- 『友情日記』 作者:いちご / リアル・現代 未分類
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全角840文字
容量1680 bytes
原稿用紙約3.15枚
この友情日記は、実際に私が体験した事を日記感覚で紹介しています。とてもたくさんの事を感じるこの時期だから、ここに書き留めます。そうそう、と思って下さる方、同感して下さる方がきっといると思います。ぜひ、読んでみて下さい。
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ーわからない気持ちー
「おはよぉ!」
元気よく教室の扉を開ける。
中2になって、1週間になった。 このクラスには中1のとき仲が良かった子がたくさんいる。
だから、私はこのクラスの子達みんなと仲がいい。
「おはよぉ、美紗!」
1番最初にあいさつしてくれたのは、小学校のコロから仲良しな梨奈だ。
梨奈はテンションが高くてうるさい事が多い。
でも、元気を分けてくれたり、励ましてくれるのはいつも梨奈だ。
「おはよぉ、美紗ちゃん。」
「おはよっ!」
次に挨拶を返してくれたのは、彩佳と愛美ちゃん。
この2人はすっごく頭のいい優等生だ。
たくさんの「おはよう!」を聞いたあと、席に着いて身支度をする。
宿題を提出したり、読書の準備をしたりする。
でも、1人だけ何も言ってくれなかった。
ー沙也花だ。
沙也花とは同じ部活だ。
なのに…分からなかった。 沙也花がなぜおこっているのか。
思い当たる事は…
昨日の練習試合の、帰り道の会話だと思う。
ー私は、沙也花と紗矢と美夏と一緒におしゃべりしながら歩いていた。
沙也花と美夏が話し始めたので、私は紗矢としゃべり始めた。
その時突然、沙也花が紗矢に抱きついた。
「美夏の傘邪魔〜!」
確かに美夏の傘は大きくて、狭い通路を2人で歩くときには邪魔だろう。
でも、そんな良い方はないと思う。
だから…美夏がキレた。
「いい加減にしてよ!!」
…いつもは優しい美夏の、怒った声。
それを聞いた沙也花は、スネた。
「ゴメン、沙也花。そう言うつもりじゃないよ…。」
「…美夏なんて嫌い!」
美夏が、沙也花に謝りまくる。
それを聞いていた紗矢は、そっと美夏に耳打ちした。
「美夏悪くないじゃん。悪いのは沙也花だよ。」
私もそれに言い足す。
「そ、そうだよ。謝る事無いよ。行こ。」
「そうだよね。」
私たちは3人で雨の道を歩いた。
その日は、それから沙也花には何も言わなかった。 話さなかった。
沙也花はこんな事を根に持つタイプじゃない。
きっと、何かを隠している。 そう思った。
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2009/04/26(Sun)17:32:59 公開 / いちご
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■作者からのメッセージ
学生なので更新、続編の投稿が遅くなります。
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