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『星のベルトの上で』 作者:とーるぎす / 未分類 未分類
全角1971文字
容量3942 bytes
原稿用紙約6.35枚
 
 ―始めに―

 その世界で、「大陸」と呼べるものは、赤道の上にしかなかった。
 世界地図を見れば、「大陸」は赤道の上にベルトのように長く連なっている。
 海は、その「大陸」の上下に、取り囲むかのように大きく青々と広がっていた。
 海上には、「大陸」と呼称できるほどの巨大な大地はなく、それらは島と呼ばれている。
 それが、この世界の大まかな「在りよう」だった。

 ―1話目―

 月がうっすらと辺りを照らす夜……
 長距離移動用の装甲バスが、荒地を突き進んでいた。
 装甲バスは名前の通り、冷たい光沢をした鉄板に包まれている。
 荒地とあってバスの揺れは、けっこうなものだ。
 がたんがたん、と不愉快に揺れる。
 その為、バス内の客室では、皆が皆、居心地が悪そうにしている。
 乗客は、壁に沿うように背を預け、団子の様に連なって座っていた。
 上等なシートなどあるはずもない。
 それに等しい乗車代をとっているのだから当然だ。
「――でさ……もうすぐ着くはずのメガロシティには、すっげーでかい橋があるんだよ」
 一人の青年が、他の乗客の迷惑にならないように、小声で話しかける。
「橋? なんでさ」
 話しかけられた少年が、同じように小声で問うた。
「なんだよ、お前……『あんな田舎で、一生、過ごすなんて絶対イヤだ』とか言ってたくせに故郷の外の事、何も知らないんだな」
 青年が、呆れ果てたように言う。少年は、その様子に気を悪くしたのか、口を尖らせた。
「いいじゃないか。その方が、期待が高まって」
「そりゃあ、そうだが……無知のまま外の世界に飛び出したって、いいことないぞ」
 青年は、軽く嘆息すると腕組みをした。
「いいか? 大陸には、三つの大都市……メガロシティが、あるのは知ってるよな?」
 青年の説明するような口調に、少年は馬鹿にするな、と少しムキになる。
「それぐらい、知ってるよ。メガロシティは、商業や工業の中心で、たくさんの人が住んでるんだろ?」
 青年は、その通りと頷く。
「その三つのメガロシティには、外海に出る為の橋が、それぞれひとつずつかかってるんだ」
「外海に出る為? 船を使えばいいじゃないか。メガロシティ以外にも、船を持ってる町は、大陸でもあるんだろ?」
 少年が、僅かしか持っていない故郷の外の情報を、惜しげもなく口にした。
「橋の役目は、それだけじゃない。本当の目的は、外海に浮かんでる大陸外のメガロシティに直通する為の線路が敷いてあるんだ」
 青年は得意そうに、無知な少年にたいして己の知識を披露している。
 そんな田舎者、二人の傍らで、一人の男が彼等の話に耳を傾けていた。
 適度に伸ばした髪は、明るめの茶髪で、少し寝癖がかっている。
 瞳の色は、色調の強いエメラルドグリーン。目つきは悪い方で、遠目に見ると睨んでいるようにも見えなくはない。
 180cm近い身長は、中肉中背でバランスが整っている。
 その身体は、ダークブルーのインナーに同色のパンツに包まれていた。そして、パンツの上には、白のオーバーズボンがベルトで吊られている。
 丈夫そうなベルトの脇にはポシェットがついている。また、そのベルトの後ろでは、黒光りする鉄塊がぎらりと輝いていた。
 男は、シニカルに口の端を持ち上げると、話をしている二人に近づいた。
「おいおい、そんな田舎モノ丸出しの会話してっと、カモられるぞ」
 突然、話に入ってきた男に困惑して、二人の田舎ものは、男の顔をまじまじと見つめた。
「カモ……?」
 少年が、やっとそう訊き返す。
「騙されて、イタい目を見るってことだ。金を騙し盗られたり、因縁つけて殴られたりな。最悪、死んじまうこともある」
 青年が、忠告どうも……とだけ返す。
「そんなに、“外”は治安が悪いのかよ?」
 少年が、まだ信じられない、といった具合に男に再度訊いた。
「悪くなかったら、装甲バスなんて物はねぇよ。外は、野党や傭兵くずれの盗賊でゴロゴロしてるからな」
 それを知らなかったのか、青年も思わず身を乗り出す。
「……おいおい、見ず知らずのオレの言う事なんか、簡単に信じちまっていいのか? オレが、もしかしたら詐欺師で、お前らの金を狙ってるのかもしれないんだぜ」
 男は、挑発するかのようにシニカルに笑むと、試すように言ってのけた。
 少年は、その言葉に思わず身構え、青年はというと後退する。
「まぁ、他人の話を信じるかなんて、手前の勝手だがな。せいぜい、気をつけろよ」
 そう言うと、男は二人のもとを去っていく。
 少年と青年は、男の勝手な言い分に僅かに顔を険しくすると、話を再開した。
 ここで、この勝手気ままな男の紹介をしておこう。
 
 ロッド・リヴォルバー……

 乗車金代わりに、このバスの警護を任されている、ただのならず者(ローグ)だ。


 続く
2004/02/12(Thu)11:43:04 公開 / とーるぎす
■この作品の著作権はとーるぎすさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
 はじめまして。
 オリジナル小説って、ついつい説明が多くなってしまって難しいですね。
 1話目は、世界設定の説明で、つまらなくて申し訳ないです。
 感想、注意がありましたら、お願いします。
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