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『友達は誰?』 作者:青野 さやか / 未分類 未分類
全角761.5文字
容量1523 bytes
原稿用紙約2.8枚
イジメ・・・

そんな言葉なんか関係ないと思ってた。

私には、たくさんの友達もいるし、親友の晴香(はるか)だっている。


私たちの学年にはイジメ自体なかった。

喧嘩して口を利かなくなっても、そんなの1〜2週間で元に戻っていた。

みんなで1人を無視したり、上履きに画鋲をいれたり、そんな悪質なものはなかった。

田舎の小学校で、受験する子も少なく、ほとんど小学校の顔ぶれのまま進級して中学生になった。

そして、そのまま1年が過ぎて私達は中学2年生になった。

2年生になっても、ほとんど変わったことはなかった。




しかし、それは突然始まった。
夏休みも無事に終わり、いよいよ2学期と学校へ来てみると、それは起こっていた。

私は、親友の晴香や他の友達達と,始業式の始まる体育館に向かっていた。

「暑〜、夏休みもう1ヵ月延長〜!」

美波(みなみ)がダルそうに言った。

「え〜? 宿題増えそうでヤダー。」

晴香が笑いながら応える。

何も変わらない、新学期のいつもの風景。

他の女子のグループも、いつものメンバーだ。

そんな、馬鹿みたいな会話を楽しみながら、私達は体育館へと足を運ぶ。



それに気付いたのは渡り廊下の角を曲がったときだった。

いつもは、小川さんと一緒の上野さんが1人で歩いていた。

ふと、小川さん休みなんだろうか? と思ったが、その答えは上野さんの前を見て消えた。

小川さんは、上野さんをほっといて、ちがう女子のグループと楽しそうに喋っていた。

「珍しいね。上野さんと小川さん喧嘩でもしたのかな?」

晴香もそれに気付いたのか、私にヒソヒソ声でささやく。

「さぁ? ま、3・4日もすれば元に戻るんじゃない?」

その時は、あまり気にもとめず晴香にそう答えた。



でも、それは私の思い違いだった。

そう、このときからイジメは始まっていたのだ。
2004/02/28(Sat)15:05:34 公開 / 青野 さやか
■この作品の著作権は青野 さやかさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
私のクラスにも前までイジメがあり、そのことがきっかけで書いています。
これを読んで皆さんにもイジメについて考えてほしいと思います。

感想、批判、なんでもどうぞ。
これからも続きを書きますのでよろしくお願いします。
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