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『a ra ta / a i [2]』 作者:さこ / 未分類 未分類
全角997.5文字
容量1995 bytes
原稿用紙約2.8枚
 ぼけっとした顔をしていた。きっと私のことなんて知らなかったのだろう。けど私は知っていた。小さい頃1度だけ会ったことがあるのだ。周囲から爪弾きされ、母親からさえ疎んじられていたあの頃。

        ***      ***      ***

 私は耐え切れなくて家出を試みた。夕暮れに差し掛かる頃まで、1人公園のベンチに蹲っていた。公園からは1人また1人と人が消えていく。「お母さんは私を探さない。むしろせいせいするはずだ。」これからどうしようか、と考えていた時だった。
 「どうしたの?」 声をかけられた。優しい声だったけれど、顔を上げられなかった。顔を上げたら最後、この人は行ってしまう。私は『みんなと違う』から。
 「泣いてるの?」 私はそれまで泣いてはいなかった。けれど、気付いたら涙があふれていた。――とても怖かったけれど顔を上げた。
 その人・・・男の子は見たことが無い子だった。この辺の子ではない。目が合った。不思議そうに、そして次に笑みをこぼしながら、「キレイだね。それ。」と言った。私は初めての反応にびっくりして、とまどって、笑ってみた。下手な笑い方だったと思う。それまで笑ったことなど無かったからその子の真似をしてはみたけれど、上手くできなかったのだ。
 「アラター!!帰るわよう!」 その子のお姉さんらしい女の子が遠くに見えた。この子も帰ってしまうんだ、とぼんやりしていると「きみも」・・・「アイだよ。」「アイも帰りなよ。暗くなったら、変な人がでるって姉ちゃん言ってた。」てっきり『お母さん』の単語が出てくると思ったので、「お母さん、は?」と聞いてみた。「僕んちは、父さんも母さんもいないんだよ。」とその子はあっけらかんと答えた。私とは違うけど、この子も大変なんだと思い、その言葉で帰ろうと思って立ち上がった。

          ***       ***       ***

 母が再婚して転校することとなった。そして、転入先の高校で彼を見つけたのだ。井上 新 彼の名前、顔、間違いない。けど彼は私に気付かない。私はソレを隠しているので当たり前なのだけど。
 だから、彼から声をかけられて嬉しくもあり、今まで気付いてくれなくて憎らしくもあった。だから、噛み付くようにキスしてやった。感情そのままに。前にいえなかった『ありがとう』をこめて。それから、「紫紺」と記憶の断片を。

2003/09/23(Tue)02:22:48 公開 / さこ
■この作品の著作権はさこさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
[2]あげました。
これから紫紺視点と新視点で交互にやって行く予定です。ぎゃーっ 拙い文章で申し訳ないです。でも書いてるのって楽しいですね。
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