田一派』の一年二年8人と『霧島一派』一年6人と、武倉寿と島原源治が怒り。『白成連合』相手に全面戦争に発展し、『白成連合』を相手に病院行きになる者を一人もださずに勝利を収めた。
 理科室爆破事件は、一年のまだ入りたての頃。一年同士で権力争いや、最強を決めるといった不良同士の喧嘩が事あるごとに勃発する一番ピリピリした時期の話である。その時番堂は一年の中で最強の座を取得したが、参加していない奴とはいえまだ尽とキッドを倒していない事にイライラしておりついに二人同時に理科室に呼び出し順番に勝負する予定だったが、キッドの消える跳び後ろ回し蹴りが腹に炸裂し、K・Oされてしまった。そして、悔しさのあまり「畜生!!」と怒鳴り机をひっくり返し椅子をあっちこっちに飛ばしアルコールランプやカエルのホルマリン漬けなどが散乱している中。その後落ち着き、誰もいなくなった理科室でタバコを吸い。そして、吸殻を理科室の床に捨てた瞬間アルコールランプに火が移り。火薬らしきものは爆発し、大騒ぎになった。幸いバレてない為退学にはならずにすんだ。そして、その後尽やキッドとは仲良くなった。学校でも有名なハチャメチャ最強トリオである
 女子プール全裸飛び込み事件は、霧島と武倉と尽と番堂の四人で王様ゲームをしていて尽が王様になり番堂に冗談のつもりで「女子が授業やってるプールに全裸で飛び込め」と言ったが、一秒も迷わずその場(プールから離れている美術室)で全裸になりそのままプールに直行していきプールに飛び込んだ璧隆史上最もバカでアホな事件であり、この事件でトラウマになって登校拒否になった女子多数。
 喧嘩の実力はピカイチな番堂だが、格闘技はやっていない。だが、ボディービル部の機械やボディービルをやっている友達からのアドバイスやボクシング部のサンドバックを使ってトレーニングはしている。そして、もう一つの強さは喧嘩好きの血のせいか自分より強い奴ばかりに喧嘩を売りまくり負けを多く経験してきたハングリー精神である。

武倉 寿 タケクラ ヒサシ

年   18歳
高校  壁隆付属三年
所属  フリー
強さ  S
危険度 SSS
事件  原田組の勧誘に来た奴等との喧嘩(璧隆付属総当たり第二次VS原田組戦争へのきっかけ。別名璧隆付属総当たり第一次VS原田組戦争と呼ばれているがこの時総当たりではなく武倉 島原コンビと数人が参加しただけだ) 壁隆付属総当たり第二次VS原田組戦争。鮫嶋兄弟との喧嘩。バイクショップ大暴れ事件。
資料 島原 源治とコンビを組む荒くれ野郎。通称武島コンビ。危険度は璧隆付属でもトップ。自分が勝てないような奴にも平気で喧嘩を売る。尽に何度も喧嘩を売った。尽に喧嘩を売るために日本でもトップと言われる璧隆付属の衣ヶ丘第一高の空手部(部活は特例としてそこでやらせてもらっている)に二人で乗り込んで攻撃を仕掛けた事もある猛者である。
 世にも有名な原田組戦争のきっかけを起こした事件が原田組との喧嘩である。猛者揃いの璧隆付属の不良を自分の組に勧誘しようとしたが、武倉が「勝手な事言ってっと殺すぞ!」と啖呵を切り喧嘩になった。参加したのはその時ゲーセンに居た武島コンビと周りに居た数人が参加した。そして、その時手を怪我してしまったので総当たりのほうはあまり参加していない。一人か二人殴ったぐらいだ。
 鮫嶋兄弟と喧嘩して事件に発展したこの事件の最初は武倉と鮫嶋法慈朗との小競り合いからだ。そのうち島原源治と鮫嶋仁平が出っ張ってきて当時居た鮫嶋兄弟派と武島コンビ派が互いにぶつかり常盤市の繁華街で大戦争になった事件で警察も来たが止まらず武装した警官も混じった大戦争になった。その後取調べを受けたが当時初犯だったので少年院行きにはならずにすんだ。
 バイクショップで大暴れ事件はバイクショップで『Tiger Snake』のメンバーともめて中で大喧嘩した事件でこの事件を境に『Tiger Snake』は衰退していった
 いつもはカツアゲや窃盗をする。性格は乱暴で気に入らない奴はすぐ殴るが犬や猫が結構好きなので学校の中で飼っている。

島原 源治 シマバラ ゲンジ

年   18歳
高校  壁隆付属三年
所属  フリー
強さ  S
危険度 SSS
事件  原田組の勧誘に来た奴等との喧嘩(璧隆付属総当たり第二次VS原田組戦争へのきっかけ。別名璧隆付属総当たり第一次VS原田組戦争と呼ばれているがこの時総当たりではなく武倉 島原コンビと数人が参加しただけだ) 壁隆付属総当たり第二次VS原田組戦争。鮫嶋兄弟との喧嘩。バイクショップ大暴れ事件。
資料 武倉 寿とコンビを組む荒くれ野郎。通称武島コンビ。事件については武倉 寿と同じなのであえて書かないで置く。性格は小さい子には優しいは相手が不良だとか大人だと目つきが変わる。

鮫嶋 仁平 サメジマ ジンペイ (ジンベイザメ)

年   18歳
高校  壁隆付属三年
所属  ポイズンシャーク
強さ  S(鉄パイプ装備時SSS)
危険度 SSS
事件  鉄パイプ車殴打事件(現在停学中) スクラップ置き場爆破事件 海水浴大乱闘事件 バイクショップ大暴れ事件
資料 素手で璧隆付属ナンバー3。かなりの猛者である。いつも鉄パイプを持っており鉄パイプの使い方、いわゆる実戦のチャンバラが上手い。右手に持っているのが「鮫牙」左手に持っているのが「鮫肌」これが名刀ならカッコつくが所詮鉄パイプである。「鮫肌」のほうがちょっと凸凹している。だからといって特別変わった形状をしているわけではない。愛着もって名前付けてもその辺に落ちてる物と変わらない。ただ彼には「鮫牙」と「鮫肌」の「血を吸わせろ!」と叫ぶ声が聞こえるらしい。本当に聞こえていたら精神病院行きである。決めゼリフの一つにも「鮫牙と鮫肌がよう・・さっきからお前の血を吸いたいって五月蝿いんだよ・・」というのがある。
 鉄パイプ車殴打事件はつい最近の話である。女に振られてムカついていた仁平が法慈朗や冷事を誘い暴走して隣を走ってる車の窓ガラスやボディを愛刀(愛パイプ?)「鮫牙」と「鮫肌」でメッタ打ちにした事件。両手に鉄パイプを持ち両手離し運転のままパトカーの窓ガラスに鉄パイプを打ち付ける芸当も見せた。その時ヘルメットをしていたので警察にはバレなかったが偶然近くを走っていた宇動と藤沢に見つかり停学中である。
 スクラップ置き場爆破事件は花火の火薬(花火一万円分)を取り出して自作の花火を『ポイズンシャーク』のメンバーと一緒に作って花火を打ち上げようとしたら爆破してしまった。導火線が長かったため皆非難した後だったから怪我人は出ていないが消防車が来る騒ぎになった。
 海水浴大乱闘事件は停学中に起こした事件だ。ある日メンバーと海水浴にいってメンバーの一人がどこかのグループと思えるガラの悪い奴にカツアゲをしていたら返り討ちにあって全員で復讐に行き向こうもグループを率いて来た。あまり大きなグループではないのでグループの名前は今回は調べていない。
 バイクショップ大暴れ事件は武島コンビと鮫嶋兄弟のバトルだ。ちなみにこの事件がきっかけでグループを率いるのはめんどくさいと実感し単独行動を取るようになった。

鮫嶋 法慈朗 サメジマ ホウジロウ (ホオジロザメ)

年   16歳
高校  壁隆付属二年
所属  ポイズンシャーク
強さ  S(チェーン装備時SSS)
危険度 SSS
事件  鉄パイプ車殴打事件(現在停学中) スクラップ置き場爆破事件 海水浴大乱闘事件 バイクショップ大暴れ事件
資料 素手で璧隆付属ナンバーファイブ。工事現場に落ちていたチェーンを使う。チェーンを使う腕前は中々。チェーンの先端には海釣り用の錘を付けるときもある(250g)彼もまた兄同様「鱶鰭」という名前を付けている。そして、彼も決め台詞に「俺の相棒「鱶鰭」がなぁテメェを切り裂きたがってるんだ・・一思いに死ねや」というのがある。先に錘が付いているときは「切り裂きたがってるんだ」が「骨を砕きたがってるんだ」になる。

【5】

 ここは戒斗の家。広さはなかなかである。一階に三つの部屋。玄関から廊下の真ん中辺りまで行った所の右の扉の先が父の書斎で、父の書斎の隣に洗面所がある。廊下の突き当たりの左の扉の先がキッチンとリビングと大きなテレビのある一番大きな部屋でその部屋の左がたたみのある部屋である。そして、廊下の突き当たりを右に行ったところが階段で二階は三つ部屋がある。階段から右に言ったところに三つの部屋が並んでいる。上が恵梨菜で真ん中が戒斗で下が尽である。


 恵梨菜の部屋は左すみにベッド正面に本棚。右側に勉強用の机が置いてある。そして、右側の空いたスペースにいろいろぬいぐるみを飾る棚とタンスがある。タンスには女物の服がたくさんしまってある。ファッション雑誌とぬいぐるみがいっぱい並んでいる。そして、壁にはアイドルのポスターがずらりと並んでいる。いかにも女の子らしい部屋だ。本棚に並んでいるプロレスの雑誌とプロレス技紹介の本さえなければ。


 尽の部屋はベッドはなく床に布団を敷いている。そのほうが落ち着くらしい。だから、ベッドは置いてなく。そのスペースにはダンベルと室内用のサンドバック(一番下が普通の三周りぐらい大きくてなかなか倒れないヤツ)とタンスが置いてある。タンスには数えられないほど服があり、毎日の気分で着こなす。そして、正面の左の本棚の一つは堂々とエロ本が占領している。そして、もう一つの右の本棚には格闘技の雑誌と料理の雑誌がある。将来目指すものへの取り組みは感心できるがエロ本が全て占めてる本棚は撤去するべきであろう。部屋の右側にはテレビと勉強用の机がある。テレビと机が隣り合っているので勉強中にテレビを見ることは出来ない。そして、机の中とテレビの後ろはAVが腐る程ある。空いた壁には格闘家のポスターが張ってある。大会の宣伝用のポスターか人気の格闘家がデカデカと写っているポスターだ。


 戒斗の部屋はベッドが右にあり、正面には尽から借りたダンベルが数個とテレビゲームとテレビが置いてある。テレビの上にはジュラシックパークのティラノサウルスのフィギュアが乗ってあり。勉強用の机はいろいろなフィギュアが乗っている。壁には何のポスターも貼っていない。勉強用の机の隣にタンスがあり、いろいろな服がある。タンスの上にはMDコンポが乗ってありMDとCDは勉強用の机の引き出しの中である。


 今の時刻は七時。小鳥のさえずりが聞こえてくる時間でる。戒斗の家の木にも小鳥がいっせいに集まっている。森からはまた違う種類の鳥の鳴き声が聞こえてくる。そろそろ目覚ましがなる頃である。そして、昨日通った道にある田んぼからは早速カエルが鳴いている。そろそろ目覚ましがなる頃である
 ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ
 桐生家にけたたましい目覚ましの音が鳴る。戒斗は目覚ましが鳴っている中それでも寝ていた。そして、30秒後はじめて気づき、目覚ましを止めようとした。手探りでボタンを押そうとするがなかなか見つからない。仕方ないから目を開けたらベッドから数歩離れた机の上に目覚ましがあった。思い体を引きずりベッドから出て、四つん這いのまま机の上の目覚ましを止めた
「ふわぁぁぁあ」
 戒斗は大欠伸をした。自慢の銀髪は昨日風呂に入らなかったせいで髪にワックスがついたままである。ワックスのベタベタが埃や小さなゴミをくっ付けたのか戒斗の髪の毛は汚れている。そして、いつもはパジャマを着て寝るのだが昨日は姉が話しに夢中になっている間に寝てしまったほうが良いと判断したため慌てたのかそのままの姿である。戒斗は寝転がりながら部屋を出ようとしたら何者かに頭をふんずけられた。
「んぎゃっ」
 間抜けな声を出した後
「あぁ!?」
 と寝ぼけたまま戒斗が上にガン飛ばした。
「おはよう」
 にこやかではあるが異様な迫力が漂っている戒斗の姉桐生 恵梨菜(16歳 高一)の返事が返ってきた。
 恵梨菜は尽や戒斗と同じく美形に入る。繊細そうな顔立ちでこの性格さえなければおしとやかなキャラで十分通る。だがおてんばキャラでもまた違った可愛さが出てくる。服装はもうとっくに着替えたのか紅葉学園の制服を着ている。やや茶髪かかった髪もポニーテールにしている。尽はよく「髪おろしたほうがいいと思うんだけどな〜」と言う。
 戒斗は怒りながら
「ふんずけてんじゃねぇぞ!邪魔だその足どけろや!!」
「どけろじゃないでしょ!朝から目覚まし30秒もウルサイんだよ!イッパツでさっさと起きろ!!」
 そういいながらしゃがんで戒斗の頭にゲンコツした。拳の真ん中を頭に当てた。戒斗は頭を抑えさすっていたが、もう目は覚めた。立ち上がり二本足で歩き階段を下りた。だが、足取りはフラフラで手すりに捕まっている。下に下りてキッチンとリビングと大きなテレビのある一番大きな部屋の机にすわりふんぞりかえって
「勝手に人ん部屋に入るんじゃねーよ馬鹿女!人間がギリギリ食えるぐらいの飯でいいからさっさとだせ!」
「お前の飯なんかドッグフードかジャーキー・・いやグッピーの餌で十分よ。靴箱の上の水槽の横にグッピーの餌があるから水と一緒に飲み込めば?」
 グッピーとはメダカぐらいの大きさの熱帯魚である。そして、餌は粉状の物である。作者の熱帯魚の餌はフレークである。作者はグッピーを飼ったことがないが多分粉状だと思う。
 話がそれた。
「あーそーかい分かりましたよ!コンビニでなんか買って食えって事ですか?いーよいーよ。歯でも磨いてくる」
 そう言い洗面所に行こうとした。恵梨菜があわてて
「嘘だよ嘘。ご飯あるから早く食べなよ」
 といい洗面所に行こうとする戒斗のパジャマの襟首を掴み椅子の前まで引っ張ってその後肩をグッと下に押し戒斗を無理やり椅子にすわらせた。戒斗は
「なんなんだよ・・」
 とブツブツ言ってる。戒斗がそういってる間に恵梨菜は引き出しから何かを出してこっちに持ってきた。出されたのはカップ麺。しかもまだ出来上がってもなければかやくも粉末スープも液体スープも封を切ってない。ようするに自分で作れって事だろう。
「もういい。どーせテメーは犬でも吐いちまうような料理しか作れねーもんな。それにテメーの料理なら死ぬ確立があるし不味いけどカップ麺なら命の保障はあるし結構美味いしな。どーせなら一回兄貴から料理習えや!」
 戒斗は怒りながらお湯を入れる。そして、
「五分たったら呼んでくれ!その間風呂入る」
 そう言って風呂へ向かっていった。戒斗は風呂場の鏡で力こぶを出してみた。結構締まってきたな〜と思ったらしいのか顔が少しほころんだ。その後服を脱いだ。そして、風呂に入った。普通に水だったが今は夏なので気持ちいい。だけど、カップ麺の事があるからすぐに上がり髪と体を洗った。そして、風呂を出て、体を拭いた。そのまま全裸で廊下に行ったが、恵梨菜にからかわれる。そう思った戒斗はタオルをまいて全速力でカップ麺の元へ向かった。
「おおジャスト」
 戒斗はホッとし、ラーメンをすする。ちなみに恵梨菜はもう学校へ行ってる。
「あぁ美味え」
 至福の時である。濃厚のとんこつ。それにマッチする麺。一番高いカップ麺だけあって美味い。そして、食べ終わった戒斗はお気に入りの鷲が書いてあるスカジャンとジーパンを履いた。そして、ワックスで髪を立て櫛で整えその後歯を磨いた。そして、八時まで自分の部屋でお気に入りの洋楽を聞きながら30キロのダンベルを持ちゆっくり片手で曲げ伸ばししていた。だがうとうとしてしまい結局出発は八時半になった。いつもは昼ぐらいに学校に行っているのだが今日は大事なミッションがある。急いで家を出て最近買ったばかりのGORILLAにまたがって60キロで飛ばした。改造してあるので最高95キロまで出る。
 家を出ていっきに住宅街の碁盤のような道を抜け商店街の大通りに出た。朝から車が多い。通行者も多い。仕事に行く者学校に行く者遊びに行く者喧嘩しに行く者なんとなく歩いている者ナンパ待ちの女にナンパする為に来た男。朝からご苦労な事だな。と冷めた事考えながら戒斗は大通りを抜けた。街路樹には小鳥が数匹いる。恐らく住宅街の鳥が迷い込んだろう。戒斗は珍しいなと思いながらその鳥を見ていると急いでいる車にぶつかりそうになった。どっちが悪いかなんて関係ない。戒斗は顔をしかめ
「アブねーだろコラぁぁ!!」
 と怒鳴ったが聞こえていない。戒斗は怒りながら原チャリを飛ばした。そして、学校まであと半分の距離に差し掛かってきたところで歩道橋を歩いている顔見知りに出会った。この時間に歩いていったら間違いなく遅刻だ。戒斗はすぐGORILLAを停めて
「優季〜センコー見張ってないとこまで送って行ってやろうか?」
 と顔をほころばせにこやかに言った。
「え?どうしよう・・戒斗君事故らないよね・・・・・・」
 心配そうな顔で戒斗に問うこの気の弱そうな繊細な顔立ちの少年の名前は山崎 優季(14歳 中二)である。4ヶ月前不良数人に虐められていたところを戒斗がイジメっ子数人を撃退したら感謝して「僕の友達か親分になってください」と言い懐いてしまったという感じだ。だが、戒斗は最初はあまり信用せず。適度に付き合っていたが一緒にいるうちにやがて、どうもいい奴っぽい気がする・・だが、どうせいつもの展開だ裏切るんだ。そう試行錯誤したある日イエヤスと取り巻き数人と話し合ってテストをした。


 内容はイエヤスと取り巻き数人が鉄パイプやらナイフを持って戒斗を囲んでいる所を優季に見せ付ける。その後の行動はいかに?といった感じだ。戒斗は最初から期待していなかった。今までの自分の取り巻きは皆逃げた。自分を相手方に売った奴や急に態度を変えた奴もいた。どうせコイツも一緒だ。逃げるに決まってる。と


 だが、優季は鉄パイプやらナイフをもっているイエヤス一派数人にその小さい弱弱しい体で向かっていった。しかも素手である。戒斗はイエヤスに目配せをした。「試しに殴ってみろ。どうせそしたら逃げる」イエヤスは理解したのか優季を殴った。だが、向かっていった。額から血が出てもまだ向かっていった。そして、「戒斗君なんで逃げないんだよ!」と言い戒斗をイエヤス一派から離そうと戒斗を押し。イエヤスに掴みかかった。頭を蹴られてもまだ掴んだままだ。戒斗はついに「もういい!止めろ!」と感動に頬を涙でぬらしながら言ったのを昨日のように覚えている。そして、「オマエはいい奴だよ・・お前を今までの奴と同じだと疑っていた俺なんかの為にこんな弱えのにあんな体がでかくて鉄パイプやナイフ持ってる奴に一人で素手で挑むなんて凄えよ。ゴメンな。友達になってくれ!」と言い何が起こったのかわからない様子の優季に土下座した。そして、その後訳を話した。優季は「いいよ。僕を試したのも本当に確かめたかったんだよね。つまり今まででも僕の事を少しは信じていたんだね。じゃなかったらとっくに突き放してるでしょ。」そういい許した。


 そして、優季にとっても戒斗にとっても初めての友達が出来た。それ以来学校では戒斗と優季は一緒にいる。素行の悪い戒斗は優季と一緒にいると優季に悪影響を及ぼすんじゃないかと心配したが、「見た目で決めるほうが悪い。本当は戒斗君はいい人なんだ」と言いはった。先生がその事を言ったときも立ち上がり堂々と同じことを言い「あのおとなしい優季が・・」と先生を驚かせた。『死神戦隊』には入ってないがメンバーとは顔なじみである。皆いい兄貴達だと優季も慕っている。もっとも最初に龍司とアニータのサングラスとピアス姿を見たときはビビったし、最初に『死神戦隊』の事を聞いたときも「テレビとかでたまにやってるあの暴走族みたいな人たちかな」と思いビクビクしていた。多分鉄心の顔見たらショック死してしまうだろうと戒斗は思っている。


 戒斗は自分より20センチ小さい優季の頭を掴み顔を近づけ睨みを利かせて
「事故る訳ねーだろコノヤロ!テメ俺のドライビングテクニックナメてるだろ!ウイリーだって出来るしスピンだって出来るしチキンレースだって崖の数センチ前で止まれるぞ!」
 優季はその怖い顔に慣れているのか落ち着いた顔ではいるが弱い声で力なく笑いながら
「いや・・そういうのは出来なくて良いから安全運転して欲しいんですけど」
 戒斗は優季の首に腕を回し。笑いながら
「そりゃそうだな。まー乗ってけよ。事故ったら事故ったらだ。まぁ80未満で飛ばすからよ。それに死んでもお前は俺と違って天国いけるはずだから心配すんな」
 沢山の不安要素をいい。軽く締めた。優季はもがきながら
「まだこの世に未練ありまくりなんで死にたくないです」
 そう言いながら無理やりのせられた。ヘルメットは一個しかもって来てなかったので戒斗が自分で被っていたのを優季に渡した。優季は遠慮したが無理やりかぶせお土産にヘルメットの上から軽くゲンコツした。
 そして、学校までの道を走った。さっきは怖い事言っていたが優季が乗ってからは30キロ未満である。優季もこのことは分かっている。だから優季も戒斗も冗談である。しばらく走っているうちに登校坂まで来た。


 この登校坂から学校までの距離は長く2キロぐらいある。そして、坂の横にはどこの学校でもお馴染みの桜が生えている。しかし今は夏なので花は当然ながら咲いていない。学校の周りは自然が比較的多く、虫やカエルやトカゲや蛇や小鳥が当たり前のようにいる。たまに蛇が道に出て女子生徒を騒がせる事もある。だが、それもほほえましい光景だ。坂を歩く生徒もいろいろいる。めんどくさそうに行く奴。友達に会えると嬉しそうに行く奴。宿題やってねーどうしよう!と考えてる奴もいる。まあどこの学校もお馴染みの朝のさわやかな光景である。今日は小鳥のさえずる音がいっそう綺麗だ。風流ある生徒は小鳥の声に耳を傾けている。
ブォンブォンブォンブォン!!ブウウウウウウウウン!!
 あれ?小鳥ってこんなけたたましい声だすっけ・・ピィピィって言う可愛い声では・・
ヴァンヴァンヴァンヴァンヴァーーン!!!!
 あれ・・小鳥って・・
 黒岩中の帝王。全生徒の(優季以外)恐怖の存在戒斗がGORILLAに乗って登校坂を登る。生徒は皆ビビった。車道を通ってるのにわざわざ右に避ける者左に避ける者がほとんどだ・・
 戒斗はそんな連中を気にせず坂を上った。優季はちょっとうろたえている。自分のほうを見てくる生徒には愛想笑いを返した。
 そして、校門近くまで来た。校門には眼鏡をかけた先生が生徒に愛想良く挨拶している。それを返す生徒もいればシカトする生徒もいる。
「おろそうか?先公おるぜ!」
 と戒斗は前を向いたまま聞いた。優季は腰に手を回したまま文句アリといった表情で
「戒斗君だけに罪着せるわけには行かないよ。絶対下りないからね学校着くまで」
 戒斗は乗せた事をちょっと後悔した。優季はとことん自分についてくる性格だ、俺が罪を被ればすぐに自分もだ!とすぐに名乗り出るそういう奴だ。そんなところが優季の好きなところであり友達になろうと思ったところである。だが、戒斗は自分のせいで高校進学とかが不利になるのがとても心配になってきた。だが、朝の寝ぼけた頭のせいかこの後の予定のせいかすっかり忘れて乗せてきてしまった。こうなったら優季は頑固である。仕方ないからからそのまま連れて行った。校門の先生にも当然嫌な顔された。そして、教師専用の駐車場に堂々とGORILLAを停めた。キーを自分のポケットに入れた。優季はヘルメットを取ろうとしたが戒斗が押さえて落ち着いた顔で
「ヘルメット被ってけ。そんで教室ダッシュで行け。そして入ったら俺に返せ。そしたら多分顔ばれないと思う」
 もうバレているのだが・・と思ったが優季は頷いた。戒斗は生徒玄関へ向かいナイキの靴を金属製のロッカーになってる下駄箱に入れ気まぐれに誰かの下駄箱にパンチしへこませた。その後別の下駄箱に蹴りを入れへこませた。戒斗は今のがストレス解消になったのか自分のパンチとキックが強いと改めて実感したのか得意げな気分になり笑みを浮かべ三年の教室が並ぶ廊下へ歩いていった。廊下にいる生徒全員右に避け左に避ける中王様のように堂々と三年の廊下の真ん中を歩いていたら後ろから声をかけられた。
「朝から原チャリで登校なんていい身分ね。しかも先生の車停めるところにとめちゃって」
 声の主であり、この中学校の生徒で唯一戒斗にタメ口きける幼馴染の香織が頬を膨らまし少し怒ったように言った。戒斗はギクッとした。戒斗は顔を優しく取り繕い
「いや・・ちょっと遅刻しそうになってさ・・アハ」
「アハじゃないでしょ。皆怖がってたよ」
「GORILLAを?」
「戒斗をだよ!」
 しばらくこんな言い合いをしていた。その後イエヤスこと氏家 康雄と取り巻き数人が遅れてきた。イエヤス一派の取り巻きAが
「戒斗さんコーラとおにぎり2個と少年チャンピオンです」
 戒斗は早速おにぎりを取り出し机まで歩いていきパクパク食べ始めた。その後コーラを飲んでチャンピオンを読もうとしたら
「取り巻きA!これ週間じゃねえか!俺が読むのは月間だ!」
 と怒って返品した。取り巻きAは
「すいません。あと自分ちゃんと山田っていう名前が」
「ウルセー!作者が取り巻きA扱いしてるからそれで良いんだよ。それにステゴサウルスの並みの脳みそしかない作者がテメー如きの名前なんて覚えれると思ってんのかコラ!」
 存在自体否定されつつある取り巻きAはがっくりしながら
「そーっすね・・あのアホな作者が俺如きの名前覚えるわけ無いですから・・」
 と言いとぼとぼと去っていった。イエヤスは周りを取り巻きB、C、D、E、Fで周りを固めながら真面目な顔で戒斗に確認するように言った
「今日の予定分かってるよね。給食食ったらすぐに黒岩高で待機だよ」
 戒斗もわかってる!って感じの口調で
「オウ」
 と小さく言った。香織は
「もうすぐHRだからじゃね」
 と言い二つ隣のクラスに去っていった。そして、戒斗の教室に先生が来た。
「おはよう」
 と当たり前の挨拶をしHRを始めた。取り巻き数人は後ろでチャンバラをしている。イエヤスは弁当を食べた。戒斗はカバンの中に入れてきたエアガンの手入れを始めた。機関銃型の大きなガンだ。三万五千円するだけあって立派な電動ガンだしずっしり重みがある。やがて手入れが終わると教室の黒板の上にあるクラスの級訓「笑顔」と書いてある紙を入れた額縁に向かって銃を乱射した。威力はとても強いので額縁はボロボロ。「笑顔」と書いてある紙は穴だらけだ。


 戒斗にはもう何回も壊されその度に善良な学級委員や数名が直している。ちなみにその学級委員や数名も小学校にいるころは戒斗の作ったワルのグループに属しており高校生と喧嘩になった際一番に降参し、戒斗を高校生のグループに突き出した本人だ。その後戒斗は石や棒を使って必死に抵抗して相手にも傷を負わせたが虫の息になるほど殴られた。そして、その事件の後戒斗はその学級委員を半殺しにし学級委員はこれを境に怖くなり普通の生徒に戻った


 先生は注意するわけでもなく怖がった。先生お約束とも言える眼鏡をいじりながらちらちらと戒斗のほうを見て、酷く慌てたような早口でドアのほうへ早歩きし
「これでHRを終わります。礼はなし」
 といい去っていった。クラスメイト跳ね返った玉に当たった者は痛そうにしており中には震えている者もいる。その他のクラスメイトは皆怖がって教室の中から去っていた。戒斗の性格上イジメなんてするわけないのだが、戒斗が虐めてるわけでもないのに戒斗を怖がって登校拒否になる生徒もいる。戒斗は当たり前の結果にも関わらず寂しそうな顔をした。先生も怖がって注意せずそのまま去っていくのみ・・小学校の頃・・教師の暴力で抑えきれた頃は「お前のため」とか「お前が将来立派な人間になるため」とか言って殴ってきたが体も大きくなった今はそんな戯言を言って殴ってくる奴もまともに話そうとする奴も一人もいない。

 
 だが、そういえば前に一度体力があってガタイのデカイ体育の先公が複数の体育の先公をボディーガードに付け自身の安全を約束された上で
「お前の気持ちはわかる。辛い事や苦しいことが数え切れないほどあったんだよな・・先生に少しでもいいから話してみろ」
 と俺の気持ちなんか何一つ知らないくせにそんな事を言ってきたな。どうせ校長かテレビドラマに出るような自分本位な考え方の教頭に言われてだろ?おまけに距離とってるし。どうせ殴られるのが怖いんだろ?どうせ適当に話して終わりだろ?俺は無視した。だが、あまりにしつこいので
「じゃあ今の俺の気持ちを言ってみろ?少しでもあってたら話ぐらいは聞いてやる」
 正解は嘘だらけの大人(テメェ等)にはウンザリしてる。甘い言葉で惑わし自分の思い通りにする。俺のためじゃない自分のために。アイツの答えはどうせ「親からの愛が足りない」だろうな。金八先生とかGTOでもありがちな。アイツ生徒の噂じゃファンらしいしな


「お前は愛が足りないんだ!家で親と話す機会が無いからだ。まぁ母親は先に死んでしまったし無理も無い。お前も辛いよな」
 

 ブッブー!ハズレェー!ちゃ〜んと親父とは家で話してるし親父の事は尊敬してるっつーの。テメー等と違い真っ向から俺と向き合って叱ってくれる親父に愛が足りないだと?殺したろうか?最初は俺のこと見てくれてなかったけどな・・まぁ俺はそんな親父に逆らい続けてるけど・・しかもお前「も」?勘弁してよセンセー・・アンタ金八先生気取ってんじゃないよ。金八先生ってのはドラマだけに存在する先生であってアンタみたいに校長に命令されてとか自分のために動く訳じゃないんだよ?生徒のためを思って動いてるんだよ?そのへん判ってます?そして、最初は優しく声をかけるがどうせその後に来るのは


「でもなそれじゃあいけないんだ。先生もな大変なんだぞ。お前のために皆でお前を変えようと努力している。お前の気持ちもわかるけどな前へすすまなきゃいかん。優季の事どう思ってるか知らないけどさ優季は自由になりたいと思ってるはず。本当の友達の一人でも作ってみろきっとお前は変わるさ」
 

 分かってねーじゃねーか・・誰にうんざりしてると思ってんだよ!そのトモダチって奴に何回も裏切られたんだよ!そして、嘘だらけの大人達にな!テメーは何一つ俺のことを見てはいねー。優季の事どう思ってるか知らない?どうせパシリかサンドバックとでも思ってんだろ?初めて出来た俺の親友の事をさ。それに優等生で模範生の優季を俺から引き離すのに必死なの知ってるぜ。先生は大変?皆見て見ぬ振りするぞ。目の前でタバコ吸ってもな。俺のため?殺すぞ!自分の為に皆見て見ぬ振りするんじゃねーかよ。かなり前にテメーの部活の生徒に
「アイツはダメだ。ロクな人生送らないだろうな」
 って言ってるの前に聞いちまったぜ。
 さまざまな事が頭をめぐった先に取った行動は
「何をする。俺はお前のためを思って・・うわぁ誰か助けてくれ」
 暴力。結局その後しばらく学校に繰るなって言われたっけ・・そして、やっと開放された体育の先公が頭から血を流し一言
「ハァハァ・・お前は獣だ。お前なんて人を不幸にする悪魔だ!絶対にろくな大人にならん!どうせヤクザかなんかになって人殺して刑務所にでも入るに決まってるんだぁ!!」


 戒斗はこの事を思い出していっそう悲しくなった。イエヤス一派以外皆去っていった教室で戒斗は泣きそうになるのを押さえた。その時優季が
「戒斗君〜ヘルメット返しにきたよ〜」
 と変声期も来ていないか細い高い声を出し走ってきた。廊下に出た生徒は皆心配した。「ヘルメット買って来いって言われたんだぜきっと」「優季君可愛そう・・いつか殺されちゃうよ」「誰か助けてやれよ。一生サンドバックにされたまんまだぞあの二年」「馬鹿言うなよ!絶対殺されるって。アイツ一年のとき一番強かった三年の先輩半殺しにしてるんだぞ」という会話が聞こえた。イエヤス一派が外に出て
「テメーラ!!戒斗の前で同じ事言ってみろよコラァ!!」
 とその中の数人に取り巻き皆とイエヤスが掴みかかった。イエヤスは前に一度戒斗と戦って負けて子分になったがその後はあまり話すことは無かったが戒斗より後に『死神戦隊』に入ったとき戒斗を見つけて「あー!戒斗もか!」という事で優季の次に出来た友達兼子分だ。戒斗はそれを見てイエヤス達には感謝したがやっぱり虚しくなり
「いいよ。別に」
 と、ギリギリ聞こえる声で悲しそうに言った。イエヤスは戸惑いしばらく黙ったが
「オイ戒斗に感謝しろよテメェラ!オウ!オラァ!!」
 と怒鳴って突き飛ばした。取り巻き達も
「戒斗さんがいなかったらマットに包んでプール投げ込んでっとこだぞコラァ!!」
 そう言いイエヤス動揺突き飛ばした。中には「お土産だ!」と言って顔面にパンチ入れた奴もいた。皆は急いで教室の周りから去っていった。イエヤス一派は教室に入っていき、扉を閉めた。次の授業は移動教室なのでもう誰も戻ってこないだろう。廊下に残った生徒も戒斗の方を見ず自分達で話していた。優季は
「別に皆がどう思ってようが知ったこっちゃ無いよ!」
 とかん高い声を張り上げた。戒斗は照れ隠しに優季の首を絞めた。ちょっとだけ声が涙ぐんでた。よく目を見ると潤んでる。
「アタリメーだ馬鹿野郎」
 そう元気ぶって言った。優季も笑いながら
「苦しいよ死んじゃうよ〜」
 と言いながらもがいていた。戒斗はさっきみたいに
「お前ならきっと天国にいけるから心配するなって」
「だから死にたくないんですってば〜」
 イエヤスも顔を緩め
「優季〜骨は拾ってやるぞ〜そんで俺んちのポチに噛ませてやる。」
 と言いながら笑った。優季は怒りながら
「生きてるうちから二回も噛まれましたよ!その上骨になってからも噛ませる気ですか!?」
 イエヤスは戒斗に締められている優季の頬をツンツンしながら顔だけ真面めにして
「きっとポチはお前のことが好きなんだよ。ポチの思いに応えてやってくれ!!」


 廊下にいる生徒は首閉められてる様子を見ていっきにざわついた。(優季の顔も助けを求めてる顔に見えたのだろう)数人の生徒が一気にあることないこと話し合った
「うわぁ・・首絞められてるぞ・・氏家ホッペタツンツンしてるけどナイフ隠し持ってるぞ・・あのヘルメット気に入らなかったのかな・・」
「今日朝原付にのせたのは先生にわざと友達ってとこ見せようとしてるんだぜ」
「あぁ・・誰か先生に言いなさいよ。あの二年生凄い真面目ないい子なのに殺されちゃうよ」
「真面目だから気に食わないんだろ?だから戒斗はアイツを目の敵にして虐めるんだ」
「それに先生ももう怖がって見て見ぬ振りするだけだよ。」
「そうだな・・いつか自殺するぞ・・影じゃ相当虐められてるみたいだぜ」
「足首縛られてそのまま銀星町バイクで一周したらしいぜ」
「氏家一派の奴等全員が木に縛り上げてその後戒斗がサンドバックみたいに蹴ってたらしいぜ」

 誰が話してるのかもわからない。ただこういう話をしてると何故か盛り上がってくる。話の議題の人物の悪事をより多く知ってるか勝負してるようなものだ。小さい声でだが皆夢中になって話している。

「そういやアイツ『死神戦隊』って凄えヤバイグループ入ってるらしいぜ・・暴力、シンナー、クスリ、レイプ、果ては殺人までやるらしいぜ」
「そういえば一年の頃ここのOBで『死神戦隊』に入って数々の悪事を働いた鬼の白虎兄弟の白浜 寅之助先輩と白浜 寅次郎先輩相手にタイマン張って勝ったらしいぜ」
「それでよう俺の兄貴の友達に聞いたんだがよう三つ上でこの町の二強とも言われる龍崎・・そうあのダブルドラゴンがいつも戒斗と一緒にいるんだぜ!機動隊200人相手でも勝てないようなあのダブルドラゴンが戒斗を気に入ってるんだぜ・・無茶苦茶強い上にバックも最強と来ればもう誰も手を出せないだろ?」
「そういえば銀星西高の二年で銀星西のナンバーツーで『ポイズンシャーク』の統制隊長の青山 冷事相手に勝ったんだぜ!その話聞いてからもう怖くて俺もヤンキーの世界から足を洗ったんだぜ。このままだといつか俺も殺されると思ってな」
「俺もだし!俺も小さい族に入ってたけど敵勢力だしいつ戒斗とぶつかるかわかんねえしな」
「俺はその前から戒斗怖くてヤンキーやってけないと思った」
「私もレディース入ってたけど戒斗見てると恐ろしくなってきて結局リンチ受けてやめたよ」
 などなど実は不良更正に役立っている戒斗ではあったが皆あることないこと適当に、だが恐ろしいそうに言っている。多分皆教室のほのぼのムードの事なんざ知ったこっちゃないだろう。

 
 戒斗は優季を離して
「コレやるよ。取り巻きAが間違えて買ったやつなんだ」
 と言いチャンピオンを渡した。
「取り巻きAさんが?でも僕も読まないんだけど・・」
 取り巻きAは自分の存在を主張した
「だから自分山田って名前が」
「売ればいいだろ。俺は近くに古本屋がないんでな」
 優季は時計を見た後頷いて
「わかりました〜授業始まるんでまた〜」
「イジめられたら俺に言えよ」
 戒斗専用サンドバックに手を出したら明日からの人生消されるという噂が広まって最近優季が虐められる事はないが念のために言っておいた
「大丈夫だよ!もしそんなことがあってもホラッ」
 そういい腕をまくり力瘤を見せた
「毎日腕立てやってるんだ。自分の力でなんとかできるように」
 戒斗はジーンときた。あの優季が自分の力で・・
「優季・・」
 そして、一言
「力瘤の部分はな腕立てしても筋肉つかねえぞ。まぁパンチ力は腕立てで鍛えるけどな。だから力瘤はあんまりパンチとはあまり関係ないんだよ」
 イエヤス達も優季も拍子抜けした。そこでそのセリフかよ。普通はもっと違う言葉かけるよな・・と、気を取り直した優季が
「そ・・そうなんだ・・まぁいいや頑張ってくるよ」
 そう言い教室を出た。戒斗達は「おうがんばれよ!」と優季が去っていったほうへ言った。恐らく聞こえていないだろうが一応言っておきたかったのである。そろそろ授業が始まる頃だ。戒斗は優季がいなくなった教室を目につまらなそうに欠伸をした。イエヤス達は再びチャンバラを始めた。戒斗は一昨日の海水浴の筋肉痛と剣道の疲れが残っているのか枕を手にとりイエヤスに「保健室にいるから昼になったら起こしてくれ」と言い残し三年の教室が並ぶ廊下の一番端にある保健室に行き保健室の先生に風邪だと言い張って、本当に体調が悪い生徒をベットからつまみ出した。
「オイ!そこの貧弱ボーイ今から俺が寝るからテメーは床で寝るか早退するかどっちかにしろ」
 と言い手に持っていた電動ガンを保健室のドアに乱射した。そして、その後体調の悪い生徒に銃口を向けた。体調の悪い生徒は震えながら
「どうぞ自分床で寝ますので」
 と言いそのまま床で寝た。保健室の先生はあんまりだと思い立ち上がろうとしたが戒斗に銃口を向けられ黙った。戒斗はベットに入り手に持っていた自分の枕を頭にし昼まで寝た。脇に電動ガンを置いて
 
 
AM10:00 銀星北にあるコンビニの前。


 銀髪にロングで細い体つきをした顔に傷のある男がコンビニのドアの前でお茶を飲みながらうんこ座りである男を待っていた。銀髪の男は腕時計をチラチラ見ながら
「遅いな・・鉄ちゃん」
 と呟いていたとき。
「ウオォッス!遅れたのう〜悪い」
 という声が聞こえ目の前にゴールドウイングが目の前に止まった。考え無しの鉄心が50年ローンで買った自慢のバイクだ。ちなみに昨日の車は中古の安物だ。待ち合わせの時間に遅れた鉄心が息を切らしながら笑って謝った。
「九時半の約束だろ?今何時だと思ってんだよ!しかもバイクに乗ってきたのに何で息切らしてんだよ?」
 銀髪の男龍司が目つきを険しくし怒りながら言った。鉄心は話をそらすように
「それよりどうしたんじゃその顔・・引っかき傷だらけじゃないかい」
 と言った。確かに引っかき傷だらけだ。昔のナイフの後の傷の上にも三本の引っかき傷がある。そして、パンチの後と思われる青あざが目の上に出来ていた
「誰がやったかなんて分かるだろ?畜生!あのクソ女絶対嫁の貰い手がいないぞ!後で泣いても知らねーぞ!」
 鉄心は豪快に笑いながら
「ええのう仲が良くて。ワシもお前の妹みたいなのが欲しいのう。嫁の貰い手ならワシが居るじゃねえかい」
 龍司は顔を引き締め真面目な顔で
「そんな話しに来たんじゃねーだろ?今日は璧隆付属に行くんだろ?」
 と言った。鉄心も目をギラつかせ真面目な顔で
「そうじゃ!奴等は一筋縄じゃいかねー奴等ばっかだからのう気ぃ引き締めていかんと泣き見る事になるけーのぅ」
 龍司はZRX1200Sに跨り自分に言い聞かせるように
「分かってるさ!行くぞ!」
「お前が仕切るな!それと奴等の学校から少し離れたところにとめろ。じゃねーと自慢のバイクがぶっ壊されるぞ。ワシのゴールドウイングもな!そういうことやる奴等は逃げ足が速いからのう多分見つからん」
 龍司は自分のバイクが壊された姿を想像し冷や汗を流した。鉄心と同じく先のことをあまり考えずそのときの考えで買ってしまった物だ。龍司はうろたえながら
「おう分かった!」
 と言い150キロで飛ばした。近くを走ってる車が止まって見える錯覚を目に二人は優越感に浸った。俺たちが一番早い!直線が多いので思う存分飛ばした。カーブも100キロで曲がった。自分のテクニックに陶酔しながら走った。そして璧隆付属高の近くのスクラップ置き場に停めた。そして、500mぐらい歩いた。璧隆付属高の通りはいろんな落書きだらけだ「金返せ」「喧嘩上等」「kill you」「かかってこいやコラァ!」「現金上等」「上戸彩好きだ!結婚してえ!」「魔裟斗は俺が倒す!」「殺る気100%でGO」「we will rock you」「必ず最後に愛は勝つ by キッド」などなどそして、そのニキロ先に璧隆大学と璧隆付属第一高がある。


 鉄心と龍司は璧隆大学付属衣ヶ丘第二高等学校と書かれた門を前にした。だが、その時グラウンドにいたリーゼントやらモヒカンやらスキンヘッドやらアフロやら・・バリエーションに富んだ10人いや20人の不良が二人を囲むようにし罵声を浴びせた
「あんだコラァ!!テメェ等何のようじゃい!!」
「いい度胸してんじゃねーかぁ!!オォ!!コラァ!!」
「死ぬ気100%か?アァ!!この野郎!!」
 鉄心と龍司は落ち着いたままだ。正直ちょっとむかついていたが別に顔に出すこともなく
「お前等雑魚じゃ話にならん。前田か霧島だせ」
 と龍司が落ち着いた口調で言い放った。雑魚が一人
「何だコラァ殺すぞぉぉ」
 と掴みかかったが手首をひねり延髄を叩いて気絶させた。周りの奴は皆驚き二人から少し距離を取った。
「自己紹介が遅れたが俺ぁ『死神戦隊』八代目ヘッドの龍崎 龍司って者だ以後夜露死苦」
「ワシの事霧島か前田には聞いてないかのう・・ワシャ『閻魔』六代目ヘッド大場 鉄心以後夜露死苦な」
 周りの不良は一気にざわつき二人から離れた。「あの『閻魔』と『死神戦隊』ヘッドだと」「ヤベー前田さん達呼ばなきゃ・・」「殺されるかな俺たち」いろんな声が聞こえる中一人落ち着いて出てきたものが居る。青色に髪を染め眉毛のないやや鼻が高い前田一派のナンバーツーで一年の山代 義純である。後に璧隆付属の実力者になるであろう人物である。バックに仲間が居る安心感からかうろたえる様子もなく
「どういった用件でしょうか?」
 龍司はやっと話の分かる奴が出てきてよかった〜と思いながら
「すまないけど霧島と前田を呼んでくれないかな?」
 山代は申し訳無さそうに
「前田さんは今宇動先生の弁当買いにパシってる所で霧島さんは理科準備室でボンバーマンやってます多分呼んでも来ませんよあの人は。俺も呼びに行った事があるけどドツかれただけですから」
 鉄心は強い口調で
「だったらキッドと番堂よばんかい!!」
 山代はまたまた申し訳無さそうに
「バンチョーさんは停学に入ってます。なんかの罰ゲームで女子プールに全裸で飛び込んじゃったらしく・・」
 鉄心は怒り爆発。龍司は笑い転げている
「あんの糞馬鹿がぁぁぁ!!肝心なときにアホな事しやがってぇぇぇ!!千回殺したろうかぁぁぁぁ!!オイ一年!!キッドのアホは!!」
 しばらくの沈黙
「旅に出ちゃいました・・」
 鉄心は山代の頭を掴み凄い睨みを利かせ罪の無い山代に
「どういうことじゃい?」
 山代はいよいよビビり始めた。このままじゃ頭握りつぶされる。
「すいません。実はある日の事・・」


 この日キッドはエロサイトを調べていた。周りに女子が居るにもかかわらず。だが、この時情報担当で女教師で唯一この学校の不良共と対等にぶつかりこの高校を更正させようとしており若くて美人なため皆に好かれている藤沢 由紀という先生に
「コラ!!城戸君!?そんなもん調べてないで他にやることあるでしょ!」
 と怒鳴られた。
「ユキちゃん今日も相変わらず美人だね〜それでそんな怒鳴らなけりゃオレが口説いてやるのによぅ。それとオレの事はキッドって呼んでくれって言ってるじゃん」
 藤沢先生は顔を赤くして
「ちゃん付けするな!口説かなくて言い!キッドって呼んであげるからそういうの調べないで!ここは学校なのどうしても調べたかったら家で調べなさい。それにもっと面白いものはいっぱいあるよこうやって検索すると」
 また始まっちゃったよ・・って感じで
「例えば?」
「小説とか」
「あっそ。んじゃバイバイ」
 そう言って席を立った。藤沢先生は逃がさず掴む。キッドは顔と声だけ真剣に
「え?アナタは・・ひょっとして俺のことをす・・す・・」
 キッドは中々の美形なのでほんのちょっとドキッとしたがそれは隠し頭をぶったたいて
「違う!早く座りなさい!あなたこの間紅葉学園にナンパしに行くのを私が止めたときこういったわよね「俺ぁ恋に飢えてるんだ・・俺様ぁ恋を求めてる旅人さ」とか言って私を振り切って桐生君と一緒にナンパしにいっちゃったでしょ?」
「2年のカワイコちゃん二人ゲッツ!!」
 そう言い今は流行らなくなったゲッツをした。最高の笑顔で
「そんな事を言ってるんじゃない!あなたはその時「恋を求めてる」って言ったわよね」
 キッドは藤沢先生の手を取り
「じゃあ俺の彼女に?」
 キッドの頭にゲンコツし口を尖らせ
「じゃあ先生オススメの「登竜門」ってサイトのこの小説を読んでみなさい。神夜って人が書いたの。おもしろいわよ。もうはまっちゃうよ」
 そう言い「春の野に咲く菜の花のように」という小説を開いた。横には800という数字がある
「俺は小説恐怖症って言う文字を見ると頭が痛くなる重病にかかっているので小説なんてのは読めません。面白くても面白くなくても無理です」
「これの感想書きなさい。あなたは国語の時間もずっと寝てるか適当にノートとってるだけらしいからね。書くまで返さないから」
 そういい残し去っていった。
「はぁ〜なんでこんなことになっちゃったんでしょうね〜あの暴力教師!絶対宇動とセットでクビにしてやる!でも怖いしなぁ・・しょうがねぇ読むか」
 キッドはしぶしぶ適当に読んだが
「ほ〜う面白いじゃんこれ」
 10分後には夢中になっていた。
「はまるなこれ。最初いい加減に読んじゃったとこもう一回読もっと」
 何回も何回も読みそして、叫んだ
「ハルハル超タイプだぁぁぁぁ祥季がなんだ!!俺のものにする!!」
 藤沢先生の所へ行きしばらくその話で盛り上がっていた。
「あれ面白い!」
「でしょ」
「あの子タイプだ」
「ああいう子お嫁さんにしたいと思うでしょ」
「おう!」
 ここまでは良かった。藤沢先生も「もっと本を読んでいろんなことを知って欲しい」という目的も遂げられた。だが問題はここからだ。
「決めた!!俺はハルハルを探す!じゃぁなユキちゃん」
 そういい走り去っていった。
「・・は?」
 訳が分からない藤沢先生は呆然。そして
「フィクションって言っておくのを忘れてたわね・・」
 次の日当然番堂も武倉も尽も前田も止めたが
「ハルハル探すんだー」
 といい止まらなかった。実は皆進められて読んでいる。そして、皆はまっている。尽は腕を掴みながら
「あんないい子いるわけねーだろ!あれは小説の世界で楽しむものなんだ」
 番堂も足を掴みながら
「俺も探したけどいなかったぞ」
 といったがキッドは暴れながら叫ぶように
「探し方が足りねーんだ。俺は日本中を探す!」
 武倉は腰に手を回しながら諭すように
「ハルハルに相応しいのこの世で祥季ただ一人なんだ!」
 前田はロープを持ちながら荒々しく
「オマエじゃハルハルはもったいないし、第一アレはフィクションなんだ!」
 キッドは全員を振りほどき
「黙れー!森林町の警官がなんだー!鉄砲玉だろうが大砲だろうが愛の前では無力!必ず最後に愛は勝つ!!ヤー!!」
 そういい特製の「必ず最後に愛は勝つ」と書いてあるスカジャンを着て校門の近くに止めてあったゼファー1100に跨り二万入っている財布とゼファー1100だけで旅に出た。


「ってーわけですわ」
 二人は呆れた
「もういいわ・・馬鹿ばっかだな」
 鉄心は気の抜けた顔で
「・・いつあの馬鹿は逝っちまったんだ?」
 字が違うのは気にせず(半分あってるか)山代も気の抜けた声で
「一ヶ月前です。もうそろそろ帰ってきてもいいと思うんですけど」
「アイツは女のためなら火の中だろうが水の中だろうがとことん逝く奴なんだよ」
 ある意味この字はあってる。三人揃って呆れているところでバイクの音が聞こえた。
「どけどけ邪魔だ!!」
「早くどけ!!一秒でも遅れたあら宇動に殺されちまう!!」
 そう言って璧隆付属高の通りを二台のバイクがかけぬけた。バルカン1500ミーンストリークに乗った前田 博仁とバンディッド1200Sに乗った桐生 尽である。手にはコンビニの袋がある。前田の手には本らしきものが尽の手には弁当らしいものがある。そして、龍司と鉄心がいる校門で止まった。前田はスキンヘッドに三角っぽい顔立ち。服は黒のタンクトップ。締まった両腕からは龍のような蛇のような刺青が見える。ズボンは何故かジャージ
 前田は怒りながら
「大場とそこのテメエさっさとドケェ!!後一分でタイムリミットなんだよ!!」
 尽は驚いた顔で
「なんで龍ちゃんとおっさんがこんなとこいるんだよ?」
 鉄心と龍司は不思議に思った。前田は大勢力『前田一派』のドン。尽は色々な格闘技の全国大会を総ナメにしている最強の男だ。インターハイでは決勝前に利き腕の左手と利き足の左足を事故で折ってしまって決勝戦では使い慣れていない右の蹴り一撃で相手のガードした腕の骨を折って優勝した猛者だ。その二人はコンビニの袋を持ってタイムリミットなどとほざいている。こいつらをパシリに使うなんてどこのバケモノだ・・確か先生とか言ってたけど先生って言ったら前田が最も嫌う人種じゃないか・・
 とうとう不思議に思って
「なぁ前田。その荷物はこの一年にもたせてちょっと質問に答えてくれんかのう?」
 前田は挑戦するような目つきだったがを尽の荷物を取り自分の荷物と一緒に山代に持たせ職員室を指差した。山代は急いで職員室に向かった。前田と尽はバイクからおりた。
「あんだコラ質問ってよ〜」
 話に混じれない龍司は尽のバンディッドをじろじろ見ながら
「お前よくこんなの買えたな〜」
 とか言っている。尽は
「金持ちの女引っ掛けてなプレゼントに買ってもらったんだよ。しかもようゴマキ似でドン!キュ!ボン!とくらぁもう」
 龍司はニヤニヤしながら尽を肘で小突いて
「やるじぇねぇかテメェ!!この野郎!!ニクイぜ畜生」
 鉄心は隣のバカトークは無視してバルカンに乗っかったままムッツリしてる前田の顔をじっと見ながら唐突に
「お前等パシリにしてる奴って誰だ?相当凄い奴だろ?先生とか言ってたけどひょっとしてヤクザか?」
 前田と尽は声をそろえて凄まじい迫力で
「奴だと!!お前宇動の目の前で奴なんて言って見ろ!!明日からの人生消されるぞ!!ヤクザ?宇動の方が千倍怖えぜ」
 鉄心はちょっとたじろいだが
「そんなに恐ろしい奴なのか?」
 前田はバルカンから下りながら答えた。
「テメー10年前銀星と常盤と春日と散葉の四つの町を支配した最強と言われすべての頂点に君臨した伝説のギャング『U・A・U・R・B』のヘッドそして、後にプロレスラーになり無敗伝説を築き上げ、日本最強いや世界最強とも言われるようになった伝説のプロレスラービッグバン 宇動を知らんとは言わせんぞ!!」
 鉄心も龍司もその名前には聞き覚えがあった。プロボクサーを目指そうと思う前何の希望も無く暴れまわるただの荒くれだった時代に何度も聞いたその名前であり今のように落ち着く(今もさほど落ち着いてはいないが)前は
憧れともいえる存在だ。このあたりの公園は宇動が学生の頃縄張りにしており誰も寄せ付けなかった事から「宇動公園」と呼ばれており、今もその名残からか「宇動公園」が正式名称となっている。そして、璧隆付属の門の前の通りは当時人々から「宇動行列」と呼ばれる暴走が一番行われていたため「宇動街道」と今でも呼ばれている。


 まさかその憧れのカリスマヤンキー宇動 大成があの生きた伝説とも言われその試合は何度もテレビ中継され誰もが世界最強と思ったあのビッグバン 宇動だったのか・・突然の視力の低下で今は引退してしまったらしいが・・こんな身近で教師をやっているとは・・元ヤンキーが母校に帰る・・結構前にやっていた竹野内 豊主演のあのドラマを思い出すなぁ・・(続編やってくれないかなあ・・ byグリコ)


 龍司と鉄心はこんなことを考えていたが、いまだに信じられなかった。だが、丁度その時前田と尽の後ろ。龍司と鉄心の前からその本人が凄まじい速度で走ってきた。運動場でバイクを走らせてた生徒は皆散った。そして、
「俺はテメー等パシらせたのに何で山代が来とんじゃコラァ!!」
 そう言い丸太ほどの太さの腕で尽と前田の背中にラリアットを喰らわせた。二人は5メートルほど吹っ飛んだ。


 二人にラリアットを喰らわせたこの男が話の議題になっており伝説の男である宇動 大成だ。身長は二メートルぐらいあり、横幅もボブサップに負けないぐらいデカイ髪型はさっぱりした角刈りを金に染めている。顔は龍司や鉄心が想像していたよりもカッコよくシブイオジサンって感じだ。目つきは伝説のヤンキーの風格が残っているのか人を刺し殺せるほど鋭い。そして、肝心なのは体つきだ。体育教師が良く着るジャージを着ているのだが、腕の太さと胸板の厚さが凄まじい。腕の太さなんかは顔と同じぐらいの大きさだ。今はボディービルをやっているのでその影響か・・


 吹っ飛んだ前田はよろよろと起き上がり砂を払った後ビシッと指をさし
「何しやがんだ暴力糞教師「ぴぃーてぃーあー」とか言う奴にいいつけるぞコラァ!!」
 尽が的確に
「PTAな」
「それはどこのグループだ!!叩き潰す!!」
「お前がさっき言いつけるとかいったグループな。正確にはグループとは言わないけど」
「あ、そっか。じゃあ潰さない」
 このコントを見ながら宇動はイライラし、ついに吹っ飛んだ二人の元へ行き片手で二人のこめかみをを掴み持ち上げた後
「ゴチャゴチャうっせーんだよゴラァ!PTAだかなんだか知らねぇけど女の腐った奴みてぇなこと言ってねぇで買い忘れたタバコちゃっちゃと買ってこんかい!!」
 二人は「しまった!」と思った。だからこんな機嫌が悪いのか・・・・・・前田は掴まれたまま不平そうに眉(ないのだが)に皺を寄せて
「俺等には吸うなっつってるのに禁煙中の俺等の目の前で吸うのかよ!」
 宇動は教師らしく生徒を見守る顔で手をポンと肩に置き
「何を言っているんだ・・俺はお前たちの禁煙に対する根性を見極めるためわざとやっているのがお前にはわからんのかー!!先生は悲しいぞ!!」
 前田はそんな宇動を見上げそして、
「そうだったのかー先生ー!」
 と一昔前の熱血教師ドラマの生徒みたいな声を出し宇動にしがみついた。宇動はまたまた得意になって暖かい声で
「わかってくれればいいんだよ」
 感動の瞬間。と思いきや前田がしがみついたまま膝蹴りを腹に入れ
「だったらよぅこの間俺と山代と島原の三人で理科準備室でゲームしてた時理科とは全く関係ねーテメェがしゃしゃり出て俺等の前でタバコ吸うときの「キミ達未青成年は大変だねぇ・・学校では吸えないからなぁお前等はよう。あぁ煙草美味しいな〜」ってセリフはなんだよ!テメェ俺等更正するためにここ来たのか虐めるために来たのかわかんねぇぞ!!この野郎!!全員でぶっ飛ばすぞ!!」
 鍛え上げられた腹筋の鎧でガードし、何のダメージも受けずに宇動がシブイ声で
「教師に暴力振るっちゃっていいのかな〜?そんな事したらどうなる?」
 龍司と鉄心は呆然としながら見ている。尽は当たり前の光景とでも言いたげに欠伸をしながら見ている。そんな中前田が運動場に響き渡るぐらいの声で
「テンメー!!卑怯だぞ!!こんな時だけ教師ぶりやがってこの野郎!!テメェ教員免許本当に持ってんのか?」
 宇動は当たり前と言った感じで
「ホレ」
 と見せた。俺の負けだ・・前田はそう悟ったがふと時計を見た。あと三十秒もしないうちに授業が始まる。コイツは次の授業社会だ。教科書とか資料とか持っていってたら完璧に遅刻だ。俺の勝ちだぜ。
 前田は勝ち誇った表情で
「授業は?」
 と尋ねた。宇動の顔が青ざめていく。校門から職員玄関まで300メートル。無言のまま前田のバイクに乗っかった。キーは刺さったままだ。そのままエンジンを入れそのまま職員玄関まで乗っていった。その時の宇動の顔は遅刻しそうな寝坊少年と勝ち誇った少年の顔が入り交ざってる様子だったのを四人は覚えている。



AM7:00 鮫嶋兄弟自宅


「勘弁してくれよ・・こんなん無理だ・・大体テメェ等の宿題だろ?テメェ等もちったぁ手伝え!」
 アニータの声が響く。鮫嶋兄弟はまだ寝たままだ。
 今日の五時位に鮫嶋兄弟の家に行きそれからずっと宿題だ。鮫嶋兄弟は最初から五時に来ると龍司に言われていたのでアニータを部屋に入れた後また寝た「社会三冊やっといてな」と言い残して・・
 今いるのは仁平の部屋だ。彼の部屋はとにかくマンガやらフィギュアやらエロ本やらAVやらCDやらMDやらいろいろ散らかっている。アニータが勉強するために使っている机はドアから見て左だ。そして、ベッドが正面に横向きで置いてある。右にはまだ数回しか使ってないような高そうなギターと数回読んだだけの19やゆずや175Rやスピッツの曲の楽譜の書いてある本が数冊置いてある。恐らく女に持てるためかカッコつけるためにギターを始めようとしたけどすぐに飽きたのだろう。ちなみに宿題やり終えたらその使わないギターを5000円で売ってもらえる事になっている。アニータは別に欲しくないのでバンドをやってる戒斗か寅次郎か冷事に一万で売ろうと思っている。壁には映画か何かのポスターが無造作に張ってある。本棚はない。部屋の空いたスペースに重ねているのだろう。部屋の一番上の壁には二本の鉄パイプが刀のごとく立派に飾っている。下には「鮫牙」「鮫肌」と本人は一生懸命書いたのであろうがお世辞にも綺麗とはいえない字で書いてある。


 仁平は目をつむったまんま寝ぼけた声で
「やうやくすぉくらお〜?(※訳 やる約束だろ?)」
 といい布団の中にもぐっていった。「勉強上等」と筆でかかれその後ろに日本の国旗の日の丸が書いてあるハチマキを付けたアニータはまるで幼稚園児がお受験の為に教育ママに無理やり勉強させられて泣きそうになるような顔をしながら
「わぁったよ畜生!でも飯ぐらい食わせてくれよ!」
 と言ったらドアの方から
「俺の部屋の引き出しに中坊ん時の修学旅行の時に持っていったポテチがあるぞ。もうシケてるけどな」
 そう言ったのは黒い髪を後ろで縛り、黒がかかった虎柄のバンダナを家でも付けてる寝ぼけ面の法慈朗だ。顔はやや細長くナンパすれば結構成功する事からなかなかいい。目つきはやや悪い。だが、いつもサングラスをかけているのであまり睨みを効かせることはない。
 

 アニータはますます泣きそうな顔で
「もういいよお前等二人で好きなだけ俺を虐めればいいさ畜生!」
 法慈朗は気にもとめず
「コンソメパンチだぞ」
「しるかよ!いつの話だよ!しかも封切ってるのなんか食えるかよ!」
 法慈朗はスルーし、宿題をやり終わってない生徒を催促するような口調で
「それより何ページ終わった?早くしないと終わらないぞ」
 と言った。今のに反応したのか仁平も布団に入ったまま
「ほうだずぉ〜はぃやくしおよ〜(そうだぞ〜早くしろよ〜)」
 と言い布団を体に包んでもぞもぞ動いてまた寝た。このときアニータは初めて龍司を恨んだ。そして、速攻でこのツインズをぶっ飛ばしたいと思った。けれどそんな事をしたら来るべき大抗争の時味方になってくれない。しかたなく泣きたい気持ちを抑え頑張る事にした


AM10:00 壁隆付属校門


 宇動が授業に行ったところで前田は落ち着いた顔をになり。鉄心を追い払うような声で
「何しに来た?金ならかさん。女も紹介しないしエロ本もAVももうお前にやる分はない。バイクのパーツも余ってるのはない。サーフボードはもう売るのはないぞお前が真っ二つにしたアレが最後だ。分かったらさっさと帰れ」
 鉄心はまるで自分がいつもそんな下らない用事で尋ねてるようなことを言われたので腹が立った(実際そうだが)金も確かに借りたがまだ三回ぐらいだ。(まだ返していない)女も二人ぐらい紹介してもらったが飽きた。エロ本&AVは余り物を腐るほど貰ったが、バイクのパーツは少ししか売ってもらってない。サーフボードは確かに売ってもらったのを壊して以来ずっともう一つ売ってくれと尋ねた覚えはある。
 鉄心は怒って
「ちげーわ!実はな・・」
 今までのいきさつを話した。もうすぐ『苦露虎蛇異流』と戦争になることと仲間になって欲しいのを。そして、
「あぁダメだ。今就職試験に向けて勉強しないといけないからなあ。霧島に尋ねても一緒だと思うぜ。アイツは俺以上に気合が入ってる。一流企業に就職するんだと。今はボンバーマンやってるけど実技以外はちゃんと受けてるぞ」
 鉄心は信じられなかった。あの前田が・・『勉強』という言葉を最も目の敵にしていたあの前田が・・そして、霧島・・アイツは確かに眼鏡をかけているが勉強なんてする柄じゃない。あの宇動って先生のおかげなのか?
 龍司はそんなに宇動って先生は凄いのか〜戒斗にここの高校進めてみようかな。などと考えていた。
 だが、その時遠くからあのアンディフグが入場するときに使った曲であり現在はゲーリーグッドリッジが入場するときに使う「we will rock you」が流れてきた。龍司以外は皆
「キッドが帰ってきた!そして大暴れする気だ!」
 と感じた。キッドお気に入りのこの曲を流すとき何も起きなかった事はない。やがてキッドが鉄心達の前に来た。「愛を求める旅人号」ことゼファー1100に乗りながら。顎には少しひげが生えている。髪型はモヒカンっぽくしており前髪はワックスで固めた束が真ん中に少し下りている。そして、後ろが少し長い。何よりも注目するべきは特製スカジャンの後ろが「必ず最後に愛は勝つ」が「完全敗北!愛敗れたり」に変わっている。そして、落胆した声で一言
「畜生!祥季め!男じゃねぇか!俺の完全敗北だ!!あぁハルハルぅ〜」
 どうやら旅先のネットカフェで「春の野に咲く菜の花のように」の続きを見たらしい。「we will rock you」を聞いたグラウンドにいた不良たちはいっせいに避難した。前田も含めて。「ヤバイ!アイツ相当ショック受けてるぞ!」と言い残して。皆慌ててたためこけそうになった奴もこけた奴もいる。ボールも当然そのままだ。サッカーボールやバスケットボール、ラグビーボールなどが無造作にグラウンドに落ちている。残ったのはキッドと尽と鉄心と龍司だけだ。尽もやがて暇だといって外に出かけていった。キッドは普段は面白い奴で通っているがこの曲を流してやってきた時はとんでもないことが起こる。ましてや今回はあのキッドが失恋したときに着る服幼馴染の女の子に彼氏がいる事がわかってショックだった時以来一度も着たことがないというあの「愛敗れたり」スカジャンを着ている・・これほどヤバイ組み合わせはない。校舎から覗いている不良どもも心配そうにしている。
 だが、そんな事はおかまいなく鉄心はキッドを捕まえ肩をくみ
「おうキッドよぅ!今とてつもなく暴れてーんじゃろ?」
 キッドは即答で
「おうよ!!このイライラ発散させる方法でも知ってるんか?」
 鉄心は勝ち誇った顔で
「そうじゃ!」
 そして、今までのいきさつとキッドに協力して欲しいと言う事を伝えた。キッドはイマイチ理解していないのだがとりあえずといった感じで
「ようするにお前の敵をぶっ飛ばせばいいんだろ?だったらやるぜ!!ウサ晴らしには丁度いい」
 鉄心はガッツポーズをした。宝くじでも当たったような顔だ。と、ここで今までずっと口を閉じていた龍司が
「俺の名前は龍崎 龍司以後よろしく。一つ聞きたいんだが島原って男と武倉って男は普段学校で何してる?」
 と聞いた。キッドは淡々と
「あぁこっちこそ。あの二人は特別決まったことはしないな〜霧島の兄貴はいつも昔のゲームしてるかサンドバック殴ってるし一回俺霧島の兄貴がスーファミのドラクエ3やってる時俺が間違えてスーファミの本体蹴っちまってラスボス寸前ってとこで記録消しちまってそん時はもう凄かったな〜テレビ投げつけてきたからなぁ・・前田の兄貴は音楽室で前田一派数人集めてパクってきたカラオケボックス使ってカラオケやってたり理科室でなんか勝手に実験したり。それから皆視聴覚室集めてAV上映会ってのもやったりするな〜でもあの二人はAV上映会は参加するけどそれ以外のときは何か悪巧みでも考えてるんじゃないかな〜まぁあの二人はたぶん参加しないと思うけどな。春樹に連絡入れてやろうか?アイツには喧嘩の理由なんて要らないからなジャンケンの代わりに殴り合いを始める馬鹿だ。」
 二人とも頷いた。キッドは番堂に連絡を入れた。かけてすぐに出た。停学中なので相当暇なのだろう
「春樹〜喧嘩したくないか?」
「今はいいんだ。足立川は今渓流釣りのシーズンなんだぜ。いっぱいニジマスとかアユとかアマゴ釣ってきてやるからよ」
「何言ってんだ!お前アマゴとか言って俺にアブラハヤ売りつけただろ!!それに春樹は釣れなくなったら銛もって川に入るだろ?穴の開いた魚なんていらねえよ」
「まぁそういうなよ。今度お前も一緒につれてってやるからよ!それに島原に借りたスプーン(ルアー)がまたかなり釣れるんだぜ!」
「おう。女も連れてきてやるよ」
「残念だったな!俺は今凄え可愛い彼女がいるんだよ!女は足りてる」
「今度はいつまで持つかな?楽しみだぜ。んじゃな」
 そう言って電話を切った

 
 





続く



 

 
2004/05/02(Sun)01:33:17 公開 / グリコ
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■作者からのメッセージ
今まで名前だけ出てきたキャラが多いですね〜でも暴れさせません。何故?それは次回作に使いますから。ってわけです。キッドは暴れます。ブラックリストブックの更新が遅くなってきてますね・・
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