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『いつか貴方と一千の星−前−』 作者:柳沢 風 / 未分類 未分類
全角2047.5文字
容量4095 bytes
原稿用紙約8.3枚
俺の住んでいる所は、いわゆる都会というもので、
夜はビルの光が煌き、
代わりに『星』の光はほとんど見えなかった。
だから見てみたかった。
夜空に満開の星を。
テレビとかで取材しているところも見るが余りきれいじゃなかったり、
写真なんかで見たら余計に変な感じだった。
俺がそんなことを考えて少しため息を漏らした時、
親父がふいに言ってきた。
「勇人、そんなに星がみたいなら見に行くか?」
親父の本当に軽い一言が、
俺の顔を赤く染めた。
「行く、絶対行くぞ!」
俺は大声で言った。
自分でも、
なんでこんなに星が見たいんだろうと不思議だった。
そして、
なんでこんなにうまく話が進むんだろうと不思議だった。



次の三連休の初日の土曜日。
俺はひとり、妙に浮かれていた。
親父からも気持ち悪がられたほどだ(そのときの自分の顔が少し気になった)
だがそこから、笑うことが出来ないほど大変だった。
まずは電車に揺られて三時間。
バスに乗り換え一時間半。
それから二時間かけて険しい山道を登って行った。
でも、初めての山道はとても新鮮だった。
そして、家を早く出て(六時位)本当によかったと思った。
だが、なぜ星を見るためだけに、
こんなに険しいところを行くのだろう。
俺がそんなことを思っていたそのとき、
ぶわあ!
俺の視界の中にたくさんの色が飛び込んできた。
これは・・・、紅葉?
少し怖いくらいに真っ赤な紅葉の木の置くに、
古い洋館みたいな建物がたっていた。
それを見ると、親父はやわらかい笑顔を見せてゆっくりと言った。
「勇人、ここで三泊二日泊まるんだ」
「・・・そう」
俺は小さく返事をする。
そのまま洋館に進んで行くと、
洋館の玄関の前にここの紅葉のように真っ赤な着物を着た少女がひとり立っていた。
見た目的に俺と同じ15歳位かそれより下位だろうか。
その子は突然、俺達に気付いた様で目を少し見開くとゆっくりと頭を下げた。
「ようこそ『星紅葉館』へ。ゆっくりしていって下さいませ」
少女は礼儀正しく言うと、後ろの玄関のドアを開けた。
きっとこの洋館の子供だろう。
俺が思うと、少女は軽く俺の手を引いて歩き出した。
「へ、どこへ・・」
俺は焦って親父の方を見たが、
親父の方は全然気にしていないようだ。
そして少女はひとつの部屋の前で止まって言った。
「ここが一番紅葉が美しく見え、夜には満点の星も見える『紅葉の間』でございます」
こんな洋風な感じのところが『紅葉の間』かよ!
と、心の中で突っ込みを入れながら俺はあることに気付いた。
「あ、他の人は居ないんですか?女将さんとか、バイトの子とか・・」
すると少女はきょとんとした顔になった。
「はい。ここで働いているのは私ひとりです」
「・・え・・」
こんな広い洋館でひとり?
しかもこんな子供が?(といっても俺も子供だが)
だが少女はまったく気にしていない様だ。
そして明るい笑顔を出して言った。
「申し遅れました。私は『星紅(せいこう)』という者です。
なにかありましたら何なりとお申し付け下さいませ」
そこまで言うと星紅と名乗る少女は、
突然俺の腕を引っ張ってきた。
「勇人さん、一緒に外へ遊びに行きませんか?」
あれ、なんで俺の名前を知っているんだろう。
親父が教えたのか?
「あ、ああ、いいけど。えと、星紅さん」
俺がぎこちなく言うと、
少女がするどく睨んできた。
「な、何」
「勇人さん、私のこと呼び捨てで呼んで下さい」
俺はつい「へ?」と叫んでしまった。
焦って少女にきく。
「何で!?」
すると少女は大声で言った。
「お友達の印です!」
おいおい、俺がいつ友達になった。
だが、俺は少女の真剣そうな目をそらす事が出来なかった。
「・・わかった。せ、星・・紅」
俺がそう言うと、少女・・・星紅は笑って走り出した。
俺は歩きながらその後を追いかけていくと、
星紅はぱっと振り向いて言った。
「ここ、夜になったら星がすごいんですよ。
初めての星空を楽しんで下さいませ」
「え?」
なんで俺が星を見たことがないのを知ってるんだ。
「なんで知って・・」
俺が聞く前に星紅は紅葉の木の方へ走っていく。
そのとき俺は、
星紅の着物の赤と、
紅葉の赤が重なって、
星紅自身が消えてしまいそうだと思った。
すると星紅がゆっくりと立ち止まって話し出した。
「勇人さんは、
ここで見える『星』の言い伝えを知っていますか?」
「知らない」
俺は素直に答える。
すると星紅はゆっくりと振り向いてそっと言った。
「じゃあ、教えます」







俺はこの洋館に不思議なものを感じていた。
当然、星紅にも感じていた。
俺がここに来た理由はただ、
星が見たいというだけだった。
なのに今、
紅葉に囲まれた場所でひとりの少女と静かな時間を過ごしている。
それが妙に不思議だった。
そして親父が、
俺達を見ながら薄っすらと涙を流しているのに気が付かなかった。





そのとき俺は、
親父の秘密も、
この洋館の秘密も、
・・・星紅の秘密も、
そしてここの『星』の秘密も、
何も知らなかったんだ。



2003/12/03(Wed)21:52:43 公開 / 柳沢 風
■この作品の著作権は柳沢 風さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
久しぶりに書きました!
この頃用事がいっぱいで書けなかったんです。
アハハ。
私のことを知ってる方も知らない方も、
よろしくお願いします!
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