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『天上の世界から…。』 作者:珠洲 / 未分類 未分類
全角1317.5文字
容量2635 bytes
原稿用紙約4.4枚

第一話 天からのお迎え!?


クッチャクッチャクッチャ・・・。
星が光り輝く夜・・・カップルがぴったりとくっついて歩いているのを横目にガムを食いながら歩く少女・・・澪。冬月澪(ふゆつき みお)が歩いていた。彼女はいたって普通の女の子だ。髪はストレートヘアで赤いパーカー。ジーパンというちょっとボーイッシュな服装だ。
どんどん人がいなくなり静けさが戻る。だが澪はそんなことは関係なしであてもなくうろうろとうろつく。

少し歩いてピタリと止まり、空を見上げる。
「・・・そろそろ帰るか。いいかげん帰んないとドア開けてくれないかもな」
『待ってください・・・』
「ん?」
後ろを振り向くが誰もいない。
「気のせいか・・・。」
『気のせいでは・・・ありません』
そのとたん、カーッっと光が当たる。車のライトとは違う、あたたかい光。いつまでもあたっててもいいといってもいいぐらいだ。
そんな光がふっと消えると、澪は目を見開いた。きれい。きれいすぎる!
光の中から現れた少女は長い金髪で大きな目に整った顔。白いはだに長い手足。白い無地のワンピース。そして・・・その白い肌や服に負けないくらい大きく、まっしろな翼・・・。
「・・・天使?」
そう言うと彼女はふっと笑みをこぼし、そうです、といった。
「わたしは天使・・・。この世界をささえる神につかえる者・・・。わたしは、い
 え、神があなたを必要としているのです。」
「・・・えっ!?」
澪はおどろきの声をだす。神がわたしを必要してる!?どういうことだ?
「お願いです。あなたが必要なのです。わたしと一緒にどうか天上の世、」
「な〜にいってんだよローちゃんよぉ。」
天使が言いかけた時に別の声がじゃまをする。・・・ローちゃん?
「なっ・・・あなたは!?」
天使が向いている方を向くと大きな機械・・・いや、よくみるとバイクが浮いてる!
「な〜にが『あなたは!?』だ。いいかげんその声やめろよな!」
そのバイクに乗っている少年がバイクといっしょにわたしと天使の間に下りる。天使はふぅとひと息ついて話をつづける。
「と・・・とにかく!彼女はわたしと来てもらいます!あなたには関係ありませ  んから・・・。」
「彼女が必要?ふ〜ん、まさかカラオ様からとか?」
「な・・・なぜそれを!」
天使ははっと口をふさぐ。少年はその答えを聞いてニヤニヤと笑う。
「な〜るほど・・・ほとんどの話の内容がわかったぜ。ありがとよローちゃんvv」
天使のほうを向いていた少年は澪の方を向く。
「というわけで、お前はおれときてもらうから。よろしい?」
「へっ?」
そう言うと乱暴にわたしをバイクに乗せる。
「そんじゃ、しっかりつかまってろよ!」
「は、はい〜!?」
ブオ〜ンとエンジン音をだしてバイクはふわりと浮かぶ。
「そんじゃな。ローちゃん♪」
そう言ってすごいスピードでバイクは空にむかって飛び出した!
(ど、ど〜なってんのよ〜!?)
澪は心の中で叫んでいた・・・。


澪を乗せたバイクが見えなくなると、天使は独り言をぼやいた。
「・・・まぁいい。どうせあいつのいる場所はわかっているんだから・・・。」
さっきより低い声で言うと、天使は翼を広げ飛び立っていった・・・。

2003/11/10(Mon)17:47:26 公開 / 珠洲
■この作品の著作権は珠洲さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
ここまで呼んでいただいてありがとうございました!まだまだ未熟ですが、がんばってかいていこうと思います!
それでは〜。
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