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『落書きのウエ』 作者:晋出霊羅 / 未分類 未分類
全角1187.5文字
容量2375 bytes
原稿用紙約4.6枚

 私は昔から変わり者だと言われた。
 確かに言動は変だと思う。 でも、特に変だとは思わない。
 でも、私には皆が見えない物が見える。


 ある日、病死した物書きだった母の雑記を見つけた。



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――




 私のノートにはいつも落書きが踊っていた。
 顔は丸くて胴体は棒、手足は線の針金人形だ。
 何時からそうなったかは分からないが、名前はウエと言った。

 ノートだけに留まらず、小学校の時から夏休みの宿題の絵や、作文の端に居る時もあった。

 ウエは、不思議な力を持っている。
 ウエが描いてあるノートを提出した時、落書きに厳しい先生に見つかった時も、一度も怒られた事は無かった。

 中学に上がり、期末テスト実力テストという時も必ず姿を現した。
 解答用紙の真ん中にウエが居ても、何も言われなかった。
 矢張り、ウエの力は強大なのだと思った。

 何の問題も無く高校に上がると、皆はウエが見えないという事を気付き始めた。
 そして、今まで一度も考えなかった事を実行に移した。

 ウエを消しゴムで消す。

 ウエは、消えない。

 修正液で塗り潰す。

 何故か、ウエに弾かれるように流れ、ウエは消えなかった。
 結局、ウエを消す事は出来なかったのだ。

 初めて友達にウエの事を話した。
 頭の心配をされた。 矢張り、ウエは私にしか見えないらしい。

 ウエは、とても不思議な『生物』なのだ。
 ノートの端に居たウエは、何時の間にか真ん中に来ていた。
 只立っているだけのウエが、走っている恰好になっていた。

 そう、ウエは生き物なのだ。
 私は生まれてこのかたウエを描いた事は無い。
 でも、ウエは居るのだ。

 高校三年のある日、河原にて重大な実験を決行した。
 
 ウエを、燃やす。
 
 ノートの端に居たウエを切り取り、ライターでウエに火を点ける。
 何も起こらないで終るかと思ったとき、それは飛び出した。

 ボイスチェンジャーの悲鳴だ。
 
 私はそう思った。 そうとしか形容できなかった。
 悲鳴と共に、大きさ五センチ程の、顔が丸く胴体は棒、手足は線の生物が飛び出した。 ウエだ。
 
 ぎゃー、あー、うあー。

 苦しんでいる。 ボイスチェンジャーの声で叫びながら私の周りを走り回り、河原に吸い込まれるように消えていってしまった。







 まぁ、そういう事も色々有って、私はこうなったけどね。
 全く、ウエの事を発作的に思い出したら、書き残したくて。
 それにしても、ウエって一体何



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 雑記の不自然に途切れた先には、頭は丸く胴は棒、線は手足の落書きが踊っている落書きと、数滴の水が落ちた形跡が有った。

 その落書きは、私のノートに踊っている落書きと同じだった。
2004/01/03(Sat)17:06:24 公開 / 晋出霊羅
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取り敢えず、テンポ良くパッと読めると思います。
話に一貫性がないのは弱点でした。
淡々としすぎているかな?
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