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毎回、鈴村さんの神学や哲学に関する知識には感心させられていましたが、それゆえに今回の作品は残念でした。学者たちの間で議論の余地があるとは言え、現在の主流学説は「始祖鳥は現生鳥類の直接の子孫ではない」というものです。なので始祖鳥から鳩という流れはありえないのです。もちろん現在の学説が間違っているという可能性はあるかもしれませんが、それは作品のリアリティに寄与しません。 それから過去と現在と未来とを重ねて見るという発想は面白いのですが、人を見てその老いた姿と幼い姿を見ることと、その先祖や子孫を見るというのは全く別の能力ではないかと思います。もし先祖をさかのぼり見ることが出来るというのであれば、人は己の祖先に原生生物を見ることになる。そうではなくて、あくまでそのもの自体の過去と未来、という考え方に留めておけば良かったと思います。 コンセプトは面白く、話の作り方次第ではエンターテインメントとしてもいい話が書けると思いました。それではまた。 | |||
プリウス | |||
>「始祖鳥は現生鳥類の直接の子孫ではない」 ↑ あの、これって「祖先」の誤記ですよね、念のために。 その点についてわざわざ指摘してくださったのはありがたいんですが、これはぶっちゃけそういうところをテーマにしているんじゃないんですよね。 コメントにあらかじめ書いているように、これは「火刑」を書きたくて書いたものです。 だから現在の進化論などはあくまで一例で、いくらでも設定は変更できるわけです。 プリウスさんならテーマの本質にまで迫ってくれると思ったのですが・・・。 | |||
鈴村智一郎 | |||
子孫ではなく、先祖ですね(汗) すいません、普通に誤字です。 確かに本質ではないことは分かるのですが、そういうところにどうしても目が行ってしまうのですよ。だから残念に思ってしまうのです。例えば『恋空』というのが一時期流行りましたが、重病患者が無菌室にいるのにその中でキスしたりとか無茶な話が盛り込まれていて、そうしたところに批判が集中していました。僕自身はこの作品を読んでいないのですが、作品のリアリティを一気に落としてしまうという点で仕方ないなあと思ったりしました。 これとは関係ない話ですが、僕はここで『哂う男』という短編を書きました。自分としてはかなりしっかり描いて、伝えたいテーマを頑張って表現したつもりなのですが、「ひとりよがりで中途半端」という風に言われてしまいました。そう言われた原因は本当に中途半端だったからではなく、登場人物にここの作家さんたちの名前を勝手に利用し、作中で死に至らしめたことを不快と思われたからです。僕としてはそんなものは本質でもなんでもないと思ったのですが、その人にとっては許しがたい行為だったようでした。のちに名前は全て修正し、再投稿しています。 僕のコメントが本質を見ていないことは重々承知しています。コンセプトは面白いのに、僕は別のところが気になって仕方ないのです。だから本質まで見ることが出来ない。それがとても残念に思うのです。 「火刑」とのことですが、おそらくキリスト教的な罪が深く関わっているのではないかと思っています。火が人の心に深く訴えかけるのと同様に、罪もまた人の奥深くに眠る意識。その二つが組み合わさり、火によって人の罪が暴かれるイメージこそ火刑なのではないかと。罪が暴かれるところに美を見出すことは僕に「告白」を思わせます。 ただ、由良の死は決して「火刑」ではない。これは焼身自殺です。心動かされはしても、そこから美を見出すのは難しいように思います。 色々と偉そうに語りましたが、僕もまた迷える者の一人です。子羊になるつもりはありませんが、オオカミでもありません。鈴村さんの小説を読んでいると、ああこの人は苦しんで苦しんで言葉を紡いでいるのだなといつも思います。そういうところが好きになって、応援したいと思っています。だから、僕は鈴村さんの小説を批判するのです。論理的な文章で論理に問題があれば、そこは必ず突きます。ご迷惑であれば言ってください(笑) 今宵はマッコリを飲みすぎたようです。喋りすぎですね。文学談義は尽きないゆえに酒の肴にはとても良い。それではおやすみなさい。 | |||
プリウス | |||
プリウスさまへ とても紳士的な返信に嬉しく思います。 貴方のその創作に対する態度、同じ意志を持つひとへの励ましなど、非常に感動を呼ぶものです。 枝葉末節にこそ本質が表れる、私は内省してそう思いました。 進化論についての私の素人的なアプローチが、読みにとって「ひっかかり」になってしまったというのは、ひとえに私の表現力の未熟さによります。 ですからプリウスさんからもう一度こうしてレスをいただくということ自体、作者にとっては恐縮なことだと反省しています。 >罪が暴かれるところに美を見出すことは僕に「告白」を思わせます。 ヤン・フスの火刑いついて関心があり、本当にそこまで異端だったのかと胸を打たれています。 私の作品では、由良に「罪」が確かにありませんでした。 ほとんど自己陶酔に近い形式で自ら火あぶりになることを欲している点で、唯美主義的になっているのかもしれません。 「罪」を購うために「火」を欲する、というプロセスだったらまだ良かったかもしれません。 これもプリウスさんの指摘によって判明したことです。 私はキリスト教的ではなく、むしろ「火刑」にそのまま芸術的な「美」を見ている、ということが判りました。 ですから、キリスト教的にするためには「罪」が必要なのでしょうね。 最近、寒くなってきました。 色々と仕事と創作なのでお互い大変ですが、新しい年を感謝をもって迎えられますように。 鈴村智一郎 | |||
鈴村智一郎 | |||
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