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『輝月夢語 Part 1.』 作者:鈴音 / 未分類 未分類
全角1523文字
容量3046 bytes
原稿用紙約5.95枚
              ひらり はらはら
          漆黒の闇に浮かぶまんまる月夜に
                蝶が舞う

               夢幻のように  



**************************************
『そなたの願い叶えてしんぜよう』
月明かりをバックに異様なほど輝きを纏った少女は
平安時代の歌人がごく普通に詩を綴るのと同じように言葉を紡いだ。
そして驚く俺に少女は手を差し出す。
反射的に だしてしまった 手には銀色の女用のかんざしが置かれた。
『何か用があるときはそれを頼りにするとよい』
少女は一瞬切なそうに瞳を細めて言うと、そのまま消えた。
夢幻のような感覚でそこで俺のその日の記憶は途絶えた。


朝起きると、自分のベッドの上に寝ていた。
「夢だったのか?」
未だ覚醒されていない頭で考える。
ふと視線をずらせば部屋の雰囲気と全く同和していない銀のかんざしが映った。
それは昨日の出来事は夢ではないと知るには充分であった。
頭がクラリとする。
なんだコレは。つぶやきは声にならず息が空気を振動させる。
考えてもしょうがない。
そしてふと部屋の時計が8時を過ぎているのに気づき慌てて飛び起きる。
急いで制服に着替え、学生用の鞄にかんざしを適当に放り込む。
そしてあわただしく階段を駆け下りて朝食用の牛乳を飲んで
パンをくわえると居間で座って待っていた人物に手を合わせる。
「悪ィ、岬」
ほりゃひこおへ(ほらいこうぜ)
とパンをくわえたまま口を動かす。
岬と呼ばれた同じ高校の制服を着ている少女は怒った顔を見せたが
急ぐように時間をみると慌てて走る。
その後ろ姿をおって俺も家に出る。
家の前は坂になっていて、長い。
先に駆けだした岬にもすぐ追いついた。
あ、言うの忘れたけど俺、砂央陸(さなか りく)
瀬王高校に通う高校三年生。
隣にいるのは幼馴染みの 丹郁 岬(あかさか みさき)
俺らが通ってる瀬王高校はこの市にある唯一の学校だ。
だからほとんどのやつは一緒の高校に通ってる。(まあ人口が少ないとこなわけで)
「ていうかさっきから誰に向かって喋ってるわけ?」
さすが岬。なかなか鋭いツッコミ。
「ったく。あんたの所為でいぃっっつも遅刻すれすれなんだから。
 たまには迷惑かけないように早起きする心はないわけ?」
「別に頼んでねえのに迎えに来てるのそっちじゃん」
売り言葉に買い言葉。
「・・・・・っ」
いつもここですぐに言い返してくるのに今日の岬は呆れたようにため息をつく。
「あたしはねぇ。おばさまに頼まれてるのよ?!
 あたしが迎えに行かなきゃあんた本当に遅刻してるじゃない。
 一限目さぼるつもるだろうけどそうはいかないんだから」
第二のお袋みたいだな。と言う言葉は敢えて呑み込んで
アハハと苦笑を返す。
「もう、全然わかってないでしょ?」
怒りマークを露わにして岬はいう。
「わかってるって。おまえのおかげで遅刻はなし。 だろ?」
頭の後ろで両手を組んで俺は「感謝シテマス」と答えると
岬は「わかればいいのよ」とつっけんどんに返してくる。
そんな風に話をしているうちに何とか今日もチャイムが鳴る前に学校につけた。
クラスが違うから下駄箱で別れ、
去り際に「じゃあ、帰りね」と岬がいって
「はいはい」と俺は返すと自分の下駄箱で靴を履き替える。
「おっす、陸」
同じクラスの男子に話しかけられて適当に返事を返す。
いつもの光景。
何も変わらない。
授業中馬鹿なことばっかりやってるやつらも、
いつものように雑談に逸れていく先生も、かりかりしてる先生も、
何だか何十年も見てきた光景のように思えてくる。
「退屈だな」



そう。
俺は、なにか
変化を求めていたんだ。








続く。
2004/02/04(Wed)14:22:09 公開 / 鈴音
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■作者からのメッセージ

題名は「きげつむがたり」と読みます。
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