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今晩は、海里様。せんだいかわらばんと申します。初めまして。御作を読ませていただきました。 私は短編を書いたことがないので、的を外しているかもしれませんが、感想を述べさせていただきます。 最初読んだときには、何とコメントを書いていいのかわかりませんでした。何というか、無難にまとめているというか。裏を返せば抑揚があまり感じられないというか。 可もなく不可もなくといった感じでした。 リアルタイムに淡々と物語が進行しているような感じで、それがコメントの書き込みを躊躇わせたのでしょう。 御作のテーマは恋とセックスということですが、思うにそのテーマの掘り下げが足りないのではないでしょうか? 恋やセックスがテーマなら、主人公の女の子と雪奈のドロドロとしたところを徹底的に書いてみるとか。そうした状況を交えて心理描写を書いていけばもっと深みのある作品になるような気がします。でもそうするとタイトルとの整合性も取れないような気もしますし。 要は、恋やセックスを通じて何をおっしゃりたいのかが私には伝わってこないのです。 気の利いたコメントが出来なくてすみません。 登竜門にはすごい書き手さんが大勢いらっしゃいますので、ぜひご一読いただいた上でコメントを残されてはいかがでしょうか? 私などよりより的確な感想をいただけるのではないかと思います。 それでは頑張ってください。 | |||
せんだいかわらばん | |||
面白かったです。とても綺麗にまとまっているし、江國香織のような透明感が僕は好きです。本来どろどろしてしまいがちな題材を淡く薄めて綿に染み込ませるような表現の小説は、ちょっと疲れた時に読むといいですね。 大学生の恋とセックスがテーマとのことですが、僕はちょっと違うなという印象を受けました。あえてテーマを挙げればこれはモラトリアムだと思います。結局どうしようもない、望むような結末に至らないと知って尚、結論を先延ばしにする恋愛。大学生という立場はまさにモラトリアムそのもので、寂しさとほのかな期待が入り混じっています。 海里さんの長編を読んでみたいとも思いますが、こんな調子で短編をいくつか書いてもらいたいという風にも思います。それではまた。 | |||
プリウス | |||
こんばんは、初めましてー。もげきちと申す者です。御作拝読させて頂きましたー さてこの作品に出てきた沙希さんは本当に凄く凄く遼介さんの事が好きなのでしょうか? ただ何となく好きで身体を預けているだけで満足する関係は確かに気持ち良く、相互にとって都合が良いものですが――何も残りません。このままだと、結局ただの自然消滅で終わりそうで、どこか釈然としない読後感がありました。それどころかバレずに済んだと遼介がほっと息を吐いて安心している姿が出てきてむかつきました(笑) 自分としてはそんな男を追い詰める情念。泣いた、悔しい。でも、「いつか」を信じてずっとこの男を待ってやる! そんな覚悟を、どこかドロドロとしたものを、この綺麗な文章の中で見たかったです。 本当正直、自分が本気で怒った友人が、沙希さんのように都合を分かってくれていた上で、黙って居てくれるような「最高に男にとって都合の良い女!」だったので心配です。そして出来れば、そんな「ただ理解がある」だけの自己解決悲劇型女性に沙希さんはなって欲しくない。そう思ってしまった変な男の感想でした。 でも、まぁ綺麗事だけで片付けたくなるのは高校生、大学生の性なのかな? 私は嫉妬しない。とか言ってる娘だっているしなぁ。明らかに嘘だったけど(笑) 表面だけでカッコつけるか、それから脱皮し自分自身のドロドロとしたものと向き合い、色々な意味で恋愛するか。その境目に居るのがその年代だと思うので、これから海里様が良い恋愛をなさって幅がドンドン広がっていけば! と応援しております。 ととと、長々と好き勝手に感想を失礼しました。ではでは海里様の次作を楽しみにしつつ失礼します | |||
もげきち | |||
とてもイマドキで、盤麺(ギタリスト)との”都合の良い”セフレ関係とか。”それでいい”と思います。あとは「雪奈」は”誰か女性が入っている”のを気付いてるんだろうな、と。そっちの方を色々考えてしまいました。 | |||
砂漠 | |||
はじめまして。作品読ませていただきました。 僕も江國香織のような雰囲気の小説だなと思いました。主人公のわずかな心の揺れが、繊細な文章で書かれていて、なかなか良かったと思います。文学寄りのおしゃれな短編として、綺麗にまとまっていると感じました。 恐らく海里さん御自身も良く分かった上で書かれたのだと思いますが、これは二人の女のドロドロを書き込んだりしては心理描写として全く浅いものになってしまう作品だと思いますので、このままで良いのではないでしょうか。 つまらないことですが、鍵括弧の文末の「。」は不要とされているようです。 | |||
天野橋立 | |||
せんだいかわらばん様 ご感想、ご意見を頂きましてありがとうございます。 >何というか、無難にまとめているというか。裏を返せば抑揚があまり感じられないというか。 >可もなく不可もなくといった感じでした。 >リアルタイムに淡々と物語が進行しているような感じで、それがコメントの書き込みを躊躇わせたのでしょう。 私自身、無難にまとめたと感じていました。 もともとは友人(ギタリストで指先が硬い)をモデルに思いついた題材だったので、ストーリーが後付けになってしまいました…。 コメントを下さって、とても嬉しいです。 >御作のテーマは恋とセックスということですが、思うにそのテーマの掘り下げが足りないのではないでしょうか? >状況を交えて心理描写を書いていけばもっと深みのある作品になるような気がします。 女主人公と「雪奈」のどろどろ。 これについては、実は登場人物各々が自分の“どろどろの感情”をもてあましてしまう、という方向で一度書いてみたのですが、 なんともうまく表現できず、今回のような形にまとめてしまいました。 「深みのある作品」、憧れです。 次は、心情描写を重視してみたいと思います。 >でもそうするとタイトルとの整合性も取れないような気もしますし。 タイトルは、最後まで悩みました。 結局、欲望のままに生きることに苦悩する遼介(という描写もせずに皆さまに任せてしまいましたが)、つまりギタリストに焦点を当てていただければ、という気持ちでタイトルを付けました。 >要は、恋やセックスを通じて何をおっしゃりたいのかが私には伝わってこないのです。 な、なるほど……。 これは、完敗です。 私はまだ21年しか生きていませんが、今感じていることを文章にこめたつもりでした。 これは今ことばで説明するよりも、今後の作品で表現していけたら、 そしてせんだいかわらばん様に「こういうことが言いたかったんですね!」とおっしゃっていただけるよう、精進いたします。 たくさんアドバイスを下さり、本当にありがとうございました。 今後とも、ぜひよろしくお願いいたします。 | |||
海里 | |||
プリウス様 ご感想、ご意見を下さって、ありがとうございます。 >面白かったです。とても綺麗にまとまっているし、江國香織のような透明感が僕は好きです。 >本来どろどろしてしまいがちな題材を淡く薄めて綿に染み込ませるような表現の小説は、ちょっと疲れた時に読むといいですね。 「淡く薄めて綿にしみ込ませるような」……非常に優しい表現ですね。驚きました。 江國香織さんだなんて、身に余ります。 お世辞でも、「透明感」があるとおっしゃって頂けて、とても嬉しいです。 お恥ずかしながら、江國さんは1冊しか読んだことがありません。明日にでも図書館から借りてきて勉強したいと思います。 >あえてテーマを挙げればこれはモラトリアムだと思います。 >結局どうしようもない、望むような結末に至らないと知って尚、結論を先延ばしにする恋愛。 >大学生という立場はまさにモラトリアムそのもので、寂しさとほのかな期待が入り混じっています。 プリウス様、千里眼かと思いました。 結論を先延ばしにする恋愛、まさに、この小説でもそうですが、私含め周囲の大学生はみなそのような色合いの恋愛をしています。 モラトリアム、ということばについて、もっと調べてみます。 いつか確固としたメッセージをもった作品を作り上げてみたいです。 >海里さんの長編を読んでみたいとも思いますが、こんな調子で短編をいくつか書いてもらいたいという風にも思います。 本当に、ありがとうございます。 このような温かいお言葉を頂いて、ますます創作意欲が湧いてきました。 今後とも、ご指導いただければと思います。よろしくお願いします。 ********** もげきち様 ご感想、ご意見を下さり、ありがとうございます。 >作品に出てきた沙希さんは本当に凄く凄く遼介さんの事が好きなのでしょうか? >どこか釈然としない読後感がありました。 >バレずに済んだと遼介がほっと息を吐いて安心している姿が出てきてむかつきました(笑) 主人公は、私のなかでは「都合のいい女と分かっていても遼介への思いから逃れられない自分、を認知しつつ嫌っている女性」です。 遼介は「欲望のままに生きている自らを受け入れる周囲の人間が信用出来ない自分、を認知しつつそれもひとつの賢い生き方だと言い聞かせている男性」のつもりです。 釈然としない読後感、これはおそらく、ストーリーの作り込み不足からではないでしょうか。 私自身、深く反省している点です。 >覚悟を、どこかドロドロとしたものを、この綺麗な文章の中で見たかったです。 そうおっしゃっていただけて、とても励みになります。 実はどろどろしたバージョンもございますので、もっと練ってから日の眼にさらしたいと思います。 >「ただ理解がある」だけの自己解決悲劇型女性に沙希さんはなって欲しくない。 自己解決悲劇型、これは耳が痛いです。 この主人公「沙希」には表面上、そうなってもらう予定だったからです…。 >でも、まぁ綺麗事だけで片付けたくなるのは高校生、大学生の性なのかな? うっ……、とことばにつまってしまいます。 私も大学生で、自己解決悲劇型にどうしようもなく惹かれてしまうんですね。悲しいうえに美しいので。 >表面だけでカッコつけるか、それから脱皮し自分自身のドロドロとしたものと向き合い、色々な意味で恋愛するか。 >これから海里様が良い恋愛をなさって幅がドンドン広がっていけば! と応援しております。 アドバイス、そして応援してくださり、本当に、ありがとうございます。 実生活でもあまり幅の広い恋愛はしておりませんので(苦笑)、様々な物語に触れて経験値を上げていきたいと思います。 どろどろしたものともっともっと向き合いたいです。 今後とも、ご意見など頂けたらとても嬉しいです。 | |||
海里 | |||
砂漠様 ご感想を下さって、ありがとうございます。 >とてもイマドキで、盤麺(ギタリスト)との”都合の良い”セフレ関係とか。 >”それでいい”と思います。 作品を肯定してくださって、嬉しいです。ありがとうございます。 イマドキ、とは意外でした。「都合のいい関係」以上のものを描きたいと思っていましたが、みごとに沈没しました。 精進します。 >あとは「雪奈」は”誰か女性が入っている”のを気付いてるんだろうな、と。 それについても、もっと書き込んだらどろどろした部分にせまっていけたかな、と反省しています。 同じテーマで書くときには、自宅でしかセックスしない「遼介」、という部分もクローズアップして、さらに練っていきたいと思います。 もしもまた読んでいただく機会がありましたら、アドバイスしていただけると嬉しいです。 本当に、ありがとうございました。 ********* 天野橋立様 ご意見、ご感想ありがとうございます。 >僕も江國香織のような雰囲気の小説だなと思いました。 >文学寄りのおしゃれな短編として、綺麗にまとまっていると感じました。 江國香織さん、とは恐縮を通り越してただただ驚きです。 文学より、とおっしゃっていただけて、とても嬉しいです。エンターテイメントよりも文学を目指しているので励みになります。 >これは二人の女のドロドロを書き込んだりしては心理描写として全く浅いものになってしまう作品だと思いますので、このままで良いのではないでしょうか。 他の方々とはちょっとちがったご意見ですね。 私自身は、心理描写は「沙希」のものだけに止めることで、「遼介」や「雪奈」の“他者感”が引き出せればなぁ、なんて軽い気持ちでしたが、 ある程度深みを感じてくださったなら、とても嬉しいです。 より、自分の作品を捉えやすくなりました。 心情表現について、さらに磨いていきたいと思います。 >鍵括弧の文末の「。」は不要とされているようです。 これに関しては、私の敬愛する長野まゆみ先生が言い切りや命令のときには「。」、疑問や間延びする場合には「、」というふうに鉤括弧内の文末を書いてらっしゃるので、真似してしまいました。 憧れだけで真似するのはあまり褒められたことではありませんね。 今後、自分の作品に応じて使ってみたい(削除していきたい)と思います。 丁寧にご感想を書いてくださり、ありがとうございました。 今後も、ぜひよろしくお願いいたします。 | |||
海里 | |||
合計 | 2点 |