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『銀河のシズク−1−』 作者:柳沢 風 / 未分類 未分類
全角1048文字
容量2096 bytes
原稿用紙約4.75枚
 
プロローグ
         
「はあ・・はあ・・」

息を切らしたような音が、夜の町に響き渡った。
私は、不覚にもその音に気付かずに音のする方を通り過ぎる。
その時、私の横をものすごい風が通り過ぎていった。
『・・・。ただの突風ね。』
私は普段ひとつにまとめている長い髪をほどいて軽く走りながら家に帰った。
『そういえばさっきの突風・・、 
少し銀色っぽかった・・・・・?』
私はその時知らなかった。
さっき自分がきづかっかたったあの音の意味。
そして私の未来のこと―・・・。

― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―


―1・ふたりの少女―


8月。
ある古い蔵の中でふたりの少女(といっても15歳くらい)がいて、そのひとりがほうきを片手に掃除をしている。
髪に軽くパーマをかけたほうの少女が髪をいじりながらもうひとりに話しかける。
「ねえ雫。こんなふっるーい蔵の掃除なんてつまんないじゃん!
それに今日日曜だし、どっか遊びに行こうよぉっ」
それを聞いて、長い髪をひとつにくくった少女がいやそうに振り向く。
「私は掃除好きだからいいのっ。それにこの蔵は3年前死んだおじいちゃんの大好きだった蔵なの。だから綺麗にしてるの!」
そしてまたプイッと後ろを向いて床を掃きだした。
それを聞いて相手も言い返す。
「あーあー、やっぱり優等生君は律儀だね〜」
といやったらしく言うと、雫とよばれていた少女が振り返って言う。
「うるさい!
そんなに行きたいならあんたひとりで行けばいいじゃない!
そうでしょ?
茜お姉ちゃん〜。」
「・・・っ(むかっ)」
すると雫が何か思い出したように目を見開いた。
「そうだ、お姉ちゃんって・・
もう死んでたんだった」
するともうひとりも手をぽんと叩いた。
「そういえばあたし、
死んでたんだっけ??」



このふたりは『高神茜』と『高神雫』。
2歳違いの姉妹だ。
元気で楽天家の姉、茜に比べて
妹の雫は律儀的な優等生だ。
だけどふたりは仲が良かった。
両方、自分に足りない部分を補うように、
ふたりそろって初めて一人前だった。
そう、
茜が祖父と一緒に交通事故で死ぬ前までは・・・。












あの日から、
私は考えが変わった。


私以外の人はみんな楽しそう、うれしそうだと思った。


私の『明るさ』が違う所へ行ってしまって、
私の中の何かがかけていた。


一人でいくなんてずるいと思った。

なんで私ばっかり・・・と思った。


そのときから

私にある能力が目覚めた。

それは



霊能力。



2003/10/24(Fri)23:20:43 公開 / 柳沢 風
■この作品の著作権は柳沢 風さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
久しぶりに投稿しました!柳沢です!!
私を知らない人は記憶の隅っこにでも入れてくれたらうれしいです!!
ついでに次に主人公2が出ます。
これからもよろしくおねがいします!!
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