- 『KIMERA@Dream 』 作者:ゼブル / ファンタジー アクション
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全角3205文字
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原稿用紙約11.7枚
宿屋で休むことにしたレキと美由。しかし、レキは夢の中へと引き込まれてしまう!!はたしてレキは生きて戻る事ができるのか?そして犯人の正体とは!?
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「これは…夢…?」
-----30分前
僕の名前はレキ・ルーン・エッジ。
人工人格「KIMERA」を植えつけられた者の一人。
そして、僕達はそのKIMERAを植えつけた人物とその動機を探して旅をしている。
「レキ〜。宿が取れたよ。」
「うん。いま行く。」
彼女は白獅 美由。
同じく「KIMERA」能力者で僕をサポートしてくれる人。
また絶滅したと言う「猫又族」の末裔でもある。
まだまだ仲間は各地にいるんだけど今は二人で旅をしている。
「わたしお風呂入るから先に食事でもとっといて。」
「うん。僕も入りたいから早くしてね。」
「覗かないで「覗かないから。」
美由は少し膨れて浴室に入った。
『全く騒々しい奴だなあいつは。』
「仕方ないよ。結構歩いたもん。」
彼はホワイト・ドラゴン。通称:H・D。
僕の「KIMERA」でカテゴリーL(レジェンド)のランクS。
その名、姿の通りとても僕が全ての能力を扱う程の器では無いので実質10%も力が出せていない。
もちろん美由も「KIMERA」白虎を従わしている。
この「KIMERA」能力。
僕達は共存しているがKIMERAに飲まれる場合もある。
レキは食堂に行き席に着いた。
(しかし、まるで民宿だな…。
テーブル一本で椅子が1、2、3…双方合わせて40か。)
すると見覚えのある者がメニューを持ってくる。
「メニューでございます。」
レキは差し出されたメニューを取りその者の頭を叩いた。
「なにしてるの?ゼブル」
こいつは「大罪」の「暴食」を司る者ゼブル。
僕とは契約を交わしており呼べばいつでも出てくる。
ちなみに大罪とは魔界(死後の世界の一つ)の治安を守る存在で魔王:ヤマ(=閻魔さん)の下で働いている。
最近はよく地上界で活動している。
魔界の異変=地上の異変らしい。
「いや〜。ここ最近死人が一人も来ず死人リストを見たらいつも以上に発生してて
ヤマ様に暇だから地上を見て来いと言われていたしかたなく来たが腹へってここに墜落。
修理費の代わりにただ働きをしてるんだ。」
と笑いながらぺらぺら話していたが内容は笑顔で語れるような内容では無い気がしたレキであった。
「あれ?ゼブル。
どうしたの?サボり?」
美由は聞いた。
「違う違う」とゼブルは否定し訳を話した。
「ふ〜ん。じゃあ、あの双子もここに来るの?」
美由は少し膨れて聞いたがゼブルはその質問に答えなかった。
「契約者なんだから自分で聞けよな。」
すると白虎が美由にこそこそと何かを伝えた。
『たぶんアレよ。でき婚。』
「あぁ。なるほど〜。」
「違います。」
と本筋から外れた話で盛り上がりすぎてしまった。
ちなみにあの双子とは同じく「大罪」のリーダー格。
「嫉妬」を司る姉リヴァイアサン(通称:リヴァイ)と妹レヴィアタン(通称:レヴィ)の二人で
姉リヴァイとゼブルは婚約関係にあり二人は美由と(二人から強制的に)契約した者である。
そして、みんな就寝して僕は夢を見た。
「これは…鎖?」
レキの体には無数の鎖が貫いていた。
「痛くない…けど抜けない…これは、夢?」
周りを見たら無数の人が同じ現象に合っていた。
そしてある魂は薄れ溶け消えてしまった。
「!?」
それを見て泣き叫ぶ魂。
そう。レキは確信した。
そのころ現実では…。
「朝飯どうする?運ぶか?」
とインターホンでゼブルは美由に連絡したが美由は焦った声で
「レキが消えかけてるの!!はやく来て!!」
レキは冷静に回りを見渡した。
するとここは食堂らしく沢山の椅子と1本の机があった。
「……もしかして!!」
レキは最後のかけにでた。
すると現実で
「ゼブル…どう?」
「いま寝言か知らないが重要なことが聞けた。」
「重要な事…?」
「ああ。もしかしたら助けれる。」
そう言って食堂に行き槍を召還した。
「右の13っと。」
「ねぇ。なにをするの?」
「まぁ…見てなっ!!」
とゼブルは槍を大振りした。
すると謎の煙が立ち昇った。
「あんたはレキの元に行きな。」
「えっ?あ、うん。」
美由は何をしたのかわからないままレキの元に行った。
「やっぱりお前等か…。」
その目の先には肌が青ざめている子供がいた。
「ナイトメアとなると親玉はやはりあいつかな…。」
そしてナイトメアはナイフを持ち襲い掛かって来た。
一方、レキは目覚めておりなにか準備をしており美由がついたころには準備万端だった。
「行こう美由。」
「ちょっ。行くって何処に!?」
「敵の親玉倒し。」
そしてゼブルもナイトメア軍団を蹴散らしており立ち上がった。
「そろそろ来るな。」
すると宿が揺れ停電してしまった。
「なになになに!?」
焦る美由に手を伸ばすレキ。
「危ない!離れないでね。」
としっかり握られた手。
そこにちゃちゃを入れるKIMERA二匹。
『レキ…こんな緊急事態にまでラブラブモードとはやるね〜。』
『あらあら御二人とも御若いこと。』
その言葉達に反応して2人とも顔を真っ赤にし
「「そんなんじゃない!!」」
といった。
そして食堂。
そこでゼブルは1人の人間と対話していた。
「やはりおまえかレギオン。」
レギオンと呼ばれた者は喋りもせずただゼブルを見つめていた。
「飲み込まれたかKIMERAに……。」
するとレギオンは急に攻撃を開始した。
そしてその場にレキ達がかけつけた。
「ゼブル!!」
レキは応戦しようとしたがゼブルは叫んだ。
「マスター!ランタンを探してくれ!!」
レキはその要望に少し疑問を感じたが美由はすぐに気がついた。
「まさか、そいつカテゴリーG(ゴースト)!?」
ゼブルは頷いた。そしてレキに再びランタンを依頼したが。
美由がその依頼を遮断した。
「いらないよ。そんなの。」
美由はレキのあるところを見た。
そしてレキは思いついた。
「そうか!!よし、いくぞ!!」
レキはレギオンに対して突っ込んで行った。
「マテリアル・ウェーブ〈ヒノカクズチ〉!!」
マテリアル・ウェーブとはマテリアルを所持している者だけが使える奥義で
マテリアルの姿形・能力は様々で何種類あるかも不明で
レキの場合は胸のボタンがマテリアルで焔の鎧を纏う事が出来る。
「いくぞH・D!!ビースト・アウト!!」
そしてビースト・アウトとはKIMERAの体の一部を自分の体と置き換える技だ。
他にも様々な技があるが主に使われるのがこのビースト・アウトだ。
レキのビースト・アウトの主な特徴は腕が龍のものに変わるのと翼が生える事だ。
「ギガ・メノス!!」
鋭い爪で傷つけるものの相手は元人間。
途中で意識が戻るケースもあるため戸惑いが生まれている。
すると後ろからこえがした。
「マスター!!どけろぉぉぉぉぉぉぉ!!」
するとゼブルが超速突進をしかけた。
レキは紙一重でかわしレギオンは貫かれた。
するとレギオンから言葉が発せられた。
「ありがと…ゼブル…。」
……。
「なんで嘘ついたんだ?」
「別にヤマ様の件は嘘じゃないさ。ただ生前時の友達に会いたくなってさ。」
「そしたらたまたま…と?」
ゼブルは頷いた。
美由は桜の木にもたれかかっている。
「この桜にそのチューリップ…綺麗だね。」
レキは落ちてきた桜の花びらを手で受け止めた。
「花のようにいずれ命は枯れるもんなんだ。
だからそんなに自分を責めないでよ。」
ゼブルは語りだした。
「あいつは男のくせに花が好きで将来はフラワーショップを開くとか言ってたな。
だが俺の事故死であいつの心は閉ざされた。
一緒に遊んでてたまたま俺が溺死しただけなのに自分を責めて
KIMERAに心を食われてしまったんだよ。」
二人は無言のままゼブルの背中を見ていた。
するとゼブルは立ち上がった。
「さてと。辛気臭い話はココまで。
こっから先はいつもどおりで行きましょう!!」
その笑顔は無理な笑顔では無くいつもの笑顔だった。
「うん。行こう!!」
三人はまた旅に出た。
そして墓石にはこう書かれていた。
[レギオン 我が親愛なる友よ。
安らかに眠れ。ありがとう。また会う日まで。]
「KIMERA@Dream 」完
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■作者からのメッセージ
はじめまして。
この度は御覧になって頂き誠にありがとうございます。
自小説サイトも開いておりますがまだまだ初心者なので御指導をお願いします。
この小説はオリジナル小説のKIMERA@シリーズの番外編です。
ホームページの小説と共に読んで頂けるとより詳しく内容がわかるかと思います。
それではこんな小説を読んで頂きありがとうございました。
またの機会がありましたら投稿させて頂きたいと思います。