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『黒の大陸 T章 「嵐の前の静けさ」』 作者:Rue / 未分類 未分類
全角786文字
容量1572 bytes
原稿用紙約3.15枚
20XX年、神戸。

荒野と化した大地を1人の青年が歩いている。
特殊自衛隊神戸防衛部隊第2班所属、
神谷 光慈。

「そろそろ時間だな・・・。」

光慈はそうつぶやくと、
北に見える街へと向かった。
神戸8番街・・・。
光慈が護る街だ。

「第2班、神谷 光慈。ただいま戻りました。」
「報告を頼む。」
「異常ありません。」
「よし。行っていいぞ。」
「はっ。」

光慈は上官に報告を終えた後、
地下の管制室へと降りていった。
そこには、光慈の幼馴染がいる。
第7班所属、
龍崎 聖香。

「仕事終わったのか?」
「うん。午後は非番。」
「そうか。久々に一緒にメシでも食うか。」
「うん。」

2人は食堂へと向かった。

ここ最近は特に状況が厳しく、
2人もほとんど不眠不休で働いていた。
休みなんて本当に久しぶりだった。
2人は食堂で食事を摂り、10分ほどお喋りをした後、
すぐに自室へ戻って休息をとった。
次の休みはいつになるか分からない・・・。

そのころ、街の外の監視塔では、
光慈のもう1人の幼馴染が勤務にあたっていた。
光慈と同じ第2班所属、
三上 仁。

「ふぁああああ・・・。交代まだか?」
「こら!三上!!マジメにやれ!!」
「は・・・はい!すいません!」
「・・・何マジにびびってんだヨ。」

仁の後ろで笑っている男・・・。
第1班所属、
シオン ハーティス。

「ひっかかるかなぁ、普通?」

もう1人いる。
同じく第1班所属、
加納 梨絵。

「あ〜びっくりした・・・。
 お前らなぁ!やるならやるって言えや!!」
「・・・言ったら意味ナイでしょ。」
「同感。」
「・・・で、何か用?」
「別に、君をからかいに来たダケ。」
「・・・ま、いっか。許してやる。」

その場を和やかな空気が包む。
3人とも久々におもいきり笑った。

しかし、楽しい時間は長くは続かなかった。

人類保全政策最終作戦が開始されたのだ・・・。

2003/11/03(Mon)17:08:05 公開 / Rue
■この作品の著作権はRueさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
<おまけコーナー>
・光慈の年齢は19歳。
・特殊自衛隊神戸防衛部隊(←長い!)は
 全部で9班あり、1〜6班が実動部隊、
 7,8班が管理・指令担当、9班が医療
 部隊となっている。
・○ヴァの「人類補完計画」とは名前は似て るが、関係ない。
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